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雑記ノート(二冊目)

「雑記ノート(二冊目)」についての注意

 このページは、個人的な雑記という体で書かれており、基本的に読者への配慮はしておりません。
 特にネタバレに関する配慮はしませんので、ご注意ください。

更新履歴

2019.12.28 SEKIRO
2019.12.13 DENON RCD-M37の電源ボタンが壊れる
2019.12.12 コクヨがぺんてるの敵対的買収に乗り出すに追記
2019.12.02 MONO TOUGH
2019.12.01 PSクラシックの未プレイだったタイトル



2019.12.28 SEKIRO

 Steamのウィンターセールで"SEKIRO"を購入。

"DARK SOULS"は、プレイヤーの心を折る仕掛けが満載の悪意に満ちたマゾゲーだが、"SEKIRO"にはそういった面はない。難しさはひけを取らないが、エグ味が少ない分、プレイしやすい印象がある。主人公が忍びということもあって、アクションが軽快なのもいい。

 コナミの呪い(壁際でカメラ視点が暴れる)は相変わらず存在し、ターゲットシステムの仕様も特に変わっていないはずだが、スタミナの概念がなく、無制限に動き回れるため、"DARK SOULS"よりは気にならない。カメラやターゲッティングがわけわからなくなったら、一旦距離を取って仕切り直せばいい。

 プレイした印象では、ステルスゲー要素のある"DARK SOULS"といった感じ。ステルスゲーはノーキルノーアラートを目指すことが多いが、"SEKIRO"は隠密任務ではなく、あくまで戦闘を有利に進めるためにステルスアクションを用いる。中ボスに奇襲を仕掛けたり、支援攻撃してくる敵を排除したり。

 戦闘システムは"DARK SOULS"とほぼ同じだが、スタミナゲージがなく、体幹ゲージがあるのが特徴。
"DARK SOULS"では、パリィを取ると一発で敵の体勢が崩れ、そのまま致命の一撃を加えられたが、"SEKIRO"では攻撃を弾くと敵の体幹ゲージが上昇する。ゲージが最大になると体勢が崩れ、そこで致命の一撃を加える、という仕組み。
 これは要するに、チャンバラシステム。映画とかでは、よく攻撃をキンキン弾く戦闘シーンがあったりするが、あれをゲームのシステムとして取り入れたわけである。
 弾きを極めると戦闘が楽しくなるが、一部のボスを除けば必須ではない。敵の攻撃を回避して脇腹をなぎ払う"DARK SOULS"スタイルの戦闘も可能だし、目潰しを投げて怯んだ隙に斬るという卑劣な手段もある。選べる戦闘スタイルの幅が広いボス戦が多い。

 ボス戦は、敵の技を見切る要素が強い。どんなゲームでも攻撃パターンを見切って対処するのは基本だが、"SEKIRO"は特に、そこにカタルシスがあるようになっている。最初は「どうやって倒すんだ、これ」と思えるボスも、技を見切ると一気に光明が見えてくる。
 デスペナルティは、演出上は重そうに見せかけているが、実際はかなり軽く、リトライしやすい。

 誰でもクリア出来る簡単なゲームではないとは思うが、"DARK SOULS"よりはとっつきやすく、遊びやすいアクションゲームだと思う。特に"Dishonored"などのステルスゲーをやっていて、「もっとアクション寄りで暗殺しまくれるゲームがやりたいな」と思っていた人にはいいかもしれない。いくら殺してもバッドエンディングにならないし。

 以下はプレイの感想。ネタバレあり。



 私は今回、"SEKIRO"がどういうゲームなのか、よく知らないままプレイした。主人公が忍びということすら知らなかった。和風版"DARK SOULS"なんだから、落ち武者とかなんだろうと思っていた。なので、『天誅』よろしく鉤縄を使って屋根に登れたり、草むらに隠れて敵を暗殺できることを知って嬉しかった。私は前々から、ノーキル・ノーアラートを目指さないステルスゲーをプレイしたいと思っていたのである。

 このゲームが真に面白くなってくるのは、弦一郎を倒してからだろう。弦一郎までの敵は、敵の周りをぐるぐる回って、大技を出してきたときの硬直を狙って斬る"DARK SOULS"的な戦い方でも対処できるが(落ち谷方面に迷い込んだ場合、弦一郎より先にジラフと戦うことになるが、あいつは攻撃が単調だから、弾くのは簡単で練習にもならない)、弦一郎戦は戦場が狭く、隙の大きい攻撃をなかなか出してこないので、弾いた方が楽に戦える。
 弦一郎を倒した瞬間に、「ああ、このゲームってこういう仕様だったのか」と理解した。
"DARK SOULS"のイメージが残っていると、弾きに成功した瞬間に攻撃ボタンを押してしまいがちだったり、ガードを信頼せずに回避してしまいたくなる。しかしこのゲームでは、敵の連撃を全部弾いてから攻撃に転じるのがセオリー。また、ガードの信頼性が結構高く、ほとんどの攻撃をノーダメージで防げる。"DARK SOULS"の常識では絶対防げないような、でっかいハンマーや槍の攻撃でもノーダメージだったりする。さらに弾ければ体幹も蓄積しない。

 主要な各ボス戦について。

鬼刑部

 爆竹を持たずに戦ったこともあり、結構苦労した。最終的には逃げ回りながら、鉤縄を使えるときと、突きを見切ったときだけ攻撃して倒した。
 2周目で戦ったら、ほとんどの攻撃がガードできることに気付いた。実は逃げ回らない方が楽だったのね。
 いかにも戦国武将らしいボスだが、こういうボスが他にいないのは意外だった。


まぼろしお蝶

 初見だと全然隙がないように見えて、どうやって倒すんだと思えたが、逃げ回りながら攻撃パターンを見切っていくと、だんだん攻略の糸口が見えてくる。弦一郎と並んで、このゲームの基本を叩き込むタイプのボスだと思える。このゲームでは、最初は攻撃するよりも、とにかく回避と防御を重視して技を見切るほうが結果的に早い。
 ただ、ようやく見切ったと思ったら、1ゲージ目で攻撃のチャンスとしていた攻撃パターンが、2ゲージ目になると誘導弾を放ってくるようになって潰されたのは辛かった。たぶん一番死んだボス。

 2周目以降に彼女と戦うと、なんでこんなのに苦戦してたんだという気分になる。

 しかし、なぜ梟は狼をお蝶のところに送り込んだのだろうか。考えてみるとよくわからん展開ではある。狼はカタブツで寝返らないと踏んで始末しようとしたのか。だったら天守楼閣でいまさら「裏切れ」と言い出すのも変な話である。


火牛

 初見は「どこに隙があるんだよ。こんなの倒せるかよ」と思った。で、放置して平田屋敷から攻略することにした。
 まぼろしお蝶を撃破してから再戦すると、意外なほど楽に感じた。ロックオンしたまま横ダッシュで逃げ回って、反転するところで斬るだけの楽なお仕事。爆竹を使えばなお楽。ゲージも1しかないし。

 戦い方がわかれば楽なボス……のはずだが、私は2周目、3周目にこいつで死亡している。事故りやすいボスでもあるのかもしれない。

 火牛は、突撃そのものには攻撃判定はない。攻撃判定があるのは頭を振ってるときだけ。なので、突撃してきても臆せず冷静に対処すればいい。あと、後ろ足で攻撃してこないため、尻にくっつき続けていると一方的に攻撃できる。逃げ回るのではなく、尻を追いかけるのが上策。
 戦場がL字型になっているのを利用して、戦況をリセットしたいときや、薬を飲むときは牛との間に地形を挟むようにすると安全。


孤影衆 太刀足

 中ボスだが、狭いところで戦うせいで辛い。こいつそのものよりも、コナミの呪いがキツ過ぎる。
 錆び丸を入手したあと、毒らせて逃げ回る戦法やろうと思ったら、意外と体幹ゲージが蓄積していったのでそのまま押し切ったらあっさり倒せた。

 慣れてくると、あの狭い戦場でも普通に戦えるようになる。危なくなったら段差を登ってから回復すると比較的安全。


佐瀬甚助

 ゲームで居合いを使う奴でこんなにプレッシャーが強い敵は他になかった気がする。まぼろしお蝶と同じくらい死んだ。
 接近戦で斬りまくれば居合いの間合いを殺せるのだが、1ミスですんごいダメージを食らうので、攻めダルマ戦法もいまいち。
 錆び丸を入手した後は、居合いを左ステップで回避して錆び丸で毒らせて逃げ回るのを繰り返して倒せた。

 居合いを弾くと大きな体幹ダメージを与えられるので、慣れてきたら弾きだけで勝てるようになる。


ジラフ

 私は本城で道に迷い、天守楼閣を見つけることができず、先に落ち谷や仙峯寺に行ってしまった。
 ジラフは初見こそ、逃げ回って様子見て……とやろうとしてあっさり殺されたが、2回目はさすがに弾いてジャンプを繰り返せばいいことに気づき、あっさり倒せた。攻略方法がわからないと倒せないボスなので、そういう意味では嫌らしいかもしれない。わかったらカモもいいところだが。
 後に仙雲と出会ったときは、姿を見た瞬間、奴が数珠玉にしか見えなかった(笑)


甲冑武者

 不死の国から迷い込んだ人。攻撃パターンを見た瞬間、「呪縛者さん、呪縛者さんじゃないですか!」と思った。実際には呪縛者とモーションが似ているわけではないが、スローな一撃を繰り出してくるあの感じはすごく懐かしい。
"DARK SOULS"なら序盤の壁となる敵だろう。逆に言うと、熟練の不死なら楽勝である。
 ゲージが1本しかないから、絶対なんかあると思ったら、忍殺で突き落とすようにすればいいのね。


蛇の目シラフジ

 初見では最初から戦おうとせずに逃げた。あんな十字砲火を受けている状況で戦えるわけがない。
 敵を排除してから改めて戦いに行くと、えらくあっさり倒せて拍子抜けした。


蛇の目 シラハギ

 初期位置で戦うと、コナミの呪いを受けて事故死すること多々。
 何度か死んだ後、背後忍殺を決めたら一旦逃げて、仏像の裏手にいるザコを2人倒し、そこで戦ってみたらあっさり勝てた。


七面武者(捨て牢)

 捨て牢で見かけてスルーしていた七面武者。絶対やばそうなオーラを漂わせていたので避けていたが、一回戦ってみることに。
 どうやらこいつは魔術師タイプの敵のようで、ビームを避けて接近してしまえば、あとは斬り放題らしい。特に強い印象はなかった。

 余談だが、捨て牢に初めて行った際には「恒例のクズ底か」とものすごく警戒したのだが、存外簡単で拍子抜けした。クズ底、毒沼が簡単に突破可能なあたりからも、"DARK SOULS"シリーズとは異なるテイストを感じる。"DARK SOULS"に比べたら"SEKIRO"は全然心を折ってこない。闇霊の侵入システムもないし、要するにこれは絶望ゲーじゃないのね。


葦名弦一郎

 さんざんいろんなところをうろうろして、ようやく天守楼閣を見つける。
 まぼろしお蝶と同じく、最初は全然隙がないように見える。また、戦場が狭いため、逃げ回って技を見切るのも難しい。
 何度か戦っているうちに、回避しながらチクチク攻撃するより、連撃を弾いて体幹ゲージを溜める方が簡単に倒せることに気付く。ジラフと同じく、リズミカルに細かい攻撃を連打してくる敵は、このゲームではカモなのである。
 2ゲージ削って倒せたと思ったら復活しやがって「ふざけんなバカ! 死んどけよ!」と思ったが、攻撃パターンが大味になって対処しやすくなり、雷攻撃は返し技があるしで、実はそんなに強くない。演出が派手になったことに惑わされずに冷静に戦えばいいことに気付くと、3ゲージあってもそんなに大差なかったりする。「ああ、実はこいつ楽なボスなんだ」と気付いたとき、ようやくこのゲームの本舞台に立った心持ちがした。なかなか良く出来たゲームバランスだと思う。
 回復アイテムを使うと矢を射てくるが、ガードが間に合うから特に問題ない。


獅子猿

 ゲージが1本しかないから絶対なんかあると思ったら、やっぱりあった。しかしまさかデュラハン化するとは。2戦目の動きのキモさはフロムらしい。1戦目と2戦目では攻撃パターンが大きく変わるので、見切って作戦を組み立てるまでに時間がかかるボスである。見切ってしまうとすんごく楽になるが。
 私は最初、「いわゆるネズミ的なボスなのかな」と思い、ノーロックで股間に張り付いて攻撃する戦い方を試したが、全然うまくいかなかった。どちらかというと、ぐるぐる回って隙を見て攻撃、というタイプ。
 2戦目は攻撃パターンが大きく変わるが、刀を使ってくるのでかえって楽。弾けるから。
 ただ、怖気ゲージの貯まる雄叫び攻撃をしてくるから、接近戦はリスキーなので、弾くよりは、いい感じの距離を取って回避しつつ、大きな隙の出来る攻撃の後に攻撃しては離れた方が楽な気はする。どうしても回避できないときだけガード。

 4周目で2ゲージ目のHPの減りが異様に低かったので、神ふぶきを使ってみたらダメージがアップした。


見る猿、聞く猿、言う猿、

 特に苦戦したわけではないが、4匹いることに気付かず、「なんで3匹倒したはずなのにゲージが残ってるんだろう。あれってデコイだったのかな? そのわりには倒したときにゲージが減った気がするけど」と思っていた。
 クリア後に攻略サイトを見て、4匹いたことを知った。


霧ごもりの貴人

 狭いところで戦うことになるし、なんか取り巻きもいそうで絶対ヤバイと思い、落下忍殺を決めたら錆び丸でザクザク刺して逃げ回る作戦を敢行しよう……としたら、なんかそのままザクザクし続けられた。なんだったのだろうか。普通に戦ったら強かったのだろうか。


水生のお凜

 居合いっぽい突撃+連撃タイプ。苦手。どうやら私は、いつ繰り出してくるか掴みづらく、出の早い攻撃が苦手らしい。ディレイのある攻撃も苦手だが、これは弾こうとせずに回避すればいいから、このゲームではそこまで脅威ではない。
 ただ、お凛はヤバくなったら逃げられるので、回生後は無理せず逃げてしまえば、ノーリスクで何度でも挑戦できる。逃げられなかったら死にまくったと思う。
 とりあえず、ぐるぐる回りながら隙を突いて錆び丸で毒らせて、HPゲージが減って体幹が蓄積するようになったらチャンバラに持ち込むようにしてなんとか倒した。

 慣れてくると、特に苦戦することもなく倒せるようになるが、そうすると、半透明になって攻撃を回避してくるのが鬱陶しく感じるようになる。


破戒僧

 弾いても戦えるタイプだが、独特のモーションで、弾くタイミングが掴みにくかった。ので、逃げ回って大技の終わりに斬る作戦に切り替えて倒した。大振りで硬直の長い攻撃が多いので、攻撃を見切るのは簡単だし、1ゲージしかないこともあって結構楽。逃げ切れそうにないときは弾いたり見切ればいいという気楽さもある。


孤影衆 忌み手

 あの狭い空間でお供付き。毒を使ってくるから、たぶん錆び丸も効かない。最悪な中ボスだが、武者待りからだとザコを暗殺できることに気付けば楽勝だった。私は最初、窓から侵入していたので、どうやってもザコを暗殺できなかったのである。


大忍び 梟

 お父ちゃんはいろいろ忍具を使ってきてトリッキーに見えるが、意外と隙の多い攻撃と、弾きやすい攻撃が多い。
 また、いろいろ試している内に、奥義・不死斬りがかなり大きくHPを削ることに気付いたため、だいぶ楽に倒せるようになった。不死斬りを使わないと、長期戦になる分、結構辛かったと思う。使う度に形代が減るが、尽きても特に問題なく繰り出せるし、ダメージが減っている感じもしない。
 いろいろやってくるが、攻撃で本当に怖いのはダッシュ斬りつけだけ。戦場が狭いので、一気に間合いを詰めてくる攻撃はキツイ。ただ、ダッシュ後の攻撃が弾けることに気付けばだいぶプレッシャーが減る。
 2ゲージ目は、毒煙幕を使ってくるのだけは嫌らしい。
 薬を使えなくする攻撃は、むしろ不死斬りの大チャンスで嬉しい。仮に食らっても、逃げ続けて時間を稼げばいいだけだし。
 梟戦における真の敵は、梟自体ではなく、開いている扉や壁、柱など。戦闘中は立ち位置を常に把握して、地形に引っかかったりカメラが暴れないようにする。

 よくわからんが、お父ちゃんは弦一郎に仕えているわけでもなくて、自分が一心に成り代わろうとしている感じがする。だとすると案外小者だったと言える。
 そもそもオープニングのとき、主君に仕えるべしの前に「親の言うことは絶対」という条文が付いているのに違和感があった。主君のためなら親でも殺すのが真の忍びじゃないのかよと。どこの忍びが主君より親を優先するのさ。その辺からも、どうも忍びとして尊敬できないところがある。ただ、死に様は良かった。どうせ復活して化け物になるんだろと思っていたので、あっさり死んだのは潔い。


破戒僧(源の宮)

 3ゲージもあるが、攻撃パターンは前回と大して変わっていないため、2ゲージ目までは簡単。……と言いつつ、2ゲージ目で3回くらいは死んだが。
 2ゲージ目はなんだかよくわからないが、体幹ゲージもHPゲージも残っているのに落下暗殺が決まったことがあった。条件はよくわからんが、すごいラッキー。
 3ゲージ目は、虫を吐いてきたりしてよくわからん攻撃をしてくるようになって、また別に攻略パターンを作る必要がありそう……と思ったが、やられそうになったので、ヤケになって爆竹を使ったら怯んでくれたので、爆竹から斬ってを連発して押し切ったら倒してしまった。
 このゲームは、にぎり灰や爆竹で律儀にボスが怯んでくれることが多いのが嬉しい。卑劣に勝ってこそ忍びというもの。


宮の桜牛

 火牛と何か違うのだろうか? 牛の攻撃に火属性がない分、脅威レベルは低いし、戦場が広く、逃げ場が多いので火牛より楽な気がする。


淤加美の長 静

 水中で超遠距離蹴鞠雷撃を食らって一回殺された。そのときから絶対あいつ殺してやると思っていたが、いざ実際に立ち会うと、なんかザクザク斬っていたらあっさり死んで拍子抜けした。霧ごもりの貴人と大して変わらん。
 淤加美というからには毒がよく効いたのだろうが、錆び丸を使うのも忘れていた。


白木の翁、桜竜

 白木の翁は、なんかすんごいヤバそうな感じがしたので、まずは遠巻きに様子を見てみたが、何にもしてこないので、近づいて一人ずつ殺していくことに。たまになんかでダメージは食らうものの、忍殺で回復するから何も怖くない。
 桜竜は、雷返ししていたら倒していた。イベント戦みたいなものなのだろうか。
 源の宮のボスはどれも歯ごたえがない。むしろ、笛吹いている貴族とか、蹴鞠りしている奴のキモさが精神的に来る。


首無し獅子猿

 残念だが、君の攻撃は見切ったから楽勝なのだよ……と思ったら、仲間を呼びやがって大ピンチ。
 しかし、よく観察すると、この仲間の猿はたいして攻撃してこない。というわけで、先に仲間を殺す。あとは1ゲージ目と同じだから何も問題なく殺せる。

 ついにお供付きのボスが出てきたか……と恐怖したが、この後、お供付きの大ボスがいなくてほっとした。中ボスだと、葦名七本槍の鬼庭主馬雅次がお供付きだったが、あいつは逃げられるのでそこまで脅威ではない。

 獅子猿2ゲージ目は神ふぶきでダメージアップしたが、首無し獅子猿は神ふぶき特効はないっぽい。そもそも普通にダメージが通っている。

 獅子猿を倒した後、鬼仏が切り離されたままになっているので、なんでかねと思って行ってみると、なぜか七面武者がいた。攻撃パターンは捨て牢や源の宮で出てくるのと同じなので、神ふぶきを使って、ビームを避けて近づいてザクザクするだけ。


水生氏成

 超苦手な居合いおじさんが赤目になって帰ってきた。……が、一旦逃げてから戻ると暗殺できるので1ゲージ減らせるから、佐瀬甚助より楽。
 というかあんた、狼と戦ってどうするのさ。内府軍の連中と戦えよ。


怨嗟の鬼

 弦一郎以後、しばらく楽なボスが多かったが(厳しかったのはお凛と梟くらいか)、久々に分厚い壁がやってくる。お蝶ほどでないにしろ、かなり死にまくった。
 そして、ついにやってきたネズミタイプのボス。ひたすら後ろ足に取り付いて股間を攻撃するのだ!

 ただ、"DARK SOULS 2"のネズミとは違って、単純に足元が安全地帯というわけではない。また、結構激しく動き回るので、足に取り付き続けるのは容易ではない。やはり、攻撃パターンを見切って、どこで足に取り付き、どこで攻撃を回避、あるいは弾き、どこで攻撃するかをちゃんと見極めなければならない。
 距離を取られたとき、どのタイミングで足元に戻ってくるかを見極められるようになると勝利は近い。……逆に言うと、そこまでが辛い。何度焼き殺されたことか。「あー、そうだよ、ここは火球攻撃だったよ、近づいちゃダメなんだよ! また間違えたよちくしょう!」という展開が何度も。
 あと、"DARK SOULS"っぽいボスなのでガードが有効そうに見えないが、実は、炎をまとった攻撃以外はガードで防げる。弾くとなおいいが、無理せずガードでも充分。この点に気付くと一気に楽なる。ただし、溜まった体幹ゲージは適時減らしておいたほうがいい。
 ネズミは、攻略パターンが分かっていても事故死しがちな超絶ウザいボスだが、怨嗟の鬼は事故死要素は少ないのでまだマシと言える。取り巻きもいないし。壁際で戦うとコナミの呪いがかかるが、それはあの広い戦場で、わざわざ壁際で戦うプレイヤーが悪い。もっとも、慣れてくると、壁際でもカメラが暴れないように戦えるようになってくる。慣れってすごいもんである。

 泣き虫が効くので(これは、泣き虫を作成した際の仏師との会話などから推察できる。ただ、3回までしか効かないっぽい。3回目には大きい隙が出来るが、その後は吹いても効果がないっぽかった。というわけで、泣き虫は3ゲージ目まで温存した方が楽)、もしかしたら紙ふぶきも効くのかと思って使ってみたら、ちゃんとダメージが増えていた。飴は効果がすぐ切れるので使い勝手が悪いが、神ふぶきだと持続時間が長い。神ふぶきが効くことに気付いたら、だいぶ戦いやすくなった。
 3ゲージ目に紙ふぶき+泣き虫3回で斬りまくると、それだけで6〜7割ゲージを削れる。後は2ゲージ目までとほぼ同じ戦法でいける。3ゲージ目で追加される攻撃でうざったいのは炎の壁だけ。間合いを間違うと事故る。

 怨嗟の鬼で注意すべきなのは、近接戦時の踏みつけ攻撃と、中距離以遠での火球攻撃。踏み付けについては、あまり攻撃に熱心になりすぎず、相手のモーションを見極めるようにすれば容易にガード出来るようになる。攻撃モーション中に踏み付けされると、ガードが間に合わない。
 火球攻撃は2回撃ってくることがあるため、1回目を躱したからといって接近しない方がいい。
 2ゲージ目の四股を踏んで炎の道を作ってくる攻撃は、単純にダッシュ+ジャンプするだけだと躱しきれないことが多い。遠くに逃げすぎず、鉤縄が使える距離を保って、ダッシュからジャンプ+鉤縄を使う。
 3ゲージ目の炎の壁は、大きく距離を取って壁の外に退避するのもありだが、逃げようとしたら壁やら崖に阻まれて、逃げ場がなくなって焼死するケースもわりとある。地形を把握していなかったり、逃げる間がない場合は、いっそ腹をくくって炎の壁の中で戦った方がかえって安全。


首無し

 序盤で戦って全然歯が立たず、その後は全部放置していた首無し。ラスボス戦前に戦ってみたら、すんごいダメージが通るようになっていて、ゴリ押しでも勝てるようになっていた。泣き虫も併用するとなお楽。
 モーションが遅すぎる上、ガードしても怖気が溜まるので、普通に戦うとどうしていいかよくわからん中ボスである。超苦手。
 水中の首無しは楽で、ぐるぐる回りながら、敵の大振りの後に前ダッシュ斬りして離脱を繰り返すだけでいい。


剣聖 葦名一心

 クリア後に攻略サイトをチラ見したら、どうやら平田屋敷で義父と再戦できるらしいが、どうやら私はその条件を満たしていないらしく、どうやっても戦えなかった。というわけでラスボス戦。
 前座の弦一郎はすでに技を見切っている相手なので楽勝。しかも今回は戦場が広いので、より楽である。あんなに苦労したボスをあっさり倒せるのだから、人間って成長するもんだよなとしみじみ思う。

 フロムだし、どうせラスボスはデカブツなんだろ、弦一郎が巨大化して襲ってくるんだろ、と思っていたら、普通サイズの人間タイプのキャラがラスボスということに粋を感じた。
 しかし、なぜラスボスが一心なのかはよくわからん。あんた、狼と戦ってる場合じゃないでしょうに。水生氏成といい、葦名の連中は戦う相手を間違えている。
 九郎が不死断ちすると、一心も黄泉の世界に戻ってしまうのだろうか。関係なさそうな気もするが。

 いかにもチャンバラして倒してくださいと言わんばかりのラスボスではあるものの、1ゲージ目は攻撃があまり苛烈ではない上に攻撃の出が早く、しかも、私の苦手な居合いを使ってくるため、弾き主体では戦いにくい印象がある。というわけで、ぐるぐるダッシュして間合いを作りつつ、攻撃してきたら斜め後ろに逃げて、硬直時に斬って逃げるという、忍びらしい汚い戦法で倒した。私は1ゲージ目が一番苦手。

 2ゲージ目は、槍の大振り攻撃の後に刀で斬ってくるという、常識では考えられない変な戦法を使ってくるので戸惑うが、そこさえ理解すれば1ゲージ目よりも楽な気がする。1ゲージ目は攻撃の出が早いので見切るのは容易ではないが、2ゲージ目は大振りの攻撃から小振りの攻撃に転じてくるので、弾くタイミングが掴みやすい。
 ただ、拳銃を使ってくるのがウザいのと、接近戦だとなぎ払いに対処しづらいことから、立ち止まってチャンバラはしたくない。ぐるぐる回って、槍攻撃を回避した後に立ち止まって、続く攻撃を弾いて反撃、というパターンが楽な感じ。もしくは、弾かないで斜め後ろにダッシュしてかわしてから斬るのもアリだが、その場合は崖下に落下しないように注意する必要がある。何度かやっていると、木や岩などから自分の位置が把握できるようになって、落下事故は減ってくるが。

 3ゲージ目は雷攻撃を使ってくるが、それ以外は2ゲージ目と変わらない。雷返しをすれば楽に倒せそうだが、ぐるぐる戦法を使っていると、そもそも雷に当たるのが難しい。結局のところ、見た目が派手になるだけで、2ゲージ目とほぼ同じ戦法で倒せる。
 ただ、接近戦主体で戦う場合は、雷攻撃は脅威だろうと思う。弾き、見切り、回避に加えてジャンプからの雷返しもしなければならず、どの攻撃の時にどうすればいいのかを完璧に理解し、かつ、完璧に操作しなければならない。まあ、間合いをとってぐるぐるした方が楽な気がする。


2周目初回の弦一郎

 2周目なら、腕を斬られる際の弦一郎戦は楽勝なんじゃないか……と思ったら、攻撃パターンが違うので戸惑った。攻撃が苛烈じゃないのがかえって辛い。いつ攻撃を繰り出してくるのか、どうもいまいちよくわからない。
 あと、2戦目以降ではあまり使ってこない投げ技を多用してくる。「危険」と出たから突きかっ! と思ったら投げで、あっさり腕を斬られてしまった。無念。

 そういえば、狼の腕を斬ったのって弦一郎だったっけね。つまりは因縁の復讐相手だったわけだが、そんなことすっかり忘れていた。私はどちらかというと、任務を言い渡しておきながら裏切り、後ろから刺しやがった義父の方に因縁を感じていた(作中では明言されていないが、私は刺したのは梟だと認識している)。
 弦一郎とは正々堂々と戦った末に斬られただけなので、特に恨みを抱くべき相手ではない気がする。主君を守るために倒すべき相手ではあるが。


 初回プレイのエンディングは「竜の帰郷」だった。他には少なくとも、不死断ちエンディングと、途中で裏切るエンディングはあると思われる。ただ、あのタイミングで裏切ると、源の宮以降の展開はどうなるのだろうか。あれ以降のシナリオがカットされるのであれば、裏切るのはお得ではない感じがする。……全実績を解除するなら一度は必要か。

 弦一郎が一心を不死化して内府軍相手に戦国無双させようとしていたのはわかったが、その計画のせいで葦名で内紛が起き、狼に主立った味方を皆殺しされるという、本末転倒なことになっただけな気がする。みんなで協力して内府軍と戦った方が良かったんじゃないのかね。
 一心が病気なことよりも、弦一郎が内紛を起こし、それを一心が止められなかったことが、内府軍に付け入る隙を与えたように思える。
 そもそも葦名の連中からは、国を守りたいという気持ちが感じられない。単に「オラ、もっと強え奴と戦いてえ!」としか思ってないんじゃないのか。どう転んでも長くは持ちそうにない国ではある。

[2019.12.30]追記

 2周目プレイで義父の回想の平田屋敷に入れるようになった。


孤影衆 槍足の正長

"SEKIRO"はザコを延々召喚してくるクソボスがいないからいいな、と思っていたら、ついに出てきた。このゲームのロックオンシステムは扱いづらいし事故も多いから、こういうボスとは戦いにくい。勘弁して欲しい。

 しかし、このボスには明らかな不具合がある。燃えている屋敷の敷地外に出てくると、ほとんど何もしなくなる。斬りつけるとガードはするのだが、そのうち体幹ゲージが溜まって忍殺できる。
 酷い勝ち方だが、正々堂々と戦いたいボスでもないからOKということにする。楽できて良かった。


うわばみの重蔵

 こいつ自体は従来通りで弱いが、取り巻きの孤影衆がうざったい。
 しかし、重蔵は池には入りたがらないようで、孤影衆も池の中では攻撃が散漫になるらしい。正長のように棒立ちにまではならないが。
 というわけで、池で孤影衆を殺して、あとは重蔵を斬り放題。
 義父回想の平田屋敷は不具合が多く、開発途中くささが漂っている。棒立ちのザコとかもいるし。開発の終盤、締め切りぎりぎりにぶち込んだ要素だったのかもしれない。


義父

 多少素早くなったものの、あいわらず、出が遅くてわかりやすいモーションかつ隙だらけな攻撃パターンばかりのお父ちゃん。毒霧攻撃もなくなり、脅威となる技はひとつもないが、攻撃力が高く、2発食らうと死ぬ点と、とんでもなく高い耐久力が厄介。
 また、戦場の地形も、お蝶戦では問題にならなかったが、柱や壁際が大好きな義父戦ではものすごく障害になる。コナミの呪いに加え、壁際の仏像は引っかかって事故りやすい。

 義父の強さの7割はカメラ、2割5分は耐久力と火力の高さ。本人の強さは5分程度。堅くて火力高くてカメラが暴れるから強いだけ。面倒くさいだけのクソボスである。あまりにも戦っていて楽しくないから、攻略するのやめようかな、と思ったりもしたが、いろいろ試してみると、奥義・不死斬りだと妙にダメージが通ることに気付いた。
 そういえば、1周目の天守での梟戦でも妙に不死斬りが効いた。2周目では通常攻撃と大差ないダメージしか与えなかったので忘れていたが。

 というわけで、私の本当の心の父にして師匠である佐瀬甚助よろしく居合い戦法に切り替えた。こちらは接近して動かず、義父が攻撃してきたら全部弾き。大きい硬直時や、アホみたいに出の遅い兜割り、危険攻撃をジャンプでかわした際に不死斬り。突撃に対しても、見切ったらろくな反撃が出来ないので、あえてジャンプでかわして空中不死斬り。
 この戦法なら、暴れるカメラに悩まされることもなく、不死斬りですんごいダメージを与えるから耐久力の高さも問題なくなる。義父に残ったのは火力と体幹削りの高さだけ。体幹が溜まってきたら、攻撃のチャンスにあえてガードして回復させればいい。どうせチャンスはいくらでもある。楽勝である。ありがとう佐瀬師匠。

 2ゲージ目は幻影の梟を召喚するが、無視しても何の問題もなかった。攻撃してくるのだろうか?
 幻影と同化してきたら、とりあえずノーロックダッシュで適当に走り回ってやり過ごす。カイザーフェニックスは柱に当てて消せばいいが、当たっても大してダメージは高くない。いずれにしても脅威ではない。

 しかし、梟って不死でもないのに、なぜこんなに不死斬りが効くのだろう。変なおっさんである。


3周目の初回弦一郎

 3回目にしてようやく勝てた。
 剣聖一心から連戦すると、あまりの攻撃の遅さに、かえって惑わされる。同じ連携技でも、後の弦一郎のそれに比べると遅くて弾きがうまく入らなかったり、硬直してるのかな? と思ったらまだ連携の途中だったり。
 前回、投げがやばいことはわかったので、攻撃を弾いたら一旦下がって、最後の一撃をかわしてから斬る、というやり方でHPを削り、体幹ゲージの回復が鈍くなってきたら、こちらからも積極的に攻撃して仕留めた。

 勝った場合、どうやって腕を斬り飛ばされるのかは興味あったが、まさかあんなマヌケなやられ方をするとは。さっさと止めを刺さないからそうなるんだよ。
 天守の梟が土下座作戦をしてくるが、あれは狼のツメの甘さを知った上でやってるのかもしれないな、と思った。

[2019.12.31]追記

 3周目の天守で御子を捨てるを選択。なんでクソ親父に従わなきゃならんのかは疑問だが、実績解除のためだから仕方ない。


柔剣 エマ

 お凛+佐瀬師匠で投げ技まで完備。しかもすんごく技の出が速い。超苦手。中毒になるので、錆び丸でアグレッシブに攻め込むと一気に倒せるが、そうすると形代がなくなって一心戦がキツくなる。
 戦場が狭いのでやりづらいが、ぐるぐる戦法が有効。ただし、居合いの時だけは抜く前に斬って妨害するか、バックダッシュしないと回避できない。居合いを躱せるように、後方に充分なスペースが欲しい。
 ゲージが1本なのが救いである。エマがラスボスでゲージ3本だったら恐ろしく苦戦したかもしれない。


葦名一心

 剣聖より絶対強い。そもそも一心は槍や拳銃に頼るべきではなかったのである。そして、戦場が狭いから戦いにくい。戦場がすすき野だったら、だいぶ楽だったと思われる。
 1ゲージ目は、一文字二連に対処できなくてすごくキツかった。変なディレイがかかって躱すタイミングが掴めないし、攻撃しても妨害できない。不死斬りクラスの攻撃を当てればさすがに怯むが。
 正攻法で倒すなら接近戦を挑むべきで、下手に距離を取らない方がいい。だが、投げとか一文字とか居合いとか、いろいろ対処の難しい技が多くて難儀する。
 回避して倒すなら、戦場が狭いので単純なぐるぐる戦法は使えず、空間把握が必要になるが、剣聖一心の1ゲージ目と同じ戦法が使える。一心の大きく踏み込んでの横凪ぎからの連携技を斜め後ろにダッシュして躱し、残心時に斬る手である。あとは、間合いの取り方、回避の仕方が難しいが、居合いも躱して後ろに回れるチャンス。
 錆び丸や爆竹の他、大きな隙に不死斬りを合わせるのも有効だが、できれば形代は2ゲージ目に温存したい。

 2ゲージ目は、実は派手なだけで攻撃は大味になっているのだが、狭い戦場でド派手なエフェクトをまき散らすのでわけがわからん。2ゲージ目と戦うだけでも一苦労なのに、こうも戦法が変わる上にわけがわからないと辛いもんがある。
 2ゲージ目の一心には、不死斬りや大忍び刺し、竜閃などの大技がよく効く。特に竜閃だと離れたところから確実に削れるので、離れて竜閃を連発するのが一番楽かもしれない。ただし、それをやるには、2ゲージ目まで形代を温存しなければならないが。

 一心を倒すと居合い技がもらえるが、これは予想していなくて嬉しかった。あんまり使えない技っぽいが。欲を言えば佐瀬師匠の居合い技が欲しかった。
 あと、梟を背後忍殺するのも嬉しかった(笑) 肝心なときに居なくなるし、なんでこんな弱っちいおっさんの手下にならなきゃならないんだよ、後ろから刺しちゃえよ、と思っていたら本当にやりやがった。いい気味である。
 修羅エンドはきっとろくなもんじゃないだろうと思っていたが、意外と良かった。

[2020.01.03]追記

 5周目。残る実績は全スキル修得のみ。攻め力アップにポイントを使っていなければ4周目の序盤で解除できたはずだったが、30ポイントも使ったために4周目が終わってもなお11ポイント足りなかった。もはや1ポイント上げるのに経験値が11万必要になっている。
 5周目に入るよりも、4周目終盤で経験値稼ぎした方が効率はいいのだが、さすが2時間以上も延々と同じことをするのもしんどいので、もう一周することにした。

 周回数が増えても特に難しくなっている印象はないが、なんとなく敵味方の行動が速くなっている気がする。気のせいだろうか。

 さすがにこれだけ何度もやっていると、たいがいのボスは1回で倒せる。あんなに苦手だった佐瀬甚助も、居合いを弾いて倒せるようになってしまった。
 技を見切っている上に、アイテムや忍具なども駆使して、できるだけ楽に素早く倒すようにしているから、なおのことセーフティー。最近は離れた位置から竜閃で削るのもよくやっている。

 ただ、行動パターンが予想と異なるために苦戦したボスもいる。4周目の義父は、なぜか危険攻撃をあまりしてこなくて、不死斬りを合わせるタイミングがなかなかったために苦戦した。
 あと、苦戦したわけではないが、5周目のジラフが、なぜかクナイしか投げてこなかった。しかもこのクナイには当たり判定がないっぽい。本来ならキンキン弾いて忍殺するボスだが、今回はこちらが攻撃してキンキンさせることに。そのうち体幹ゲージが溜まって何の問題もなく忍殺できたが、なんだったのだろうか。

[2020.01.07]追記

 実は1周目が一番難しいんじゃないかと思って、試しに新規に再プレイしてみた。
 結論は、やはり1周目は一番簡単だった。1周目をプレイしてから、直後に5周目のデータで同じ敵と戦うと、はっきりと難易度の上昇を感じる。HPも体幹も、与・被ダメージが全然違う。

 ただ、まぼろしお蝶や葦名弦一郎は、早期に戦うと、瓢箪の使用回数、回復量、HPの少なさなどのために意外とキツい。彼らと戦うのは、ある程度瓢箪やスキルを鍛えてからの方がいいのかもしれない。


2019.12.13 DENON RCD-M37の電源ボタンが壊れる

 10年ほど使っているDENONのRCD-M37が壊れた。
 壊れたのは電源ボタン。埋まったまま戻ってこなくなった。リモコンがあるので、埋まっただけなら問題なく使えるのだが、たまに暴走して予期しないタイミングでオン/オフされたりする。


↑「修理済み」のRCD-M37。ボタンが埋まっている写真は撮っていなかった。

 このミニコンポについては、壊れたら買い換えようと思っていた。次はもうちょっと場所を取らないコンパクトなスピーカーシステムにしたいと思っている。が、たかが電源ボタンが埋まったくらいで買い換えるのはどうかと思い、修理してみることにした。
 フロントパネルを開けて、ボタンの位置を修正するだけだから簡単だろうと思っていたら、この電源ボタンが意外とアクセスしづらい位置にあった。
 たくさんあるネジを外して本体カバーを取り、カバーで隠れていたフロントパネルのネジを外せばフロントパネルは取れるのだが、この状態だとフロントパネルの基板とメイン基板に接続されたケーブルが邪魔で何も出来ない。ケーブルは3箇所、コネクタで接続されているので外せばいいのだが、ひとつだけやたらと固いコネクタがある。マイナスドライバーを使って無理矢理抜こうとしていたら、ケーブルが2本千切れてしまった。



 修理するのは難しく(半田付けしたり、千切れた部分を引っこ抜くなりしてみようとはしたものの、私のスキルと道具では無理だった)、新しいコネクタを調達してきて付け直さないといけない感じ。
 そこまで労力をかけるのも何なので、この時点で修理失敗、結局買い換えか? と思ったが、このコネクタが何なのか調べてみると、どうやらUSB端子用のケーブルらしく、現在使っていない機能なので、そのままにしておくことにした。USB端子が使えなくなっても何も困らない。

↑わかりにくいが、1.+5VD_USB, 2.D-, 3.D+, 4.GND_USB, 5.GNDとある。千切れたのは4と5。この表記からすると、おそらくこの部分はUSB端子用の回路っぽい。

 コネクタを外してもまだアクセスできず、さらにフロントパネルの基板も外す必要があった。この基板はネジを外すだけでは取れず、どうやら一部が半田付けで固定されているっぽかった。そこまで外すと後が面倒なので、出来る範囲でなんとかして、ようやく電源ボタンを取り出す。



 見ると、電源ボタンは単に外れていたのではなく、疲労によってプラスチックが折れていた。
 このボタンは薄いプラスチック板で4箇所留めされていて、その薄い板がバネの役割を果たしている。



 プラスチックなので当然脆く、何度も押していたらそのうち疲労で折れる。使い方が悪かったわけではなく、寿命だと考えた方がいい。10年も持ったならいい方だろう。

 換えのパーツはないし、ボタンがなくてもリモコンから操作可能なので、ボタンは取り外すことにした。

 ついでなので、内部に溜まったホコリをエアダスターで清掃し、外した接続や基板、カバーを元に戻し、「修理完了」した状態が最初の画像。

 夜の10時くらいに、「優雅にコーヒーでも飲みながら録画した『クラシックカーディーラーズ』でも観るか……フッ」とか思いつつミニコンポの電源を入れようとして(私はテレビの音声をミニコンポから出力している)異常に気付き、修理完了したのは朝4時。アントがクルマを修理する様を眺めながらコーヒーを飲むはずが、自分がコンポを修理する羽目に。コーヒーは冷め、風呂も冷め、録画した番組は観られず、寝る時間もなくなり、優雅どころではなくなってしまった。


2019.12.02 MONO TOUGH

 よく消えるけどもげやすいことで評判だったMONO消しにMONO TOUGHが登場した。もげやすい伝説に終止符を打たんとする意気込みを感じさせる名前である。

 私はシャーペンや鉛筆をあまり使わなくなったため、消しゴムは余っている。だが、最近、趣味で書いた小説でMONO消しのもげやすさをネタにしたばかりなので、責任としてMONOタフは買わねばならないと思った。どのくらいもげにくくなっているのか。

 だが、周囲で文具を扱っている店はほぼ全部回ったが、入れている店は一軒もなかった。よく考えたら、文具が発売日に入荷することなど稀である。

 ネットでなら取り寄せられるだろうが、消しゴム1個買うのもなんだかなあと思う。ついでに買う物があれば良かったのだが。

 しばらく入手は難しいかと思っていたが、次の日、諦めきれずに再び文具屋を訪れてみると、入荷している店があった。ただし、大きい方のみ。本当は小さい方を買いたがったが、贅沢は言っていられないので購入。

 モノタフの写真については、わざわざ写真撮影して公開するまでもないと思うので、代わりに、現在私が持っている消しゴムを集めてきた。
 

 見ての通り、ぺんてるだらけ。でも、一番使いやすいのはフォームイレーザーWだと思う。良く消える、消しクズがまとまる、折れにくい。ものすごく消費が激しいが。あと、開封してしばらく経つと変色する。写真でも黄変しているのがわかると思う。
 逆に、ぺんてるのハイポリマー・レギュラータイプは使ってもなかなか減らないのでコストパフォーマンスが高い。私は高校生の時にハイポリマー・レギュラーを3つ買った。そのうち1つは使い切り、残り2つが左下のやつである。この間、MONOやフォームイレーザーW、Ainのまとまるタイプなどは何個も消えていったが、こいつらは未だに残っている。未開封のAinがたくさんあるのは、こいつらがなかなか減らないせいである。あと、滅多なことでは折れない。
 Ain(軽く消せるタイプ)はハイポリマーよりは柔らかめで普通な感じ。

 私は、消しクズに粘性があると困る場合や、広範囲をざっと消したい場合、ガシガシ消したい場合はハイポリマーやAinを使い、その他の場面ではフォームイレーザーWを使っている。狭い範囲をピンポイントで消すときはクリックイレーザーforPRO。Ain SALAはプラスチック製品などの汚れ取り専用で、字消しには使わない。


 従来のMONO消しは、消字性や消しカスのまとまりやすさなどはいいものの、すんごく柔らかくてすぐ折れる、切れ目が入る、もげることで有名。最弱の消しゴムの名をほしいままにしてきた。


 本題のモノタフだが、スリーブをよく見ると、日本字消工業会のマークがない。従来、MONO消しシリーズはシードのOEMで、字消工業会01のクリーンマークが付いていた。モノタフはシード製ではないようである。
 しかし、使ってみると、結構MONO消しらしい感じがあるように感じる。シード製でないのは驚き。一体どこのメーカーが作っているのか。トンボの自社製品?
 他の消しゴムも確認すると、Ain SALAにもマークがなかった。
 あのマークは、日本字消工業会の会員で、かつ、定められた安全・環境配慮基準に適合した消しゴムに付けられることになっている。Ain SALAやモノタフは、基準に適合しなかったのかもしれない。基準が厳しくなって、合格しにくくなったのだろうか。詳しくはわからないが。

 性能は、宣伝文句通りの印象。つまりは「8倍折れにくくなったMONO消し」。あえて近い消しゴムを挙げるとフォームイレーザーWに近い。硬めのわりには減りが早いのが似ている。ただ、消し味や消しクズは全然似ておらず、モノタフにはやはりMONO消しらしさがある。

 折れにくいか、というと、MONO消しに比べれば断然丈夫。フォームイレーザーWに比べると、ちょっと不安感はあるが、だいたい同じくらいと見てよさそうである。あまりガシガシしたり、偏った減らし方をしなければ、折らずに使い切れると思う。ハイポリマー・レギュラーをガシガシしている人には物足りない硬さではある。

 消字性は若干低下。消しクズのまとまり具合ももちろん低下しているが、練ってみると結構まとまる。

 消しゴムはメーカーによってそれぞれ独特の消し味があるので、特定のメーカーを愛用している人がモノタフに乗り換えたくなるかは微妙なところ。トンボの消しゴムが好きだけど、折れやすい点や、ねっとりしすぎの消し味は気に入らなかった、という人にはちょうどいいと思う。

 私は、あえて乗り換えようとは思わないが、問題なく使える消しゴムだとは思った。いい感じに特徴がなく、汎用性が高いように思う。
 そろそろフォームイレーザーWがなくなるので、しばらくは代わりに使おうと思う。ただまあ、今回買ったのを使い切ったら、結局フォームイレーザーWに戻りそうな気がする。


2019.12.01 PSクラシックの未プレイだったタイトル

 プレイステーションクラシックが発売して一年近く経過した。未プレイのゲームも多く収録されていたこともあって、それなりに遊べている。

 PSクラシック収録の未プレイだったゲームについてざっと感想を書いてみる。

I.Q

"XI"はやりまくったが"I.Q"は未プレイ。理由は、難しそうで私には合わなそうに感じたから。
 当時、パズルゲームは超絶つまらないか、マニア向けのクソムズいものというイメージが強かった。また、"I.Q"というタイトルからも、選ばれし者にしかプレイできない雰囲気が漂っていた。

 今回、初めてまともにプレイしたが、やっぱり結構難しい。マーキングしたところやアドバンテージキューブの効果範囲を記憶しつつ、わりとシビアな操作を要求される。記憶力を要求されたり、時間制限のあるパズルゲームは苦手である。未だにLevel 0でノーコンテニュークリア出来ていない。
 ハイスコアを目指さず、手数をかけてちまちま消せばクリアできるとは思うが、それではこのゲームをやる意味がないだろう。

 全ステージを通してプレイするモードしかなく、プレイしようとするとそこそこ時間がかかるのも、お手軽感がなくて辛いところ。"XI"みたいにパズル1問だけ、3分モードを1回だけやるか、と気軽に始められない。"I.Q"をプレイするときは、今日はやるぞ! という気合いが必要になる。

Gダライアス

 ルート選択時やボス出現のかなり手前でBGMがブツ切れになるのがダメすぎる。おかげでゾーンαの演出も台無し。
 私はグラフィックがヘボくても大して気にならないが、SEやBGMがゲームの演出とマッチしていないのは非常に気になる。プレイしていて楽しくない。
 PSクラシックを買った当初、『Gダライアス』は結構遊べるんじゃないかと期待していただけに残念。

 BGMのことは一旦忘れて、ゲームについては、ゾーンやルートを選択して、それによって大きく演出が変化するシステムは好き。
 ただ、ボス戦時のビームの撃ち合いシステムは好きでない。攻略方法が画一化されてしまい、ルーチンワーク感が強調されてしまっているように思う。

グラディウス外伝

 ボスのよくわからん攻撃パターンで死にまくる。覚えれば簡単になるのだろうが、プレイしていてどうも納得がいかない。『グラディウスII』をプレイしたくなる。

 この頃のシューティングは停滞期にあるような感じがする。工夫しようという努力の跡は見られるが、面白いかというとそうでもない。過去作の方をプレイしたくなる。2000年代に入ると、少し復調してくるのだが。

『ミスタードリラー』

 なんかプレイしたことがある気がするゲームだなと思ったら、"Goat Simulator"内のミニゲームがこれとそっくりだった。
 あちらは地中に埋まっている金塊を集めて、その金でパワーアップアイテムを購入することができ、ドリルを改良したり酸素量を増やしたりしながらより深く潜れるようになる仕組みだった。ディスカバリーチャンネルでやっている『ゴールドラッシュ』とか、あるとしか言えない徳川埋蔵金を掘っている気分になれる、なかなか発掘ロマンに溢れたミニゲームで好きだった。

 本家のこちらは純粋なアクションパズル。装備を強化する要素はなし。金も発掘しない。見た目のわりに意外とムズく、下手をすると1分も経たないうちにゲームオーバーになる。ゲーセンで金突っ込んで瞬殺したら発狂しそうである。

 やっていてあんまり面白くないし、うまくなっている気もしない。だが、繰り返していると徐々に深く掘れるようになってくるから、上達はしているらしい。

 悪いゲームではないのだろうが、私の好みではなさそうである。……まさかパクリミニゲームの方が好みに合うとは、困ったもんである。

アークザラッド

 どうせよくあるRPGだろ、と思っていたら、バトルシステムがタクティカルバトルでびっくりした。実はシミュレーションRPGに近かったのね。

 難度は簡単だが、面倒くさい要素がいろいろある。移動する度に飛行船の発着シーンを見せられたり、地下50階あるダンジョンは、潜ったら自力脱出しなければならなかったり。闘技場のテンポも悪い。
 また、時限イベントも多くて、初見ではいろいろ取り逃がす。

 魔法がやたらと強い。この手のゲームで広範囲、高火力の攻撃はものすごく有利だが、それを連発できる仕様になっている。魔法を使える敵がたくさんいる戦闘は、ちゃんと作戦を考えないと全滅しかねないことも。

 シナリオは始終、人間は環境破壊して悪い奴らだとお説教されている印象。
 あっという間に終わり、"II"に続くとなる。

 BGMの担当が安藤まさひろというのは驚きだった。『グランツーリスモ』以前からゲーム音楽とは繋がりがあったのか。

アークザラッドII

 数時間で終わってしまう前作とは変わって、とんでもないボリュームとなってやってきた続編。
 できることもやたらと増えていて、依頼をこなして金を稼いだり、お尋ね者を倒したり、モンスターを仲間に出来たり、武器を改造して強化できたり。

 ただ、モンスターを仲間にする方法はゲーム内では詳しく説明されず、武器の改造は隠し要素になっている。

 このゲームは運要素が多い。一回しか入手チャンスのない武器がランダムドロップだったり、武器の改造の成否がランダムだったり。そのくせロード機能がないという鬼畜仕様。PSクラシックならどこでもセーブ&ロード可能だからだいぶマシになるが、それでも、このゲームをやり込もうとするとうんざりするほどリセットしまくることになる。現代のガチャゲーのクソさを先取りした、画期的なクソシステムと言える。なぜ課金ゲーでもないのにこんなに確率に苦しめられなければならないのか。せめて装備の改造が失敗するのはやめて欲しかった。

 シナリオは、前作に比べると圧倒的に濃く深くなっているが、なぜだか妙にエグい。開始早々、虐殺&児童誘拐&人体実験である。その後の展開も『フロントミッション』を彷彿とさせる救いのなさである。同じ脚本家だったりして。

「アークザラッド(若者アーク)」というタイトルなのに、別の主人公を立ててストーリーが始まるので、前作のストーリーをなかったことにする気なのか? と思ったりもしたが、中盤からうまいこと主人公をエルクからアークにすり替えることに成功している。このストーリー展開はなかなかうまい。
 一方で、ところどころ、ピンチなのに仲間が棒立ちで助けてくれないシーンがあって気になる。

"1"はお説教ゲーの印象が強かったが、"II"は世界の名所ぶっ壊しゲーという印象が強い。なぜか名所がぶっ壊れるシーンには(特に必要ないのに)毎回ムービーが挿入される気合いの入れよう。悪趣味なシナリオといい、このゲームの開発者は、なにか嫌なことでもあったのだろうか。

 シナリオについて特に大きな不満はないが、気になる点はある。前作でアークはさんざん精霊に人間のダメさ加減をお説教されて、その根性を叩き直す役目を負わされたはずである。しかし、実際にはテロ活動に勤しんでいただけで、人間を正しい方向に導くことはしていない。本来ならアークは王権を取り戻して国民や世界を導くべきだったはずである。それをしなかったため、人間のダメな性質は変わらず、あのようなエンディングに行き着いてしまったわけだが、それでエルクに「あとよろしくー」とか言っても、それでいいのかよと疑問に感じなくもない。結局アークって、本質的には役目を何も果たさなかったように感じる。

 使用可能キャラは多いのに、出撃枠が5人しかなく、ほとんどのキャラがベンチを暖めるだけの存在になってしまうのはいただけない。ときおり強制的に使用キャラを限定され、ベンチキャラがお荷物になるのも困る。せっかくそれぞれにシナリオを用意してキャラを立たせているのだから、もっと多くのキャラを使えるシステムにして欲しかった。

 難度は相変わらず簡単だが、ところどころ極端に難しくなる局面がある。
 中盤で仲間がそれぞれ別行動するシーンでは、それとわかって準備していないと詰むこともある。やり直すとなると相当大変。
 終盤は、レベル上げできるところがないのに、敵のレベルだけどんどん上がって結構キツい。

 やり込み要素は多くて結構遊べる。が、そのためにはリセットしまくることになるのが嬉しくない。本当に、なんでこんな仕様にしたのか。

パラサイト・イヴ

 原作小説は未読。
 ミトコンドリアが人間をクリーチャーに変えることで、どういうメリットがあるのかがさっぱりわからなかったため、どうもこのゲームの設定には説得力を感じなかった。原作小説を読めば納得できたのだろうか。
 Eveはミトコンドリア界のケフカだったと考えれば納得がいくのだが、意志のあるミトコンドリアが他に出てこないので比較のしようがなく、ミトコンドリアはみんなケフカみたいな頭のおかしい奴ばかりなのかと思えてしまう。

 プリレンダのマップはただでさえ見にくいのに、背景の影に宝箱を置いていたり、扉の判定が狭かったりと、余計に鬱陶しさを増している仕様にイライラする。その上、キャラクターの移動速度が無駄に遅い。ベルトコンベアを逆走しているようなモーションも相まってイライラが募る。

 ボリュームは少ない。中身の薄さを2周プレイさせたり、クライスラービル(ちゃんと77階ある)を上らせることでごまかしている印象がある。

 ガラクタ集めが大変。その上、何個必要で、今何個集めたかもわからない。50個くらいかと思ってたら、まさか300個とは。

 どうでもいい初見殺しがあって鬱陶しい。具体的には病院と最後。

 ニューヨークの実際の名所が舞台になっているのは面白い。特に気に入ったのは、自然史博物館内で恐竜と戦えることと、クライスラービルの中身が廊下ばかりでオフィスも何もない無意味建築物になっていること(笑)
 自然史博物館をうろついているときは妙にテンションが上がって、「おおっ、もしかして、ここがスタートークの収録場所? ニール、ニールはいないの? ヘイデン・プラネタリウムはどこ?」とか、時代を丸っきり無視したことで盛り上がってしまった。

 武器や防具の火力や防御力をほぼ無制限(カンストはあるらしいが、かなり上限が高い)に強化できるのは、ちまちましたことが好きな人にはたまらない。しかも『アークザラッドII』と違って失敗しない(笑) ただ、操作ミスにより台無しになることはあるので、改造前にセーブしておくのは重要である。
 あと、武器改造すると長い時間籠もることになる管理部が無音なのが辛い。

 下水道とクライスラービルでは、久々にマッピングをした。別に楽しくはなかったが。紙と鉛筆で自分でマッピングしてこそRPG! とか主張する人もいるだろうが、私はそう思わない。紙と鉛筆でやるのも嫌いではないが、オートマッピングの方が楽でいいに決まっている。

サガ フロンティア

 まず、このゲームにそもそもあった不具合なのか、PSクラシック版特有の症状なのかわからないが、アイテム欄でカーソルを動かし続けた際に、BGMのテンポが早くなる不具合がある。
 また、長時間プレイし続けた際にステータス画面を開くとクラッシュすることがある。ブルー編で6時間ほどプレイしたデータが、エミリア編の最初期の状態になってしまったことがあった(キャラはエミリアのみで、アイテムもクレジットも初期状態になった)ことから、なんとなく、キャッシュ領域の容量を使い切って不具合が出たような挙動に見える。PSクラシックだとその場セーブ&ロードを利用することで、ゲーム内部的にはぶっ通しでプレイすることが可能だが、2〜3時間に一回くらいはセーブして再起動(タイトル画面からロード)した方が安全だと思われる。


 プレイしていて何が何だかよくわからんゲーム。全体的に説明不足で、何をどうすればいいのかわからないことがままある。

 私は最初、エミリア編でプレイしたが、実戦訓練で目的地がわからず、自然洞窟まで行ってしまい、ボスと遭遇してゲームオーバーになった。イタメシ屋の倉庫まで行け、という説明がどこかにあったっけか? 他の主人公でプレイした後ならわかることだが、初プレイだと本当にどこ行けばいいのかわからない。

 レッド編の船乗っ取りやT260Gの闘機場など、一言説明がないせいで死ぬところとか(見張りが見てない隙に通り抜けるんだ! とか、手に入ったガラクタはタコのところに持って行こうね! とか。そのくらいサブキャラに喋らせたっていいだろうに)、クーンの指輪の試練の初見殺しスライム&イライラ針の山とか、クソってるイベントも多い。

 ブルー編のラストの、敵へのダメージが軽減される謎の仕様にも説明がない。ダメージを与える術などを使うと解除されるっぽく、どうせブルーは術を使うから説明なんか必要ないだろ、というつもりなのかもしれないが、何か情報があって然るべきだと思う。もしくは、解除されたときに、それとわかる視覚効果があるとか。黎明期のゲーム並の不親切さである。どうせあれだけ倒れている人がいて、無意味な台詞を言っている人とかもいるんだから、一人くらい「地獄にはダメージ軽減フィールドが張られているけど術でダメージを与えれば解除されるぞ……ウボァー」とか有用なことを言う奴がいたって良さそうなもんである。

 私は、何の説明もなく放り出されるゲームはむしろ好きだが、そういうゲームは試行錯誤する中で謎を解いていくことに楽しみがある仕掛けになっている。『サガフロンティア』の場合は単なる不備(もしくは開発者の自己満足)に過ぎず、謎が解けたところで面白くもない。

 また、システムや世界観がかなり複雑なわりに、それについてもゲーム中に説明がない。PSクラシック用の説明書を読んだが、読んでもわからないことが多い。基本的なことはゲーム中でもわかるようにして欲しかった。
 戦闘中にアイテムや技の効果が確認できないのもプレイしづらい。


 主人公は7人いて、それぞれシナリオは異なるが、なぜそういう仕様になっているのか、必然性が感じられない。それぞれのシナリオには大して関連性もないし、ある主人公でプレイしたときの選択が、他の主人公でプレイしたときに影響を与えるとか、そういう仕掛けもない。単に7つのシナリオが個々に共通の舞台の中で展開するだけ。開発者がそれぞれ好き勝手に好きなことをしたかっただけに見える。
 それぞれのシナリオが充分な内容を持っているなら文句ないが、実際にはどれも中途半端になっている。個々にバラバラな短いシナリオを7つ収録するくらいなら、1本のシナリオをしっかり作り上げて欲しかったように思う。各主人公のシナリオはサブクエスト扱いで充分だっただろう。
 この辺の処理は『アークザラッドII』がうまかった気がする。あれだけ人数がいながら、それぞれのキャラにクエストを用意していた。

 どのシナリオでも、結局やることは同じ。自由行動になったら仲間を集め、生命科学研究所で鍛え、済王の古墳を荒らして装備を盗み(ついでにアンノウンから凝視見切りを修得し)、シンロウ遺跡を荒らして高く売れる装備を発掘し、それを元手に金を8つ売買して資金を稼いで装備を調えてメインミッションを攻略する。同じ作業の繰り返しで飽きてくる。強くしたキャラを他のシナリオで使えるとか、複数のシナリオをプレイして楽しい仕掛けがない。辛い。

 おそらく開発者の意図としては、レッド編は初心者向けで、リュート編は慣れてきた人向けなのだろう。しかしこのゲームは、自由行動可能になるまでの強制イベントが長いほど難度が高くなる(序盤の強制イベントではキャラが弱く、仲間の人数も物資も限られているため、正解の攻略法を辿ればクリア出来るが、ちょっとでも余計なことをすると容赦なくゲームオーバーになったり詰んだりすることが多い)ため、レッド編はむしろ厳しく、リュート編は一番簡単になってしまっている。

 全主人公でクリアすると隠し部屋に行けるが、あそこで凝ったことをする余力があるなら、本編をもうちょっとどうにかできなかったの? と思ってしまう。
 隠し部屋では全ラスボスと戦えるが、ドリームチームを組んで戦いたかった。全キャラ使えるモードがないとはね。

 各ラスボスの演出はどれも凝っていていい。また、ちゃんと倒しがいのある強さになっている(後述のタイムリープや跳弾x5とかを使わなければ)。この点だけは"FF"よりも優れている。他の部分もこれくらい気合いを入れて作っていれば、いいゲームになったんだろうが……ラスボス戦の演出で全力を使い果たしたんじゃないかと思ってしまう。

 ブルー編のルージュを倒した後の演出やエンディングは変わっているが、私はたまたまブルー編を最後にプレイしたので、そういう意味では合っていた。途中でやった人は「は?」と思っただろうが。
 クーン編の投げやりな終わり方は、いくらなんでも雑に感じた。リュート編も酷いが、あれは最初から期待してなかったから別にいい。
 レッド編は、単体で見れば悪くないが、他のシナリオと関係がなさ過ぎて、なんで『サガフロンティア』というひとつのゲームとしてレッド編と他のシナリオとが並列されているのか、理解に苦しむところがあった。まあ、そういう形でなければああいう趣味的なシナリオを実現できなかった、ということなのかもしれないが……でも『ワイルドアームズ2』は、この手のノリで全編やり切っていたんだが(笑)


 私が最後にプレイしたのはブルー編で、それまで術の資格を取ったことがなかった。というわけで、地獄のなんとかさん相手に初めてタイムリープを使ったのだが……すげえよ。神をバラバラにするチェーンソー以来の衝撃。ラスボスが何も出来ないなんて(笑)


 全主人公クリア後、ブルー編のキャラでいろいろ試してみたが、銃技がお手軽で強いことに気付いた。跳弾や十字砲火が同一技で連携するから、5人全員銃使いにして早撃ちを付けると、ほぼ確実に跳弾x5や十字砲火x5の連携が成立する。さらに二丁拳銃にすると剣よりも火力が高くなり、なぜか盾防御もできる。今まで剣や体術を苦労して覚えさせたり、どうすれば連携するか試行錯誤していたのが馬鹿らしくなる強さ。クーン編の時気付けばあんなに苦労することなかったのに……


 一応、やり込めるところまではやり込んだし、それなりに遊んだは遊んだが、もし当時、フルプライスで買っていれば、このゲームのデキには納得がいかなかっただろう。逆に言えば、私が当時、スクウェアのRPGに目もくれず『ブシドーブレード』や『アインハンダー』、あるいは『レーシングラグーン』などをプレイしていたのは、自分に合っているゲームを見抜いていたからだとも思う。

『レーシングラグーン』はバカゲー扱いされているが、街中を自由にクルマで走って、レースに参加したり買い物したり、パッシングでバトルしたりというあのシステムは、クルマゲー好きが待ち望んでいたものだった。『グランツーリスモ』が出たとき、こうだったら良かったのに、と思っていたものを実現したのが『レーシングラグーン』だった。その上あのゲームでは、首都高や箱根を走れるのである。あれが神ゲーでなくてなんだというのか。キャラやストーリーの変さや、クルマの挙動の独特さなどの些末時に気を取られて、あのゲームの素晴らしさに気付いていない人が多すぎる。おかげで続編も出なかった。全く嘆かわしいことである。
 後に"Test Drive Unlimited"や"Need for Speed"シリーズの一部が、現在では"Forza Horizon"シリーズが、『レーシングラグーン』のシステムを継承している。ハイスピードドライヴィングRPGという概念は、当時すっごく馬鹿にされたし、今でも嘲笑の種にされているが、実は結構いいところを突いていたのである。

 ……これ、サガフロの感想を書いていたんだっけか。

 最後にざっとプレイログを書いておく。

1.エミリア編
 実戦訓練で自然洞窟に迷い込み、ルーンを守っているボスに殺される。このゲームは逃げられないことと、どうやら何か間違っていることに気付く。その後、クーロン裏通りを何周もして、ようやくイタメシ屋の裏に行けばいいことがわかる。わかりにくい。
 イベントを進めていると、秘密基地に単独潜入させられ、めゃくちゃ強いメカ系警備ユニットに苦戦する。もしかしてイベント戦で、全滅しないと進まないのかととも思ったくらい、やたらと強かった。が、結局は倒さないと進まないタイプだった。
 この辺で、どうやらこのゲームはイベントを進めるだけでなく、どこかで戦闘して鍛えないとダメなゲームなのだと気付く。それで、シンロウ遺跡や済王の古墳、生命科学研究所などで鍛えることに。
 レベルを上げると、後は楽々クリア出来た。ジョーカーを倒すエンディング。エンディングが2種類あることは、後に攻略サイトを見て知った。最終メンバーはエミリア、アニー、ライザ、アセルス、白薔薇。エミリアはろくな武器がなかったために殴らせていたら体術キャラになってしまった。

 ボスはBGMが格好良くてなかなかいい感じだったが、実は私は、「こいつを倒したら本編が始まる」と思っていた。各主人公の個人的なクエストを終わらせたら、共通のメインクエストが始まると思っていたのだ。そのため、あれで終わってしまってすごく肩すかしを食った気分になった。

2.アセルス編
 エミリア編でお世話になった関係で、次にアセルス編をプレイ。エミリア編でわかったことは、自由行動になったらさっさと生命科学研究所で鍛えるべし、ということだった……が、なかなか自由行動可にならない。役に立たない訓練をやらされてイライラしたので、お目付役の目を逃れて、白薔薇と二人で裏庭(?)で実戦訓練して鍛える。
 この時点で幻魔を購入しておくと展開は楽だったと思うが、私はなんとなく、ここで命と引き換えに何か買うとバッドエンドになるんじゃないかという気がして何も買わなかった。
 裏庭で鍛えておいたおかげで、オウミでの強制イベントはなんとかクリアできたが、あの時点でメイルシュトロウムを無効化する有効な方法はたぶんないはずで、酷いゲームバランスだと思う。水属性無効化アイテムは、あのイカ野郎を倒した後に手に入るんじゃなかったっけか?
 自宅に帰るイベントが始まったら、自宅を避けて仲間集めと訓練に励む。とりあえずゲン、エミリア、ルージュを入れて5人にする。
 しばらく無心に鍛えていると、いつの間にかアセルスさんはHPが600超になっており、あ、やべえ、強くしすぎたと思った。
 実際その通りで、その後のイベントはなにひとつ苦労するところがなかった。むしろ、イベントがどこで始まるか、探し回るのが大変だった。
 白薔薇が途中退場したのは痛かったが、他の4人だけでも充分強かったのでさして問題にならなかった。白薔薇の代わりに、とりあえずゾズマを使う。赤カブ? ハハハご冗談を。
 ラスボスは戦闘を女任せにしているつまらん奴だと思った。こんな様であんなに偉そうにしていたとは。
 結局私は、アセルスを妖魔として一切使わなかったため、人間エンドで終わった。すげえエンディングだと思った。この展開から考えると、半妖のままのエンディングの方がハッピーだったりしそうである。
 最終メンバーはアセルス、エミリア、ゲン、ルージュ、ゾズマ。

3.クーン編
 赤カブを使って、モンスターの成長システムが面倒なのを知った私は、さっさとクーン編を終わらせてしまおうと思った。モンスターは戦闘の度にどのモンスターを吸収するか選ぶ必要があって、面倒くさい。
 クーン編は最初から仲間が多いから序盤は楽。イベントもどこに行けばいいかわかりやすいし、すぐ自由行動できるようになるからそこも楽。
 問題は、指輪を集めた後の試練。スライムと針の山は、このイベントを考えた奴に殺意を覚えた。スライムでは一回ゲームオーバーになった。その後の、美しい連携を決める大会もすっごい大変だった。クーンの技がちっとも連携しないし。
 ラスボス戦でメイレンが抜けるのも痛かった。エミリア編で妙に馴れ馴れしくて嫌な感じがしたのと、クーン編ではいちいち裏切りフラグを立てていたので、なんとなく裏切りそうだとは思っていたために補欠を用意しておいたものの、回復役の要として使っていたので、抜けられると辛いことには変わりなかった。
 エンディングは、このゲーム屈指の酷い内容だと思った。リュート編より酷い。今までの旅全否定(笑) 指輪物語のオマージュなのはわかるけど、わかったからと言って何も感慨が湧いてこない。せめて活火山の中に捨ててくれたら救いがあったが。
 あと、実は、クーン編で初めてクーロンの武器屋のありかを知った。エミリア、アセルス編では、武器がどこに売っているかわからなくて、全部現地調達していたのである。
 最終メンバーはクーン、エミリア、T260、フェイオン、リュート。

4.T260G編
 クーン編でお世話になったT260G。
 闘機場のイベントで一回ゲームオーバーになった。ガラクタをタコの所に持って行ったら直してくれるのって、やらないと絶対クリア出来ないバランスになっているんだから、もっと親切に教えて欲しい。
 T260Gの序盤でガラクタ漁りをして、偶然、無限に漁れる方法を見つけた。T260G編ではガラクタからインスタントキットが出てこないため、この時点では金稼ぎは出来なかったが、自由行動可能になったら、さっそくここで武器を漁りまくって、シュライクで転売して稼ぎまくった。
 ロボ5体編成のできるT260G編は、金さえ手に入れば楽勝。ただ、イベントフラグの立て方がわからなくて苦労した。中島製作所で「マンハッタンにロボ研究者がいる」みたいな情報を手に入れるだけではダメで、クーロンの端末にアクセスする必要があるのだが、あの辺のイベントの誘導の仕方やフラク管理は不親切だと思う。
 サガフロンティアのシナリオはそんなに私の琴線に触れなかったのだが、T260G編は面白かった。ゲンが絡むとはいえ、基本的にロボばかりのパーティなので、台詞が淡泊なのである。レオナルドが死んでデジタルコピーとして復活したときも、ウェットな台詞は一切なく、ただ「何と呼べばいいか」だけ。人の生死についてドライな感じの、あの一連のイベントはロボらしくていい。
 ラスボスの演出もこのゲーム屈指だろう。自己修復を全員に付けてしまうとわりと楽になるが、それでも定期的に全体攻撃を仕掛けてくるあいつは厄介なラスボスで倒しがいもある。
 最終メンバーはロボ5体。

5.レッド編
 レッド編だけノリが特撮ヒーローモノですっごい浮いている。そして、なぜこのゲームのザコ敵に「戦闘員」が出てくるのかを知ることになる。知ったところでどうということもないが。
 レッド編は強制イベントが続くので迷うことはないが、それがかえって、このゲームの不親切な部分を強調する結果になっていると思う。特に、海賊に船が乗っ取られるイベントは手順通りに進めないとまず死ぬが、その手順について説明が一切ないのである。敵がむこうを向いている隙に通り抜けるとか、客室にいる仲間を集めるとか、部屋にいる敵を一体ずつ倒すとか、何の説明もない。この乗っ取り部分で私は3回ゲームオーバーになった。一回やり直して、シュライクで鍛えるべきかと真剣に悩んだくらいである。
 もっとも、乗っ取りさえ切り抜ければ、あとは簡単ではある。

 シナリオ的にはあまり言うこともないが、ライバルロボの存在は、ようやくRPGをやっている感があってよかった。よく考えたらいままで、こういうライバル的な存在がこのゲームのシナリオにはなかったような気がする。
 気になったのは、思わせぶりに登場していたヒロイン的な子は、特にシナリオに絡むことなく終わったこと。そこ、投げっぱなしなのかよと。
 敵の船に潜入するイベントでは2回ゲームオーバーになった。その後真面目にマッピングして攻略した。まさかこのゲームでマッピングが必要になるとは。
 ラスボス自体はどうでもいいが、BGMと、真アル・フェニックスの演出はいい。
 最終メンバーはレッド、エミリア、ルーファス、ヒューズ、ルージュ。最終的にロボは使わなかった。変身しなくても充分強いだけ生命科学研究所で鍛えたし。

6.艦長編
 便宜上リュート編と言っておくが、実際はこのシナリオの主人公は艦長だろう。リュートが名目上の主人公になっているのは、命を削って幻魔を購入する係だからだろう。リュートは真の主人公である艦長の身代わりとなってLPを削るという大事な宿命を背負っているのである。私はこの時点で時術の資質イベントを進めたことがなかったので、リュートの命の有効活用法を知らなかったが。
 リュート編がフリーシナリオ的なものになりそうだとは、そろそろ感じていたので、さっさとクリアしてしまうことにした。
 本来、リュート編は、イベントを進める方法が解らなくて苦労するはずである。しかし私はオウミに行った際、偶然なぜか料理屋に立ち寄り、艦長と話をしたため、かなり早い段階でラストダンジョンへ行く方法を知ることができてしまった。
 あとはゲン、エミリア、ルーファス、ヒューズを仲間にして鍛えて、ラストダンジョンに突入してクリア。
 シナリオ的に言うことはひとつもないが、ラスボス戦の演出はなかなかいいと思った。いい感じにしぶといし。

7.ブルー編
 リュート編と同じく、ほぼフリーシナリオなブルー編。しかも便利なワープ機能付き。こうなるとリュート編の存在意義を疑ってしまう。リュートと違ってブルーの命は貴重なので幻魔は買えないが、別に必要なものでもないだろう。
 私はこれまで術の資質イベントを進めたことがなかったので、新鮮な気持ちでプレイできたのは僥倖だった。すでに何度もやっていたらうんざりしていただろう。
 パーティーメンバーはゲン、ルーファス、エミリア、ヒューズ。ヒューズは初期の内に仲間にして、リージョン移動することで朱雀と戦う前から連れ回していた。
 術の資質イベントについてはさほど書くこともないが、杯のイベントはエグかった。この時だけはパーティメンバーを、攻撃魔法を外したブルー、弱いリュート、混乱・魅了状態にならないっぽいヌサカーン、T260、特殊工作車にして攻略した。
 ルージュ戦には、ブルーのVITを鍛えるため、術を外して銃使いにしていた状態のまま突入してしまった。おかげでイベントが台無しだった。本当なら最強の術士を決める決闘のはずなのに、こっちは早撃ち+二丁拳銃で跳弾を連発しているのである。今までの修行の成果を根底から否定することに(笑)
 スタッフロールが流れたときは、「私はたまたま7人目だったから合っているんだけど、3人目とかでこれを見たら意味不明だっただろうな。なんでここでだけスタッフロールが流れるんだよ、と」と思った。
 ラスボスは先述の通り、タイムリープ連発で倒した。こんな倒し方するのはどうかとも思ったが、このとき、敵にダメージが通らない理由がわからず、単純にキャラの育て方を間違えたか、ダメージの通らない技を付けてしまったかと勘違いしていた。なので、このままタイムリープ連発で倒した方が安全と考えたのである。
 後に再戦した際には「地獄には謎の地形効果があるらしく、それは攻撃魔法で解除される」ことをなんとなく察知していたので、タイムリープ無しで問題なく倒せた。ただ、このときには跳弾x5が超強いことも知っていたので、別の形で虐殺することになってしまったが。憐れなラスボスである。存在感も薄いし。
 エンディングの演出は、斬新っちゃ斬新だが、手抜きと言えば手抜きだと思った。


2019.11.19 カメラを止めるな!

 ようやく『カメラを止めるな!』を観た。
 評判のいい映画だが、私はゾンビ映画が好きではないため、あまり興味を惹かれず、観る機会を先延ばしにしていた。
 結局、ゾンビ映画が好きでなくても大丈夫な内容だった。細々とゾンビ映画ネタを仕込んでおり、それを拾える人はより楽しめるだろうが、その辺はわからなくても問題ない。

 この映画はネタバレ厳禁ということになっているが、私はそこまで神経質になる必要はないと思った。むしろ、多少の事前知識があるほうが見やすいかもしれない。
 とはいえ、事前情報なしで観たい人もいるだろうから、そういう人は、ここから先は読まない方がいい。


 私は一応、事前情報をなるべく知らないようにして観た。知っていたのはゾンビ映画で、低予算で、えらく評判がいい、ということくらい。
 なので、開始5分くらいで驚いた。この映画がワンカットで全編通す気だと気付いたからである。

 私は『カメラを止めるな!』というタイトルを見たとき、ゾンビ映画を撮影していたら本当にゾンビが出てきた、という展開の映画だろうと予想していた。その予想は当たっていたが、ワンカットでそれをやるとまでは思っていなかった。

 映画の内容そのものはありきたりでつまらなく、ひたすらどうでもいい展開が続き、登場人物が死のうがどうしようがなにひとつ興味を持てなかったが、カメラの裏側のことを想像すると戦慄が走った。

 普通、無意味な会話がダラダラ続いたり、変な間があったりするのは映画としてダメだが、ワンカット映画の場合、そういう展開があると、「おいおい、なんか撮影がトラブってないか? 大丈夫かよ」と、変にスリリングな気持ちになる。
 ゾンビ映画なのでゲロや血を盛大にブチまけているが、ああいうのを観ていると、カメラに水滴が付いたらどうすんだろとそわそわする。
 ひたすら走りまくるシーンが続くと、カメラマン大丈夫かよ……あ、こけた! とドキドキ。
 ゾンビそのものではなく、撮影が完遂できるかというところにスリルとホラーがあるという、なかなか斬新なホラー映画である。

 ただ、妙に感じたのは、撮影技術は高度なのに、ところどころ変に素人くさい点。一見、この映画は素人丸出しのヘタクソ映画だが、本当にヘタクソだったら、このレベルのワンカット撮影を完遂できるはずがない。しかし、わざとヘタクソにする理由があるとも思えない。どうも変。

 こうなると、本編そのものよりメイキングの方が気になるわけだが、前半の40分が終わると、残りは本当にメイキング編になる。これが「ネタバレ厳禁」とされた大ネタ。つまりこの映画は「『ゾンビ映画を撮影していたらゾンビが出てきた映画』を撮影した際の様子を描く映画」だったわけである。
 ただし、後半部のドキュメンタリはフィクション。実際の撮影風景ではない。

 後半部のネタばらしによって、前半部の変な部分は意図的なものだったとわかる。これによって、前半部のつまらないポイントが面白くなり、観客はもう一度前半部を観たくなる。2回観てもらえる可能性が高まり、延べ観客数が増えるという仕組み。
 私は、後半部なんかいらないから、わざと下手にしたものではなく、本気のワンカットゾンビ映画を観たかったが、それはそれとして、映画の構成としては優れていると思う。

 ただ、問題なのは、前半部で脱落する人が結構いるだろう、という点。ワンカット撮影がどれだけヤバいか知っている観客なら、それだけで最後まで観てくれるだろうが、映画撮影の経験がない、興味がない客にとっては、わざとヘタクソに作った映画を見せられるのは苦痛でしかない。
 もっとも、この映画はワークショップで制作され、劇場公開されるかどうかも分からなかったらしいので、そこを加味すれば、このくらいの傲慢さは許されるだろう。


 私は大ネタそのものよりも、劇中劇を本当に作っていることに面白味を感じた。これは『スパイナル・タップ』とよく似ている。
『スパイナル・タップ』は架空のバンドのライブを追いかけるというフィクションで、劇中のライブは架空のものだが、そのシーンで役者達は本当に演奏している。だから、トラブルでベーシストが舞台装置から出られなくなったら、本当にベースの音がズレたり途切れたりしているのである。私はこういう、本気のウソに惹かれる。
 本気のウソ、という点で言うと、後半の撮影シーンもそう。あれは実際の撮影シーンではないが、実際にほぼ同様の撮影をしているわけで、だからこそリアリティがある。たぶん、スタッフ役のいくらかは本物のスタッフなのではないか。

 主役級の役者に多様な演技が求められる内容になっているのも面白かった。監督役や、劇中劇における主役の二人が特にそうだが、劇中劇での役と、ドキュメンタリ部分での役との間にギャップがあるように設定が作られていて、状況に応じて全然違うキャラを演じ分ける必要がある。さらにキャラクターは、ストーリーが展開するに従って心情が変化していくので、それも表現できていなければならない。
 私は前半部を観たとき、ワンカット撮影というところにも惹かれたが、冒頭で監督に怒鳴られた女優が、棒演技からマジ泣きに変化するところもすごいと思った。あそこに限らず、劇中劇で役を演じている部分と、素が出ている部分を演じ分けている。ああいう演技を要求する映画はほとんどない。それを、日本の低予算映画がやっているのである。
 これは、ワークショップという性質上、あえて難しい役をやらせてスキルアップを目指そうという意図によるものと思われるが、本来、映画俳優とはかくあるべきだと思う。
 私は、台詞やオーバーリアクションではなく、微妙な表情の変化だけでキャラクターを演じ分けなければならない映画が好きなので、こういうのは嬉しくなる。『カンパニーマン』の主人公とか、ドラマ『シャーロック』第1話の犯人とか、ああいうのが映画の醍醐味だと思う。

 ネタばらしの部分で笑えたかというと、そうでもなかった。「あの役者、実際はべろんべろんじゃなかっただろ」とか「カメラが横倒しになるシーンって、明らかにトラブルじゃなくて予定調和だったでしょ(撮影方法にこだわりのあるカメラマンが登場したとき、私は「ああ、こいつが『カメラを横倒しにして撮影したら前衛的じゃないっすかー』とか暴走してやっちまんたっだな」と思った。直感的にあれはトラブルではなく、あえてそう撮影していると感じたわけである)」とか、「ラストは組体操で撮影してないでしょ。本当に組体操してたなら、あんなにきれいに撮れてないはずだ」とか、どうも細部の違和感が気になってしょうがなかった。
 先にも言ったように、私は本気のウソに惹かれる。そしてこれらは本気のウソではない。組体操して撮影した、という設定なら、本当に組体操して撮るのが本気というものである。せめて、本当に組体操しているように見えるくらいブレブレにして欲しかった(本当に組体操してあの程度のブレで抑えたのならすごいが、あまりにすごすぎてウソっぽくなってしまったのなら残念である。真相は知らない)。
 それはそれとして、ラストに組体操させる展開そのものはうまいと思う。下手な監督ならキャラクターに陳腐な台詞を言わせて台無しにするところを、言葉ではなく行動で表現している。観ていると何気ないが、これができる監督は、特に日本では本当に少ない。とにかくべらべら喋らせがち。

 台詞で面白かったのは、ラストでどうしても星を映さなきゃならないと主張する監督に対して、プロデューサーだかディレクターだかが「そんなの誰も気にしてない」的なことを言うシーン。本来ならあそこで観客は監督に共感するべきなのだが、実際に前半部を観ている観客は、むしろプロデューサーに同意せざるを得ない。確かにあのシーンは、特にそこまでこだわるべき部分ではない。実際私はあのシーンを見て「ああ、この五芒星を描いたからゾンビが出てきた、という設定なのね。すっげえ無意味な設定だったな」と思っていた。
 この展開は『エド・ウッド』にもあった。エド・ウッドの映画を、配給会社のオーナーだったかが酷評するシーンがあって、エド・ウッドの映画を見たことない人なら、あのシーンはエド・ウッドに共感するところなのだが、見たことのある人は「まあ、ボロクソに言われても仕方ないデキだよな」と思ってしまうのである。

 私が笑ったのは、後半部の序盤がすっごいまともにカット割りしたり編集してたりすることだった。なんでもない、安定したシーンそのものがギャグになるという。定点カメラのシーンだけで笑える。こんな笑いどころの作り方があったのか! と感心したが、そこで笑った人はそんなに多くない気もする。


 総評は、良作だと思うが、人を選ぶ映画だとも思う。『エド・ウッド』が好きな人ならこの映画も好きだろう。あとは、安物映画が大好きとか、撮影技術や役者の微妙な演技で興奮できる人なら楽しめるだろうが、そこに興味のない人にとってはどうだろう。
 安物映画を見慣れている人なら、前半部が意外と安くないことに気付くだろうし、撮影経験があったりする人なら、ワンカット撮影というだけで緊張感を持って観られるだろう。
 だが、前半部がただのヘタクソ映画にしか見えない人は、後半を観てもつまらないのではないだろうか。つまんない映画が、実は意図的につまんなくしているのでした、と言われて、笑える人がどのくらいいるかはわからない。わざとつまんなくするなよ! と怒る人の方が多そうな気がする。


2019.11.18 コクヨがぺんてるの敵対的買収に乗り出す[2019.12.12 追記]

 コクヨがぺんてる株の過半数取得を目指し、ぺんてるを連結子会社化する方針を表明した。

 この件については、調べれば詳しい経緯がわかると思うが、複雑である。ここでは簡単に概要を書いておくが、それでも結構長くなる。

 ここ最近、ぺんてるの上層部では権力争いがあった。創業者一族の前社長は幹部数人を退任させようとしたが、返り討ちに遭って逆に会社を追われた。
 会社を追われた前社長は、持ち株をマーキュリアインベストメントに売却した。この株がぺんてる株全体の38%弱。

 ぺんてるの現社長は、前々からプラスとの業務提携を望んでいた。社長に就任すると、さっそくプラスとの話し合いを進め、業務提携に向けた部署を作ったりしていたのだが、メリットがないということで社内から疑問の声が上がっており、株主総会でも否決された(ぺんてるにとって不利な条件で話が進んでいたらしい)。
 マーキュリアのファンドが持っている株もプラスに買い取ってもらおうとしたが、ファンドはそれを拒否。プラスが提示した買い取り金額は、ファンドが前社長から買い取ったのと同額だったようである。ファンドというのは転売によって利益が出ないと意味がないものなので、儲けが出ない取引には応じられないのは当然と言える。

 そこで登場したのがコクヨで、コクヨはファンドに資本投資するという形で、間接的にぺんてる株を取得した。いつ、どのようにしてコクヨとファンドが話し合いを行っていたかはわからない。結果だけが突然発表された。
 なぜ直接買わないかというと、ぺんてるは非上場企業で、株の譲渡の際には承認が必要だからである。そこで、ファンドの株を買うことで、間接的にぺんてる株を取得した、というわけ。これならぺんてるの承認は必要ない。
 この取引は、ぺんてるに相談なく行われた。コクヨとファンドとの間の話だから、相談する義務はないわけだが、ファンドはぺんてるの株を預かっている身なのだから、信義には欠ける行為である。コクヨ側の主張では、ファンド側から言うなと言われていた、とのことだった。一方、ファンドは「ぺんてるのため」と言っているが、だったらこっそりやるのはどうなのか。

 ぺんてるはコクヨの行為に反発し(これはまあ当然と言える)、しばらく話し合いは行われていなかったが、9月だったかに協業することで合意し、間接取得していた株も、コクヨが直接取得することになった。

 が、コクヨに匿名のタレコミがあって、ぺんてるがプラスとこっそり資本提携しようとしている、という情報が入る(この情報は事実のようである)。それでコクヨはぺんてる株の過半数を取得して子会社化することを決めた。

 先にも言ったように、ぺんてる株は非上場なので、どうやってコクヨは株を集めるのか、という疑問がある。それは、株を買い取る条件として委任状を付けてもらい、事後承諾で譲渡を承認させる、という形を取るらしい。
 ぺんてるは株の買取額を125円に設定しており、あまりにも安いと株主から非難されていた。最近、3%を上限として2000円で買い取って欲しいという議案が提出されたが、却下されている。コクヨは今回、3500円で買い取るとしているから、買収は成功すると私は思う。ぺんてるは株主名簿を開示しないことで抵抗しているが、株主から進んでコクヨに話を持ちかければ名簿は必要ない。


 今回の件はきな臭いことだらけである。

 なぜマーキュリアのファンドはぺんてるに通告なくコクヨの資本投資を受けたのか。法的義務はないにしろ、ぺんてるの株を預かっているのだから、相談くらいするべきだろう。
 この点にはふたつ推測がある。まずは、追い出された前社長の嫌がらせ。前社長は現社長とプラスとの提携話で対立していたようで、マーキュリアに出入りしているとの話もある。この前社長が復讐のためにプラスとの話を潰して、コクヨに株を売りつけるよう仕組んだ、という可能性はあるだろう。
 もうひとつは、現社長がプラスと密約をかわしており、それをマーキュリアが察知していた、という可能性。
 プラスとぺんてるとの話し合いは、どうもどうさんくさい。この話はぺんてるにとって不利な条件で進められていたから、そこにコクヨが入って、二社がぺんてるを取り合う形になれば、ぺんてるは有利に話を進められたはずである。なのに、プラスありきで話を進めている。コクヨに4割近い株を取得された後もプラスと提携しようとしていたのだから、異様である。
 こうなると、ぺんてる上層部がプラスにポストを約束されているとか、そういう可能性を疑ってしまう。
 マーキュリアとしては、プラスにぺんてるを安く買い叩かれると損する。だから、プラスしか考えていないぺんてる上層部を無視してコクヨと話を付けてしまった、という可能性はある。あいつらじゃ話にならないと見切りを付けられた、ということ。

 このドロドロした話にコクヨが首を突っ込んだのもよくわからない。安くぺんてるを買えるチャンスと見たのか、ぺんてるがプラス傘下になるのを阻止したかったのか。
 プラスとの提携を目指して話し合いを進めているところに割って入ったら、面倒くさいことになるのは目に見えており、高い金を出してコクヨのイメージを悪くするだけという事態も充分予想できたはずである。少なくとも、コクヨがぺんてるを潰したとなれば、私は今後、コクヨの製品を買わないだろう。

 コクヨとぺんてるは長所が被らないので、一見、提携するのは良さそうに見える。だが、事はそう簡単ではなく、普通は事前に綿密な話し合いを行ってから吸収合併が行われるもので、それでも失敗する例が多い。
 楽観的に見れば、ぺんてる上層部のごたごたがコクヨの介入によって解消され、それによってぺんてるの業績が向上するというシナリオもあるが、敵対的買収が成果を生んだ例が少ないことから、どうも期待し難いものがある。

[2019.11.20 追記]

 プラスの設立した合同会社が、下限20%、上限33.4%、3500円でぺんてる株を買うと発表した。それに対抗して、コクヨは買取額を3750円に値上げ。
 結局、プラスはぺんてるが欲しかったらしいが、だったら最初からケチらずにマーキュリアからさっさと株を買っておいた方がよかった気もする。まあ、前にも書いたように、前社長の圧力で売ってくれなかった可能性もあるわけだが。

 コクヨは12%ほど株を購入できれば過半数を超えるが、名簿が公開されていないのがネックとなる。
 プラスの合同会社の提示する20%以上33.4%以下というのは、それだけ押さえればコクヨは50%に届かないという計算があるのだろう。そうだとすると、コクヨの買収が失敗する目も出てきた。
 この数字から推測すると、現在ぺんてるの浮動票は30%ほどのようである。ここから12%を、名簿無し、かつプラスの介入の中で取得するとなると、意外にハードルが高い。

 今回のきっかけは、コクヨに怪文書が届けられたことだった。これは、ぺんてる上層部に裏切り者がいる可能性を示唆しているが、わざと流出させた可能性もある気がしてきた。
 プラスとぺんてるとの提携は、前々から話が上がっていたが、ぺんてる社内ではいまいち受けが悪かった。そこで、コクヨの敵対的買収に対抗する、という形でなし崩しに提携してしまえ、という奇策に出たのかもしれない。そのためには先にコクヨに動いてもらう必要がある。

[2019.11.26 追記]

 コクヨとぺんてるが公式サイトにて、お互いを非難し合っている。会社間での醜い争いを公式サイト上で繰り広げる例は珍しい。
 文具業界における企業間での争いというと、最近では三菱鉛筆とパイロットの消せるペンの特許争いがあったが、さすがにこんなことにはなっていなかった。

 私は今回の件は、どっちもどっちだと思っている。太平洋戦争末期のようである。コクヨがアメリカでぺんてるが日本。アメリカにも日本にも正義などない。アメリカが日本のために空爆や原爆投下を行ったとか、日本の上層部が国民のために降伏せずに抗戦を続けたとか、そんな話が信じられるわけがない。

 一方で、私は最近、KOKUYO MEのスモーキースカイ軸にLRN5のターコイズブルーを入れて使っている。エラベルノにエナージェルインクが加われば、わざわざニコイチする必要もなくなる。それは嬉しいが、このような経緯の末にそうなっても喜べない。むしろ、コクヨもぺんてるも買わないという気持ちに動きそうである。困ったもんである。

[2019.11.29 追記]

 コクヨが株の買い取り金額を4200円に引き上げ。ここにきて更に引き上げるということは、買収はうまく進んでいないのか。まあ実際、もし私が株を持っていたら、ぎりぎりまで様子を見るだろう。その方が高く売れる可能性が高い。
 ぺんてるはぺんてるで、社内に不審者が侵入したから警察に引き渡したとかいうリリースを出しているし、なんとも。

[2019.12.12 追記]

 両社の株の買付期間が終了した。プラスは下限の20%以上が集まったとのことで、買い取りは成立した模様。ということは、コクヨは50%に達しなかった可能性が高い。となると、株主総会でコクヨが集めた株の譲渡が承認されないと思われるが、その場合はどうなるのだろうか。

 一部報道によると、プラスの買付には、一度申し込んだらキャンセルできないという条件が付いていたらしい。これは上場企業のTOBでは違法になるらしいが、非上場企業の株の買い付けでは問題ない。慌てて売った株主の中には、値上げしたコクヨに寝返ろうとしたものの、この条件のせいでそれができなかった人もいたらしい。なんともぺんてるの株主らしい話だと思う。

 こうなるとコクヨは分が悪い。プラスより高値を付けて50%集まらなかったということは、委任状闘争を仕掛けても勝てる見込みはないだろう。
 今のところ特別決議の否決権はあるが、ぺんてるが新規に株を発行してコクヨの力を削ぐシナリオも考えられる。

 余談だが、もし私がぺんてるの株主だったらコクヨに売っていた。
 私は今回の件については、コクヨもぺんてる上層部もクソだと思っている。ただ、株主への待遇、という点ではコクヨの方がいい。ぺんてるの株主に対する態度は舐め切っているし、プラスがコクヨよりも安値を付けて、それでも目標の20%を集められると見込んでいるのは傲慢に感じる。ムカつくぺんてるの言いなりになって安く株を買い叩かれる義理も人情もない以上、高値を付けているコクヨに売るのが、株主としては正解だと思う。
 ただ、コクヨに売る場合、本当にちゃんと譲渡できるのかわからない、という問題はある。多少安くても後腐れのない形で株を手放したほうがいいと考えてプラスに譲渡した株主もいたと思う。


2019.11.17 にゃぐわノーツ復活

 GITADORAでにゃぐわノーツがついに復活した。しかもXG2仕様のまま。

 私はXG2のとき、ギターでにゃぐわノーツを使っていた。視認性が良かったからである。適度な太さで白色だから見落としようがない。ボタンごとに色分けされていないのもいい。私は色分けされていない方がやりやすく感じる。

 にゃぐわノーツのおかげで格段にプレイしやすくなり、これでさらなるスキルアップが目指せるぜ! ……と思った矢先、XG3になってノーツ変更システムが廃止され、従来のクソ見づらいデフォルトノーツに戻されたときは憤りを感じたものだった。XG3そのものが酷すぎて憤りを感じたのもあったが。処理落ちソフランとか、忌まわしきクソ祭りとか。
 何度か「スキン変更機能を復活して欲しい」と要望を出したものの、叶えられることはなく。
 それから6年、EXCHAINになるまでスキン変更機能は復活しなかった。従来の機能を復活させるだけだから何も難しいことはないのに、なぜこんなに時間がかかったのかは解せない。要望は多かっただろうに。

 EXCHAINになってスキン変更機能が復活したとき、私はにゃぐわノーツの復活を期待した。しかし、追加されるスキンは全部新作で、旧スキンが復活したわけではなかったので、次第に期待は薄れた。
 最近では、サンボルのつまぶきノーツが結構見やすかったので、まあ、これがあるならにゃぐわがなくてもいいか、と思うようになっていた。ただ、つまぶきノーツはワイリングの表示がレーンからはみ出していて、Pノーツと混同することがある。自信満々にB+Pと弾いたら、実はBとワイリングだった、ということがたまにある。

 BEMANI投票選抜戦でGITADORAのマニフェストの中に「にゃぐわスキンを出す」とあったとき、私はあまり期待していなかった。どうせXG2仕様ではなく、新作ノーツなんだろ、と。だったら従来のように見やすい保証はない。
 しかし、蓋を開けてみると、当時のまんまだったのである。ありがとうギタドラスタッフ。手抜きして昔のノーツを流用してくれてありがとう(笑)

 ところで、私が今回にゃぐわノーツを解禁したのは、XG2時代に"Brown blizzard"を解禁して、赤Gのフルコンボで銅ネーム昇格を決めたゲーセンだった。もちろんにゃぐわノーツで。
 このゲーセンで再びにゃぐわノーツで"Brown blizzard"をプレイできる日が来たことに、私は無駄に感激しすぎてハッスルした結果、せっかく終盤まで繋いだのに最後でミスりまくってスキル対象に乗らなかった(笑)
 しかし、あのとき7.80だった曲が、今や8.40とはね。8.40というと、XG2時代だと6次元紫G相当(現在9.45)。当時の銅ネームは、今の銀ネームくらいの価値があったことになる。


2019.10.24 ホット・ゾーン

 ナショナルジオグラフィックチャンネルは、基本的にドキュメンタリを放送しているが、たまにドラマを流すことがある。少し前までは"MARS"という、火星移住計画をテーマにしたものをやっていた。「無印」は観たが、"2"は録画だけしてまだ観てない。

 今やっている『ホット・ゾーン』は、リチャード・プレストンによるノンフィクションが元になっているドラマ。クレジットにも「ナショナル・ジオグラフィック」と付いているので、本格的なノンフィクションドラマを期待して観ていた。

 しかし、観ているとどうも違和感があった。アメリカ陸軍感染症医学研究所(USAMRIID)で、サルがエボラ出血熱に感染している疑いがあると所員が主張しているのに上司が無視して、所員は勝手にサルの死体をビニール袋に詰めて車のトランクに積んで運んだりしている。そんな馬鹿な専門組織が存在するのか? レベル4のバイオハザードの可能性がわずかでもあるなら、一応安全を確認しておくのがUSAMRIIDの仕事なんじゃないの?
 所員が事態を軽視して上司に報告しないことならあり得るだろうが、所員の報告を上司が無視して、あげくに所員が命令を無視して勝手に検体を車で研究所に持ち込むなんてあり得るだろうか? もし実話ならUSAMRIIDは組織として終わっている。

 それでも我慢して観ていたが、第三話でエボラ出血熱に感染しているかもしれない患者を、USAMRIIDが万全の防護措置で隔離病棟に搬送しようとしているところへ、CDC(アメリカ疾病予防管理センター)がやってきて患者を横取りし、わざわざ防護措置無しで一般病棟に放り込んだ時点で観るのをやめた。どこのCDCがそんなことするのか。むしろCDCはなんでもかんでも隔離しようとしてウザがられる側だろう。

 1969年のアポロ計画の時ですら、月から帰ってきた乗員は全員、謎のウィルスとかに感染していないことが確認されるまで隔離された。それなのに、1989年にCDCがこんなことをするとはとても思えない。「エボラに感染してるかもしれないけど、してないかもしれないし、とりあえず一般病棟に入れましょう」とか言うCDC所員がいるならお目にかかりたいもんである。いや、お目にかかりたくはないか。即刻クビにしないと世界がヤバい。フィクションにしても出来が悪い話である。

 フィクションで専門組織が馬鹿なことをするのはシャーロック・ホームズ以来の伝統だから、いちいち突っ込みたくはない。
 たとえば、2004年に『リ・ジェネシス』というバイオテクノロジー研究機関を舞台にしたドラマがあったが、あれに出てくる登場人物達は専門家のくせにイカれていて、スペイン風邪を永久凍土から内緒で発掘するのをはじめ、専門家にあるまじき初歩的ミスをいろいろやらかして問題を大きくしている。しかし、あれは架空の話だから、多少変でも構わない。
 が、これは実話を基にしたノンフィクションのドラマ化で、ナショジオの名を冠しているのである。普段は専門家達の仕事ぶりを追っているチャンネルで、専門家を不当に馬鹿にする内容のドラマを作って流すのはいかがなものか。

 とはいえ、1989年当時のUSAMRIIDやCDCは超絶お馬鹿で、事実、そういうことをしたのかもしれない。
 とりあえずネットで調べてみると、当時、CDCとUSAMRIIDの間で主導権争いがあったことは確かなよう。CDCの方が権限は上なものの、実務能力がないためにUSAMRIIDと協力せざるをえず、どちらが主導するのか、どちらが何に対して責任を負うのかで混乱があったようである。
 ただ、USAMRIIDの上層部がレベル4のバイオハザードの可能性があるという報告を無視して、所員が勝手にサルの検体を持ち出して検査したとか、CDCがレベル4感染の可能性のある患者を一般病棟に移したなどの、素人目からしてもありえない行動を取ったかは不明。原作の『ホット・ゾーン』ではどう書かれているのかを確認する必要がある。

 しかし、もし本当に1989年当時のCDCとUSAMRIIDがドラマで描かれている通りの組織だったら、もっと感染が広がって、大きな事件になっていたはずだと思う。実際には大事に到らなかったことを考えると、現実にはあそこまでマヌケな組織ではなかったと考えるほうが妥当だとは思う。

[2019.10.24 追記]

 図書館で『ホット・ゾーン』を読んできた。

 原作によると、実際の経緯としては、モンキー・ハウスの獣医がヤーリング(ドラマではチャラいアイツ)にサンプルを送り、そのサンプルからヤーリングがエボラを発見し、CJピーターズ(ユーサミッドの上司)に報告。CJピーターズはナンシーを連れてモンキー・ハウスを訪れ、サルの検体が欲しいと依頼。すると、モンキー・ハウスの連中はサルの死体をゴミ袋に包んで持ってきたので、ピーターズとナンシー、どちらの車にそれを乗せるかでちょっと揉める、という展開になっている。
 ドラマではナンシーを主人公にするため、なんでもかんでもナンシーを絡めようとした結果、ヤーリングとナンシーがエボラかどうかで揉めたり、ナンシーが上官命令を無視したりする描き方になったようである。ダメ一般企業を舞台にしたドラマならともかく、軍属の研究機関を描く手法としてはお粗末。

 なお、レベル4内でナンシーの防護服が破れたエピソードは原作にもあるが、それは別件の実験のときの話。
 また、ドラマで描かれていた、車から血が垂れるというのは、ピーターズがジョークとして言ったもので、実際には起きていない。

 その後、CDCと軍の間で会議が行われる。CDCのマコーミックとピーターズは仲が悪いらしく、この会議の際には感情的なことも多少はあったらしい。
 マコーミックはエボラ患者を扱った経験があり、自分達(CDC)の方がエボラのことをよく知っているという自負があったようである。しかし、実際にサルを殺処分するとなると、CDCでは役に立たない。
 サンプルはどちらが持つか、どこからどこまでがどこの権限で行うか、といったことで小競り合いがあったようだが、最終的にはサルは軍、人間はCDCが受け持つことが決まる。

 その決定に従い、人間担当のCDCは体調のおかしい飼育係を病院に移送したのだが、軍は、ウチの隔離施設に入れるべきではないかと勧告。しかし、CDCのマコーミックはそれを拒否。なにも仰々しい隔離施設に送らずとも、きちんとした設備とスタッフのいる病院で十分対応できると考えたようである。結果的に問題は起きなかったが、本当にそれが適切な判断だったかどうかはわからない。
 とはいえ、軍の隔離施設は、関係者が入るのを嫌がるほど酷い環境のようなので(エボラのにおいをかいだトムとヤーリングが、隔離施設行きを恐れて報告しなかったのは事実のよう)、そういうところにむやみに人を送り込んでいいのか、という問題もある。

 なお、件のモンキー・ハウスではエボラ感染騒ぎが2回起きたのだが、2回目には飼育係4人が実際に感染している。この際にCDCは、感染が疑われる飼育係を隔離しないことを決定している。つまり、エボラ感染者が街中を自由に歩いていたわけである。だが、たまたま彼らは発症せず、他の人にも感染しなかったために彼らは生き延び、パンデミックも起きなかった。レストン・エボラは人間には発症しないのか、それとも単に運が良かっただけなのかは未だにわからない。

 というわけで、当時のCDCに不手際があり、それが露呈しなかったのは運が良かっただけなのは事実のようだが、ドラマはいらない脚色をしすぎだと思う。ノンフィクションものは無意味にドラマチックにする必要はない。ナショジオの番組ならなおさらである。


2019.10.06 コクヨ S2ハサ-P2 [2019.10.07 追記]

 文具GOODSというブログにて、ミニストップでしか見かけない、コクヨのはさみがあるという記事を見かけた。
 ネットでどれだけ検索しても出てこないとあるので、興味が湧いて調べてみることにした。

 まずは、ミニストップに行って、実際にあるか調べてみた。あった。



 型番はS2ハサ-P2。全長160mm、刃渡り68mm。JANコード4901480337500。
 数軒のミニストップに立ち寄ったが、全ての店舗でこのはさみはあった。1ヶ月前くらいにリニューアルオープンした店舗にも置いてあったから、廃番になった不良在庫というわけではなく、現役のはさみだと思われる。
 ミニストップ専売とはどこにも書いていないが、ミニストップ以外のコンビニや文具店、スーパーなどでは見かけなかった。コクヨのカタログにも載っていないし、ミニストップのサイトにも紹介ページは存在しない。どこのネットショップにも売っていない。海外のサイトも含めて、このはさみの情報は全く見つけられなかった。

 JANコードから推測するに、これは比較的新しいはさみだと思われる。
 JANコードは、49が国(日本)、01480が企業(コクヨ)を表し、次の5桁が商品コードとなっている。最後の1桁はチェック用。商品コードは、基本的には登録順に00001、00002、と付けていくことが推奨されている。このルールに従っていると仮定すると、同じメーカーの他の商品のJANコードから発売時期を大雑把に推測できる。必ずしも登録順に発売するわけではない点は注意。

 余談だが、JANコードは2001年以降、新規に申請した企業のコードが2桁追加されることになった。つまり、商品コードが3桁に減らされてしまったわけである。ただし、たくさんの商品を抱えている企業に対しては、現在でも商品コードに5桁使える番号を割り振ってもらえるらしい。見分け方は、コードの頭が49、または450〜455番の企業は商品コード5桁。456〜459番は3桁。

 それを踏まえてコクヨの文具のJANコードをざっと見ると、2015年発売のものは31000付近、2016年発売のものは32000付近、2017年発売は33000付近となっている。
 2017年8月9日発売のサクサ(ハサ-280)は33900あたり。S2P2は33750なので、だいたい2017年発売と推測できる。
 参考までに、2016年10月発売のドットライナーコンパクトは32600あたり。2018年2月発売の限定柄キャンパスノート(ノ-3CBT-LP2)は32800あたり。2017年10月発売のエラベルノは33100あたり。同じく2017年10月発売のスマートリングBiz B5(ル-SP701D)は33585。

 さて、このS2P2。見るからに安物のハサミだが、刃の形状がほぼサクサである。


↑左がS2P2。右がPT250(エアロフィットサクサのチタンコート版)。

 PT250の刃はS2P2より幅広だが、刃の幅と長さを合わせて画像を重ねると完全に一致する。



 ただし、刃はかなり薄い。


↑上からエアロフィットサクサ、エアロフィット(ハサ-P210)、S2P2。
 エアロフィットサクサが約3mm、エアロフィットが約2mmに対して、S2P2は約1mm。

 S2P2のグルーレス加工はエアロフィットやサクサと異なるが、これはおそらく、この薄い刃には同じ加工ができなかったからではないかと思われる。

 刃が薄いのはコスト削減のためだと思われるが、結果的にものすごく軽量になっている。エアロフィットより軽い。かつ、アーチ形状刃のおかげでエアロフィットより切れる。紙やセロテープを切るには充分な性能。
 ただし、乱暴な扱いをするとすぐ曲がってしまうと思われる。説明書きにも、段ボールを切るのは絶対ダメとある。

 軽くて良く切れるので、普段使いのはさみとしては、なかなか優秀といえる。価格も198円+税と安価。
 はさみは高性能化に伴って重たくなってしまったので、軽くてよく切れるS2P2は、意外と需要があるように思える。エアロフィットが廃番になった今こそ、代わりにコレを普通に売ればいいのに。


 コクヨのS2シリーズが他にないか調べてみたが、S2ハサ-KF2という、こども用の右手用はさみがあることが確認できた。JANコード4901480316659。
 これもカタログに載っておらず、どこにも売っておらず、ネット上に情報は全くない。ただ、オークションサイトでこのはさみが出品されているのを見かけた。

 写真を確認するに、S2ハサ-KF2の刃はエアロフィットサクサのスタンダード刃と全く同じ、厚手のアーチ形状刃となっている。エアロフィットサクサ特有の、横線の装飾彫りがあるのも確認できる。

↑エアロフィットサクサの刃。S2KF2はこれと同じ形状、彫りのある刃だった。

 ただし、グルーレス加工はされておらず、代わりにフッ素コートされている。これは珍しい。
 エアロフィットサクサには、グルーレスタイプのP250や、グルーレス+フッ素コートのPF250は存在するが、フッ素コートのみのF250は存在しない。サクサのスタンダード刃をフッ素コートしているS2KF2は、サクサマニアには垂涎のレアものなのかも知れない。そんなマニアが存在するかは知らないが。


 結局のところ、S2シリーズの詳しいことはわからずじまいである。いずれにせよ、S2ハサ-P2については、軽量かつ良く切れるはさみを求めている人にはおすすめできる一品。普段使いはS2P2、荒事はサクサと、使い分けるといい感じ。

[2019.10.07 追記]

 ハサ-P280のサクサを入手して比較したところ、S2ハサ-P2の刃は280型の刃と同じ形状であることが判明した。もちろん厚みは全然違うが。


↑ハサ-P280L1の刃。3Dグルーレスの線の部分を切り取るとS2ハサ-P2と同じ形状になる。

 つまり、S2P2は実質的にはハイブリッドアーチ刃なわけである。なぜかそう名乗ってはいないが。段ボールが切れない刃は名乗れないなどの社内規定でもあるのかもしれない。

 280型が発売する以前に280型の刃を使用していたハサミは、私が知る限り、もうひとつある。セブンイレブンのチタンコートハサミである。型番はESハサ-PT250N、JANコード4901480320250。型番こそ250型だが、刃は280型のものを使用している。出た時期は不明だが、Googleで検索してみると、2017年1月には言及されている。
 このはさみは、チタンコートされているくせに500円とかなり安い。PT280が900円なのに比べると歴然である。これはなぜかというと、グリップにラバー加工がなく、キャップも付属しないためである。あと、おそらくフッ素コートも省略していると思われる(PT280は仕上げにフッ素コートしているが、チタンコートハサミにはそれについての言及がない)。


 ところで、私は今回、P280をローソンで購入した。本当は割引しているであろうイオンとかで買いたかったのだが、行くのが面倒になって、そういや280型サクサってローソンにあったよな、近くのローソンでいいやと妥協したのである。
 ところがこのP280、よく見ると型番がハサ-P280L1とある。つまりこれ、ローソン専売品らしい。専売といっても、モノとしては普通のP280と全く同じだが。
 そして、そんなことより重要なのが、JANコードが4901480337517だということ。S2-ハサP2と商品コードが連番になっているのである。ローソン用のサクサと連番で登録されているということは、S2-ハサP2がミニストップ専売品である可能性が高くなってきた。また、発売時期が2017年である可能性もだいぶ高まったと言えるだろう。


 ついでなので、買ってしまったハサ-P280サクサのレビューもしておく。
 切れ味はハサ-250の方がいい。ハサ-250は本当にはさみかよというくらい大仰な刃をしているが、あの刃はやはり伊達ではないわけである。おそらく250型より切れるはさみは存在しないだろう。
 ただ、250型はオーバースペック気味で、あの切れ味が必要な場面はほとんどない。また、エアロフィットグリップに特徴的なリング状のラバーだが、あれは千切れてしまうことがあって、耐用性に若干難がある。
 そこで、エアロフィットグリップを廃止し、軽量化したのが280型である。

 280型は250型と比べると、だいぶ普通のはさみらしくなっている。それでも、サクサを初めて手に取る人は「すんごい刃だな」と思うだろう。
 重さはフィットカットカーブと同等まで軽量化されたが、それでいて段ボールからビニール袋まで切れる汎用性の高さやグルーレス刃は健在。

 ほぼ同等製品のチタンコートハサミとの比較は、個体差かもしれないが、280型の方が若干切れ味が良い。チタンコートハサミはコーティングのせいなのか、プラスチック板を切る時などに滑って力が逃げてしまうことがある。280型ではそれがない分、より切れるように感じるわけである。

 総じてバランスのいいはさみだと思うが、分厚い刃が頼もしい250型が生産終了になってしまったのは残念である。
 ハサ-PT250は、鉛筆でいうところのブラックポリマー999αのような伝説の品になるかもしれない。


2019.09.29 Googleアナリティクスの除外設定が効かない

 カクヨムはGoogleアナリティクスに対応している。あるものは使うべきだろうと思って設定しておいたのだが、困ったことが起きた。フィルタを使って除外したはずの、自分のIPアドレスからのアクセスが全く除外できていなかったのである。ページビューの8割近くが自分のアクセスだったため、これでは何の役にも立たない。

 なんでこんなことが起こるのかと思っていろいろ調べてみた。
 原因がわかるまでに半日かかったが、結果的にはIPv6接続だったことが原因だった。

 私はいままでずっと、IPv4で接続していると思っていた。少なくとも、eo光に加入して、手動で初期設定をした際にはIPv4接続であることを確認している。そもそも当時、IPv6接続は有料サービスで、私は加入していなかったのだから、IPv6で接続できるはずがなかった。
 しかし、eo光から支給されているルーターの設定を確認してみると、今まで「利用不可」になっていたIPv6接続の項目が「利用可能」になっていた。
 どうやら、eo光では2018年8月16日からIPv6接続は無料サービスになっていたらしく、その時点でルーターのファームウェアがアップデートされ、以後、私の環境では自動的にIPv6接続になっていたようである。

 というわけで、IPv6のアドレスも除外するように設定すると、今度はちゃんと除外するようになった。

 一ヶ月分のカクヨムのアクセスデータはゴミと化してしまったが、まあどうせ大してアクセスもなかったわけだから、これから収集し直しても問題ないだろう。

 ついでなので、この機会にこのサイトのアクセス解析もGoogleアナリティクスにした。忍者アクセス解析の方が直感的にはわかりやすいが、Googleアナリティクスは閲覧者の行動フローなども詳しく解析できて、なかなか興味深かったりする。

[2019.10.01 追記]

 IPv6のアドレスは接続のたびに変わるらしく、完全一致だとすぐにフィルタの条件から外れてしまうという問題が起きた。アドレスの前半部は固定のようなので、その部分までの前方一致に条件を変えてみたが、機能するときとしないときがあって、どうも不安定。
「Google Analytics オプトアウト アドオン」という、Googleアナリティクスから自分のアクセスデータを弾く拡張機能があったので、念のため導入した。


2019.09.20 ファミマ限定リングノート

 7iDの一件以来、セブンイレブンに行く機会はめっきり減ったが、コンビニ自体にもほとんど立ち寄らなくなっていた。最近はもっぱら、WAONのチャージのためにローソンに行くことが多かった。

 久々にファミリーマートに立ち寄ったので、文具も物色してみると、今まで見たことのないノートを扱っていた。日本ノートという謎の会社の、リングノートシリーズ。A7、A6、A5、B5の、6mm横罫と5mm方眼罫というラインナップで、裏表紙にはフォルダ付き。他のコンビニとうまく差別化した面白いラインナップだなあと思いながら物色していたのだが、特に面白かったのはA7とA6の横罫。右端にチェックリストが付いているのである。
 文章による説明なんかよりも、写真を見てもらった方が早いだろう。




 どうよこれ。文具屋でノートを物色しまくっている人ならビビっとくるのではなかろうか。実際欲しいかどうかは別として。
 A6サイズでこのタイプのノートは珍しい。かなり面白いところを突いてきたノートだと思う。みんながみんな欲しがるものではないだろうが、こういうのが欲しかったんだよ! と狂喜乱舞している人は絶対いる。文具屋で売っても良さそうなものだが、ファミマ限定というのがまた攻めている。これは吉と出るか凶と出るか。

 ファミマは以前、無印良品の品を取り扱っていたが、それがなくなって以来、文具コーナーには見るべきものがなくなっていた。新しくなんか入れる、という噂はあったのだが、まさか限定商品を入れてくるとは思わなかった。しかもリングノートのみ。このノートが当たれば、他にも作るのかもしれないが。

 日本ノートって何よ、と思って調べてみると、アピカとキョクトウ・アソシエイツが2019年1月1日に経営統合してできた会社らしい。
 もともと両社とも2017年にプラスの傘下に加わっているので、言ってしまえばすでに仲間同士ではあったわけだが、プラスグループの経営判断として、ノートを作っている会社同士なのでくっつけてしまおう、ということになったようである。全然知らなかった。


2019.09.11 "Fallout 4"、"Skyrim SE"がタイトル画面で強制終了する

 最近突然、"Fallout 4" と"Skyrim"のスペシェルエディションが、タイトル画面で強制終了するようになった。現在プレイしていないゲームなので問題はないが、気になる件ではある。

 この不具合は、パソコンをネットに繋いでいないと起きない。無線LAN子機を外して、物理的にネットにアクセスする手段を奪うと、何の問題もなくプレイできる。というわけで、ネット通信関係の問題だろうと推測される。

 いろいろ試した結果、ファイアウォールで"fallout4.exe"の送信をブロックすると、オンライン状態でもプレイできることが判明した。受信はブロックしなくてもいいっぽい。『スカイリム』は現在アンインストールしているのでプログラム名がはっきりしないが、たぶん"skyrim.exe"とか"TES5.exe"とか、そんな名前だろうと思う。

 この問題は2017年頃から報告されているようだが、未だに直っていないのはどうかと思う。


2019.09.05 なろうとカクヨムで評価を付ける

 投稿システムについては理解したので、今度は評価システムについて理解を深めるために実践してみることに。気になった作品を読み、評価してみる。

 とりあえず、なろうでは3+3の6点、カクヨムは2つ星を基準に評価を付けてみたが、その後、ふと気付いた。満点以外の評価は、自分の評の価値を下げるだけで無意味ではないかと。

 Amazonのように平均評価の場合、点や星を減らすことには意味がある。たとえば、レビュー数1万で、平均文章評価3.5、平均ストーリー評価4.0、などとなっていたら、だいたいどういうレベルの作品なのか、参考になるだろう。文章に少々難はあるけど、そこに目を瞑ったら面白いのかな、とか。
 しかし、なろうもカクヨムも、評価は合計値のみ表示される。たとえば、先のレビュー数1万で平均7.5点の作品は75000点と表示される。一方、全員が10点を付けても、レビュー数が100の作品だと10000点。これが何を意味するかというと、なろうやカクヨムの評価システムはレビューではなく人気投票だということである。票を集めた奴が絶対的に強い。

 日本の選挙では1票の格差が問題になっている。どこの地方でも1人1票は変わらないが、A地方では人口1万人に対し2人の議員を送り込め、B地方では1万人に対し1人しか送り込めない場合、B地方の票の価値はA地方の半分、ということになる。
 星や評価を下げることは、わざわざ自分で自分の票の力を弱くしているだけである。意味がない。

 というわけで、評価はゼロかフルマークかのどちらかにすることにした。ただし、評価点を上げる目的でブックマークは付けないことにする。ブックマークはブックマークとして使う。

 作品は新着やランキングから適当にピックアップして読んでいる。基準は字数が2000以上で、あらすじが酷くないもの。
 ただ、今のところ、読んだものの多くはエッセイだったりする。読んでいて面白いエッセイは結構あったが、エッセイに評価は付けたくない。面白いエッセイを書くより、面白い小説を書く方が数段大変だからである。というわけで、エッセイの著者が書いた小説を読むことで評価に代えている。

 カクヨムを読者として利用した場合に気になるのは、自分好みの小説を探しづらい感じがすること。
 なろうは、ジャンル別のランキングや新着をぺらぺらめくっていたら、まあまあ想定した傾向の作品が見つかる。だが、カクヨムではトップページの各項目や新着ページ、検索など、いろいろ使ってみても、どうもいい感じに思ったような作品が出てこない。結局、私の作品にレビューなりなんなりを付けた人のページに飛んで、そこから芋づる式に探した方がいい結果が得られた。

 なぜカクヨムの検索機能が使い辛いかというと、ジャンルの分類が少ないからだと思う。なろうの22に対してカクヨムは12。


2019.09.03 「ALICE開発プロジェクト」完結[2019.09.05 追記]

 全7回でお送りした「ALICE開発プロジェクト」が堂々の完結を果たしました! ……何年も前に完成していた作品を毎日小出しにしていただけだから、特に感動はないが。

 連載中はたいした反応もページビューもなかったが、完結したら、なろうのpvがめちゃくちゃ増えた。半日で150pv以上。これは想像していた以上に多い。地味タイトルかつ営業活動なしでこれである。これだけpvがあれば、作品を正当に評価されるには充分だろう。ちょっとやる気が出てきた。

 一方、カクヨムではpvは増えなかった。「完結した連載小説」の欄に載らなかったからだろう。後で知ったが、あそこに表示されるのは8万字以上の作品だけらしい。それ以下の作品も検索は出来るが、デフォルトでは表示されない。
 また、カクヨムでは完結する8万字以上の作品が毎日20作くらいある。埋もれるのが早いから、完結することによるpv増加効果は低いと思われる。

 連載は書く方も大変だが、読み手にも負担を強いる。素人の連載を追いかけたい奇特な人って、そんなにいるのだろうか。連載中の作品は、読んでも中途半端なところで終わるし、次回がいつ更新するかわからない。かといって、完結してから追いかけようとすると、馬鹿みたいな字数を読まないといけない。
 一話完結の作品を集めた形式ならともかく、一本のストーリーを追う作品は一気に投下してくれた方が、読み手としては読みやすいと思う。話の途中で何週間も放置されたら読む気も失せるんじゃないの?
 あと、字数も10万字前後くらいまでにして欲しい。400回目連載中、字数400万字とか書かれていたら、よほど1話目か最新話のデキが良くない限り、いまさら読みたいと思えない。

 素人の長ったらしい上に完結するかもわからん作品を読もうとする人があれだけいることを考えると、出版不況なんてウソだろうと思える。あれだけ潜在的顧客がいるのに不況不況言っているのは、出版社の怠慢に過ぎないんじゃないか?

 ともかく、仕組みはだいたい把握した。それを踏まえて、一作くらいは投稿サイトに合わせた作品を書いてみたい。なにしろ「ALICE開発プロジェクト」なんて地味なタイトルの作品で150pvもあるんだから、本気で取り組む価値は充分にあるだろう。
 計画としては、8万字以上15万字以下くらいの作品を作って、短期集中連載する。あとは、1話目をとにかくなんとか面白くする。ちゃんと作品が面白いなら、これで結構いけるはず。

[2019.09.05 追記]

 9日3日の、なろうにおける「ALICE開発プロジェクト」のユニークアクセス数が出た。最終的にpvは250まで延びたが、ユニークアクセスは95。うち、プロローグにアクセスしたのは27人、全ページにアクセスしたのは8人だった。当初は150pvもあるのに驚いていたが、よく考えたら連載の場合、ページ数が多いことでpvが水増しされるのね。
 とはいえ、なろうのシステムに最適化されていないあの作品に、1日で27人がプロローグにアクセスし、8人も一応全ページにアクセスしたのだから、なかなかのものだろう。

 もともとあの作品は課題小説として書かれ、必ず読まれることを前提にしている。どんなにクソつまらなくてもイベント参加者はあの作品を読まなければならない。読み手に少々忍耐をさせても問題ないわけである。しかし、なろうやカクヨムの読者にそんな義理はない。つまらなければいつでもやめられる。あそこで投稿するなら、一見の客をどうやって捕まえるかを考えて書かないといけない。そのためには、とにかく冒頭を軽く面白くしなきゃならない。中盤から面白くなりますなんてのはありえん。

 ただ、なろうやカクヨムのランカーの作品を見ると、特段冒頭が面白いわけでも、読みやすいわけでもなかったりするのが不思議ではある。むしろダメ小説特有のオーラを放っていることが多い。ああいうのを読む読者はどこを見ているのだろう。
 とはいえ、私も昔はあのレベルの作品を書いていたから、結局人は自分と近いレベルの作品を好む、ということなのかもしれない。

 ……案外、私が中学の時に書いた長編SFモノ(キャンパスノート7冊分)を公開したら、すごく受けたりして。


2019.08.22 小説家になろうとカクヨムを利用してみる[2019.09.01 追記]

 新しい小説を書いた。いつもなら本サイトでひっそり公開するところだが、今回は試しに小説家になろうとカクヨムでしめやかに公開してみた。
 私は自分のサイトを持っているので、小説投稿サイトを利用する必然性は感じない。だが、使い勝手とかどうなのかとか気になっていたので、試しに利用してみることにした。

 まず、投稿する人が一番気になるであろうページビューについてだが、なろうはトップページの新着欄に掲載されている間のみ15件のアクセスがあった。その後は無し。カクヨムはずっとゼロ。新着欄から外れたらどんどん埋もれていくだろうから、今後ページビューが増えるとは思えない。
 この辺は批評サイトとは異なる点である。批評サイトは、投稿すれば一応読んでもらえる可能性が高い。しかし小説投稿サイトでは読んですらもらえない。営業活動が必要なわけである。毎日連載するなどして、毎日トップページに載る時間を作ってやれば、営業せずとも集客はあるのかもしれないが。毎日連載なんかしたら死んじゃうと思うのだが、やっている人はいる。よくやるもんである([追記]というわけで試しに毎日投稿してみたが大差ない。やはり殿様商売ではダメである。読んでもらいたければ営業活動は絶対必要。営業したくない、苦手という人は、ネットで作品を公開するより賞に応募した方がいいと思う)。

 投稿のシステムについては、細かい違いはあるが、大差ない。どちらもジャンルを決める必要があるが、私の作品はどのジャンルになるのかわからなくて困る。
 なろうはキーワードの登録とあらすじの記載が必須。

 大きく異なるのは、カクヨムではキャッチコピーが付けられるようになっていること。
 カクヨムのページを開くと、タイトルよりもでっかくカラフルな文字でなんか書かれていることに気付くだろう。私はあれが邪魔だと思っていた。あれのおかげでタイトルが目立たないじゃないかと。
 しかし、使ってみてわかったが、あれは変なタイトルを付けなくて済むようにする措置のようだった。
 なろうでは、トップページやランキングページには、タイトルしか表記されない。そのため、タイトルに「こういう内容ですよ」とわかるタイトルを付けないと、なかなか読んでもらえない。それで、説明的な長ったらしいタイトルが付けるようになった。
 カクヨムはその辺の事情を加味して、キャッチフレーズを付けられるようにしたのだと思う。キャッチフレーズに説明を書いておけば、タイトルを説明的にする必要がないわけである。

 重複投稿については、どちらも認めているが、なろうはあらすじに、どこに重複投稿しているかを明記するよう求められる。これは盗作対策のためとのこと。

 作品管理については、なろうは基本的に作品の削除をして欲しくない、というスタンスを取っている。カクヨムは非公開設定にもできるし、削除もしやすい。

 年齢制限については、どちらもR15までとなっている。ただし、なろうは18禁作品を投稿できるサイトも持っている。同じR15でも、カクヨムの方が少し規制は厳しめに感じる。実際はどうだかわからないが。

 なろうもカクヨムも、連載を前提とした投稿システムになっている。私にはこの点が解せない。なぜ金を貰っているでもない素人が連載せにゃならんのか。
 せっかくだから、私もなんか連載すべきなのか? 誰も読んでない作品を連載するのは結構辛いもんがあると思うが。

[2019.08.26 追記]

 カクヨムは相変わらず0pvのままだが、なろうは日曜の午前になってなぜかページビューが10件ほどあった。
 アクセス解析の結果から、このサイトのリンクから閲覧した人ではないと思われる。このサイトはボールペンと文字研のページにアクセスが集中しているが、トップページを閲覧する人は少ない。たとえば今日だと、文字研の各ページへのアクセスは合計35件だが、トップページは2件だけである。

 その後、評点が付いたことで純文学カテゴリ(そう、何のカテゴリに入れるべきか迷ったあげく、純文学カテゴリにしたのだった。うへえ)のランキングの末席に乗るようになった。それでさらに午後になって10件ほどアクセスがあった。

 評点が付いてからアクセスがあるのはわかるが、なぜ埋もれたはずの評点ゼロの作品に10件もアクセスがあったかは謎である。

 なろうを利用する以前は、評点にこだわる理由がわからなかったが、ようやく理解できた。評点が付けばランカーになれてページビューが増えるのね。ただ、なろうでは評点や感想は会員登録しなければ付けられない。わざわざ会員登録してまで評点や感想を付けようとする人はそういないから、たいがいの場合は「あ。この作品いいね」と思っても何にも付けずにスルーするだろう。
 こうしたシステムだと、自分の作品に評点が欲しいがために、方々に評点や感想をバラ撒いている人も多いんじゃないかと思う。ただし、「私の作品にも評点付けてね!」と要請するのは規約違反になるようなので、無言の圧力で祈りだか呪いだかをかける必要があるようだ。

 こうした事情がわかってくると、よくわからん世界のランクSがどうこうという話を書くよりも、なろうでランカーになるために評点乞食をする話とか、チートで評点を無限増殖して俺の小説のPVが増えすぎてヤバイみたいな小説を書いた方が面白いんじゃないかと思えてきた。なろうで何書いても0pvで鬱になって自殺したら、パラレルワールドに異世界転生して自分の作品に評点を自在に付けまくれるチートを授かり、pv増えまくり書籍化しまくりモテまくり、ついでに芥川賞と直木賞と三島由紀夫賞と山本周五郎賞と江戸川乱歩賞とこのミス大賞と本屋大賞を同時に受賞したりするという、なろう作家の願望丸出し小説とか、どうよ。すでに誰か書いてそうだけど。実際あったとしたら、あまりに痛々しすぎて直視できない人が多そうな気もするが。

 連載については、ほぼ毎日連載している人の1話あたりの文字数は、だいたい2000字以内だった。これなら1週間に14000字の作品を書けばいいので、死なずに済むかもしれない。
 一方、有名どころで「Re:ゼロから始める異世界生活」だと、ざっと平均して1話あたり1万字だった。これは死ぬ。
 ただ、ATOKのリフレッシュナビによると、私の1日あたりの平均文字打ち数は1万字らしい。ということは、書いたものを全部ボツにしなければ可能な範囲ではある。私はだいたい5割〜8割くらいのボツを出しているから、実質的には無理だが。

 スマホでの読みやすさについては全く考えていなかったが、一応確認しておいた。ほとんど行空けのない作品なので読みにくいんじゃないかと思っていたが、意外と問題なく読めた。会話文と地の文の間を行空けしている作品は多いが、あの書き方はスマホだと1画面内に納まる情報量が少なくなりすぎて逆効果な気がした。

[2019.08.28 追記]

 一度、連載小説の投稿の仕方を確認したいが、そのための新作をそう簡単に用意できるわけでもない。どうしたものかと思案していて、思いついた。「アリス・プロジェクト」を投稿してはどうかと。

「アリス・プロジェクト」は課題付きで書いた小説で、デキについてはあまり気に入っていない。そもそも小説という媒体はアクションシーンを描くのに向いていないと思うのだが、それなのに必要上、5個小隊による戦闘シーンを描いている。ごちゃごちゃしすぎ。
 ただ、読み返してみると、思っていたほど悪くない気もしてきた。作者が自分だと思わなければ、まあまあ許せるレベルだと思う。それで、読みにくい部分をある程度修正し、全7回に分けて投稿してみることにした。

 投稿するにあたってタイトルを変えた。「アリス・プロジェクト」というタイトルは、同名のアイドル事務所があったり、『ローゼンメイデン』の二次創作か何かと勘違いされかねなくて、どうにも具合が悪い。
「竜とアリスの舞踏会」というのを思いつき、皮肉が効いていて結構気に入ったのだが、なろうやカクヨムに投稿するには不適当と思ってボツにした。女の子と竜が戯れるほんわかファンタジーみたいな内容だと勘違いされかねない。タイトル詐欺と思われるのは困る。
 長文タイトルを付けることも考えたが、あんまりいいのが思いつかなかった。そもそも長文タイトルってそんなに有利かね。文学界隈でも『限りなく透明に近いブルー』が流行したあたりから長文タイトルが流行したが、長文タイトルの作品が売れたかというと疑問である。だいたい最近一番売れた文学小説って『火花』なんだぜ。二文字よ二文字。しかも、芥川賞を受賞する以前から売れまくっていた。結局、売るのに大事なのはタイトルじゃなくて知名度や宣伝なのですよ。あとは、出版社や著者のブランド力。この作者なら買っても損しない程度の作品は書くでしょ、という信頼ね。
 で、結局「ALICE開発プロジェクト」にした。なんともアレなタイトルだが、これでも丸1日考えた結果、ようやく決まったものである。作品の内容を端的に表し、かつ、変な誤解をされにくいものとなると、あまり選択の幅は広くない。
 これはこれでガンダムの二次創作と取られそうなタイトルだが、もともとALICEってガンダムから来てるような気がするし(名付け親が私ではないからわからない)、アリスという単語はいろんな作品で使われ過ぎで、イメージが被らないようにするにも限度がある。ということで、これで妥協した。

 連載するにあたり、こちらで公開していたものは削除した。意外と加筆修正箇所は多くなったが、内容的には同じものだし、修正以前のバージョンを残す必要もないと考えた。あと、課題付き小説だった旨も書かないことにした。もうそれを言い訳にしない([追記]と思ったが結局書き添えることにした。そこはそこで面白いところなんじゃないかと考え直したからである)。

 レーティングは一応R15にした。大してエグい表現はないし、『アーマード・コア』シリーズがA(全年齢)とかB(R12。主任は12歳からOKなのね)なんだからR15ってことはないだろとも思うのだが、実際問題として15歳未満が読んで面白い小説かと言われると疑問だし、ぜひ子供に読ませたいとも思わない。厳しめにしても問題ないだろうと判断した。


 投稿してから半日経過してのpvだが、なろうはやはり15件前後。なろうはどこの馬の骨かわからん人の謎の作品でも、アクセスする人が数人はいるらしい。その人が実際に読むかどうかはわからないが。
 カクヨムはどうせゼロだろうと思っていたら、意外にも4件あった。5pvとなっているが、うち1件は私がスマホで表示を確認した時のだからノーカン。たった4件だが、短編はなにしろゼロだったのだから、倍率は無限大である。すげえよ! 短編よりは連載の方がアクセスされやすいのだろうか。

 私の行動の実態からすると、投稿直後の書き手は、なんとなく他の人の作品をチェックするようである。投稿直後にpvがあるのは、読み手というよりは、同時間帯に投稿した商売敵が偵察に来ているだけなのかもしれない。
 私は別に、他の作品に評点を付けたら相対的に損をするとか、せこいことは考えていないので、いい作品があれば評点を付けてもいい。ただ、評点の基準がよくわからない。ランキングのことを考えると1点でもゼロより遙かにいいが、とはいえ、1点なんか付けるとダメ小説と言わんばかりである。そういうことを考えると、最低でも文章かストーリーに4点は付けられる作品でないと評点を付けるのは憚られるなあという気分になる。この辺はカクヨムの方が後発だけあってうまくできている。ミシュランガイドの星みたいなシステムになっている([追記]……と思ったけど、やはり星1つと2つの間には差があるわけで、星1つをもらって素直に喜ぶ人もいれば、なんで1つしかくれなかったんだろうと思う人も出てくるだろう。面倒くさいから「いいね」みたいに、1人1回までサムズアップできるシステムにした方が気楽に押せるんじゃないかと思う)

[2019.09.01 追記]

 カクヨムで、星が3つ付いただけの私の作品が「注目の作品」としてトップページの目立つ位置に、短時間ではあるものの表示されていたのを見つけた。

 なろうのトップページで目立つのは月間ランカーの作品で、表示される作品はだいたいずっと同じ。読まれている作品ほど、さらに読まれる仕組みになっている。カクヨムはその辺の問題を考慮して、埋もれているマイノリティな作品でも注目される機会を与える仕組みになっているらしい。

 ただし、なろうはどんな作品でも数人はアクセスするが、カクヨムは0pvのまま動かないことが多い。なろうはアクセスがあって無反応でも「次の機会があるか」と思える余裕があるが、カクヨムで数少ないpvがあったのに無反応だと、結構精神的ダメージがでかいかもしれない。

「注目の作品」に載ったからpvが増えるかというと、実はほとんど効果がなかったりする。私の場合、1pvだったのが2pvになった程度の効果だった。だからまあ、あんまり気にしなくていい。読まれたければ小説投稿サイトのシステムに任せず、然るべき場所で然るべき宣伝をするべきだろう。

 余談だが、ディスカバリーチャンネルで、経営が傾いているガレージに投資して立て直させる番組をやっていたが、そのときにコンサルタントが重視していたのは宣伝や営業だった。ネット広報専門のスタッフを常駐し、ウェブサイトを立ち上げ、ツイッターでツイートすること。近所の大口顧客になり得る業者に赴いたり、車のイベントに行って宣伝すること。どんなに設備やサービスや腕が良くても、知ってもらわないと利用もされない、ということである。ただ、宣伝して客を集めても、サービスが悪ければ逆効果になるから、客が満足するものを提供できることは大前提である。
 あと、コンサルタントが重要視していたことのひとつが、掃除。ガレージをきれいにしておくことで客の信頼を得られる。汚くて乱雑なガレージに自分の車を預けたい奴はいない、ということである。

 私が思うに、なろうにしてもカクヨムにしても、テンプレ小説に需要が集中しているかというと、そんなことはないと思う。テンプレ小説が嫌いという意見や、ランカー小説の文章や設定、人物造型の稚拙さを嘆く声は多い。ハードなSFやゴリゴリの文学小説を読みたい需要は、潜在的には結構あると思う。
 ただ、テンプレ小説好きは気前よく評価を付けるが、SFや文学好きは面倒くさい連中が多く、なかなか作品を評価しない。その差が現状を作っているように思う。

 なろうやカクヨムの読者層を考えると、"Witcher"や"Fallout"、あるいはフロム脳的なのが書けたら、かなりイケる気がする。問題は、書くのが大変ということと、それを無料で公開するのが仕事として見合っているのか、ということだろう。


2019.08.09 メタルウルフカオスXD[2019.11.21 追記]

 アメリカ独立記念日の7月4日に予約開始され、よりにもよって8月6日にリリースされた『メタルウルフカオスXD』をプレイ。
 定価は5000円前後と予想していて、少し安くなってから買おうかなと思っていたら、定価で3000円を切っていたので即予約した。この値段ならセール待ちする必要はない。

 本作は、2004年にフロムソフトウェアがXboxで発売した『メタルウルフカオス』を、Devolver Degitalが移植することを企画し、実現した。開発はフロムでもDevolverでもなく、General Arcadeが担当。シンガポールの会社らしい。Devolverはゲームの配給会社で、変なゲームのリリースを企画、販売するので有名。"APE OUT"はここから出ており、"The Talos Principle"も、もともとは開発したCroteamが直接リリースしていたが、途中からDevolverからのリリースになった。
 16:9画面対応で画質はオリジナルよりきれいになっているが、基本的にはオリジナルに忠実な移植になっている。フレームレートまで30FPS固定で再現。そこは60FPSに対応してくれても良かった気がするが。

 大統領がロボに乗って、副大統領の起こしたクーデターを鎮圧する内容で、それだけだったら典型的なハリウッド的お馬鹿ストーリーに過ぎない。が、このゲームでは非敵対の施設を破壊すると弾薬やパワーアップアイテムが手に入る。守るべき街を破壊してもペナルティがないばかりか、報酬が得られるのである。
 というわけで、アメリカ大統領扮するプレーヤーは、アメリカの街々を隅から隅まで破壊し尽くす。そうすることによってクーデターからアメリカを救い、自由と正義を守ることになるのである。この仕様を考えた人はイカレている。
 というわけで、"Just Cause"のリコが人型ロボットに乗っているがごとく、手当たり次第オブジェクトを破壊しまくり、カオスを引き起こすのがこのゲームと趣旨となる。めちゃくちゃ楽しいが、本当にそれでいいのかよという一抹の不安は拭えない。

 ゲームシステムは『アーマード・コア』に近い。アメリカ各地でミッションがあるので、それを受諾して遂行し、結果によって資金が得られ、それを使って武器を開発、製造して強化していく。
『アーマード・コア』と違い、出撃にはコストがかからないので、難しいと感じたときは序盤のミッションを繰り返しプレイすることで資金を稼ぐことができ、武器を強化して楽に進めることができるようになる。

 ミッションは全部で14。エンディングを見るまでは14時間程度。クリア後は高難易度モードと、弾薬無制限で撃ちまくれるモードが出る。弾薬無制限モードでもミッションで獲得したものはそのまま手に入るので、通常では解放しにくい人質や、取りにくいアイテムなどがある場合は、一旦クリアしてから取ると楽。
 実用的なことは抜きにしても弾薬無制限モードは楽しい。通常モードではあまり無駄撃ちはできないが、このモードなら好きなだけ撃ちまくり、壊しまくれる。

 操作系統は『アーマード・コア』よりも簡易で、操作しやすい。『アーマード・コア』のプレイヤーなら、『アーマード・コア』と同じ操作系統にしてくれた方がやりやすかったのにと感じるかもしれないが。
 武器の選択だけは特殊で、武器ラックを開いてから武器を選択する方式で、面倒くさい。ただ、これは、このゲームのロボの特徴的な兵装ギミックでもあるので、仕方のないところでもある。ボタンひとつで武器変更できると、らしさがなくなるのも事実だと思う。
 チュートリアルがないのでわかりにくいが、移動せずその場でブーストボタンを押し続けると垂直にブーストし、高いところに登ることができる。
 ブースト中にオブジェクトや敵に触れるとダメージを与えることができる。また、滞空中に急降下することでスラム攻撃を行える。これらを活用することで弾薬の消費を抑えられる他、ミッションクリア後に表示される成績評価も良くなる。

 武器の射程は総じて短い。普通のゲームなら余裕で届きそうな距離でも弾が届かない。ロックオンサイトが緑なら間違いなく届くが、白だと届かない可能性が高い。それもあって、近距離戦に強い武器の方が戦いやすい。
 ミサイルは射撃で撃ち落とせるが、ボス戦でミサイルをロックオンサイトに収めて撃ち落とすのは大変でもある。大統領のスーツはアーマード・コアほど機動力がないので、誘導性能の高いミサイルはかわしにくい。ショットガンにチャフをバラ撒くものがあって、ミサイルを撃ちまくってくるボスには高火力兵器以上に有効だったりする。

 ストーリーはイカレている。大統領がロボに乗って悪と戦うところまでは、よくあるハリウッド的大雑把かつお馬鹿なノリだが、いくらハリウッドでも大統領がアメリカ兵を殺しまくる作品は作らないだろう(まあ、"Fallout"シリーズはアメリカ人同士の殺し合いを描いたRPGだから、このゲームのノリに近いか)。大統領がアメリカの兵器や街や基地をぶっ壊しまくって「アメリカを救う」とか言っているのだから、常人の理解を超えている。
 根底となるストーリーが非常識だから、当然、登場人物の言動はぶっちぎれているし、オープニングに流れるテロップまでおかしい。
 主人公の父親の像がホワイトハウスのど真ん中に建てられていたり、その像を攻撃すると父親が心に直接語りかけてきたりと、ツッコミどころや笑いどころは満載だが、そもそも全体的におかしいので、いちいち突っ込んでいたら身が持たない。

 難易度は、アイテムや資金を丁寧に集めていけば、まあまあ簡単。だいたいゴリ押しでどうにかなる。そもそもロボの機動性に難があるので、フロムらしい難しさになってしまうとかなりキツいだろう。ただ、武器の選択を誤ると、難易度が跳ね上がるゲームでもある。難しいと感じたら、使う武器を変えるといいかもしれない。
 私はアサルトライフルを主体に戦っていたが、巨大メカ戦があまりに厳しいので、もしかしてアサルトライフルは弱いのではないかと疑い始めた。それで、いろいろ武器を開発してみると、やはりアサルトライフルは武器全体から見ても火力が低いことがわかった。射程が長めかつ精度が高いので、対空戦や人質解放には使いやすいのだが。
 マシンガンは初期こそ弱いが、開発度が上がると馬鹿みたいな火力が出るのが作れるようになる。レールガンも、フルチャージすればどんな敵も一撃で倒すのが作れるようになる。ただし、敵弾を食らってノックバックするとチャージが途切れてしまうので、正面対決では使えないが。
 敵の火力と防御力が上がるヘルモードは、プレイしていても大して違いを感じない。正面切ってボスと戦うと、さすがに厳しくなっていることに気付くが、たいがいは楽に倒せる方法があるので問題にならない。

 プレイしていて気になったのは、プレイ中に突然カットシーンが入って、度々プレイを邪魔されること。ボス出現時、破壊時の演出などはまあいいとして、報道機関のヘリが飛んできたなどのどうでもいいシーンや、「あの基地を破壊してください」的なチュートリアルカットなどが、これからスラム攻撃を仕掛けようとしている最中に割り込んできて、不発に終わったりする。コンボを繋いで点を稼ぐシステムとかあるのだから、もう少し考えて欲しい。……とはいえ、この仕様もオリジナル通りなのだろうから、できるだけベタ移植っぽくすることを心がけた本作に言っても仕方ないことかもしれない。

 私はオリジナル版はプレイしていないので、移植の再現度はわからない。そもそも私は移植作に対して、オリジナルに忠実であることを重視していない。
 ただ、情報によると、一部のグラフィックの見栄えが悪くなっていることと、サウンド、SEのバランスに問題があるらしい。
 グラフィックに関しては、ヘリコプターのローターの回転表現が変なのは、原作を知らなくても気付いた。また、特にライティングの演出がオリジナルとは大きく異なっている。オリジナルは見栄えが良くて派手だが、"XD"は悪く言えば地味で無個性、良く言えばすっきりして見やすい。だがまあ、この辺は私にとってはどうでもいい。
 サウンド関連の問題については、現行版では修正済み。初期には音量バランスが悪かったり、バースト時に大統領がなぜかオリジナルよりも早口になっていたりした。

 というわけで、オリジナルをプレイしたことのある幸福な人からは酷評されているが、オリジナルは入手困難である上、フロムはもともと移植する気すらなかった。それを考えれば、現行ハードでプレイできるようになっただけでもマシというもんである。オリジナルをプレイしたことのない人が圧倒的多数を占めるであろうSteamの評価が「非常に好評」であることからもわかるように、多少の問題はあるにせよ、現状でも充分楽しめる。
 あと、現代のゲームは出始めの頃はベータテストみたいなものだから、今のデキで評価するのは早計である。そのうちだんだんマシになっていくだろうと思う。

 イカレたストーリーに興味がある人はもちろん、"Just Cause"でカオスを引き起こすのが好きな人や、『アーマード・コア』的ななにかをプレイしたい人にもおすすめ。

[2019.08.10 追記]

 何回かパッチが当たったが、それによって音声の問題についてはおおむね解消されたように思う。発光エフェクト等についてはよくわからない。ムービー中のヘリのローターの表現は不自然なまま。
 私としては演出面を改善するよりは、システムやインターフェースの改善を望みたい。戦闘中の演出をスキップするとクラッシュすることがあるので、システムの安定性の向上は必須だろう。あとはできれば、戦闘中の演出シーンを自動スキップする機能とか、ボタン割り当てを細かく変更できるキーコンフィグとかを付加してくれると嬉しい。
 サウンドテストモードも欲しいか。プレイ中の曲を変えられるのだが、試聴できないから使い勝手が悪い。

 このゲームはいかにもウケ狙いの設定やシチュエーション、言動が多いが、そうでない部分もいろいろおかしい。

 そのひとつは、先にも書いたが、大統領が街を破壊すると報酬が得られること。
 私は当初、民間施設に被害を及ぼしてはいけないのかと思い、なるべく余計なものを破壊しないようにプレイしていた。おかげでビバリーヒルズで弾薬が尽きて、これ、敵が多すぎてクリア不能じゃないか? と思った。ミッション成果の記録を見ると、被害総額という項目があるから、被害を出し過ぎると経済力が下がるとか、そういうペナルティがあると思い込んでいた。が、後に気付いたが、被害総額は多いほど好成績になるのであった。このように、このゲームではしばしば、常識外れなことが当然のこととして仕様になっている。

 ビバリーヒルズではクーデター軍によって街に爆弾が設置されるが、その爆弾の除去方法は「爆破すること」。あまりにおかしいミッションクリア条件だったので私は理解できず、「これ、どうやって爆弾を無力化するの? どうやっても爆発するんだけど」と思っていた。結局爆発するなら、大統領が来ない方が被害は少なかったのではないのか。

 街は破壊し放題、むしろ破壊するといいことがある一方で、ホワイトハウスは破壊するとミッション失敗になる。これも理解できない。これだけいろいろ壊しまくっておきながら、ホワイトハウスだけはダメってどういうことなのか。

 現状は、ヘルモードでひととおりクリアし、隠し要素のほとんどは開放できている。ただ、隠し武器が7つ開放されておらず、出現条件もわからない。
 たまに謎のタイミングで武器が追加されるのだが、なぜもらえたかがわからないので、その他の隠し武器を見つける上での手掛かりがない。各ミッションをSランククリアすればいいのか? とも思ったが、そうでもなさそう。

[2018.08.13 追記]

 全実績解除。全ミッションランクSを狙う際にわかったが、隠し武器は「破壊数」や「ラッシュコンボ」などの、各項目の総合ランクをSにすると出るらしい。このランク評価はノーマルモードでの成績のみ反映されるっぽい。ヘルモードでも反映するかもしれないが、ランクを狙う際はノーマルの方がいいだろう。
 ただ、私の環境では、なぜか破壊数のランクがC、命中率がBなのに全武器収得の実績が解除された。バグなのか、破壊数や命中率はランクSになっても報酬がないのかは不明。

「迎撃数」や「踏みつけ撃破数」などは、全ミッションの合計値によって総合ランクが決まるため、1つのミッションで極端に稼ぐと、仮に他のミッションのランクが全部Eでも総合Sになる場合がある。稼ぎにくいところで無理に稼ぐ必要はない、ということ。
 一方、「ダメージ」や「使用弾薬数」などは、大半のミッションでまんべんなく好成績を取る必要がある。

 各ミッションでプレジデントランクSを目指すのに必要なのは、ダメージを極力抑えた上で、チェイン、ラッシュを稼ぐこと。クリアタイムなどの他の要素は関係ない。
 チェインとラッシュは、無限湧きする敵をひたすら倒せばいい。私はしばらく勘違いしていたが、チェインは101以上繋いでもスコアにならないらしい。というわけで、100チェイン達成したら一旦チェインを切ってから繋ぎ直すといい。
 使用弾薬を減らすには、極力踏みつけのみでクリアする。踏みつけが当たらないターゲットや、踏みつけで倒すのが難しい相手には、レールガンやMLSなどの単発威力の高い武器を使う。弾を発射せずにクリアすると命中率は0%になるので、命中率も同時に稼ぎたい場合は1発だけ敵に命中させておく。

 現状では、クリア後の演出を即スキップするとフリーズすることがある。スキップするのは数秒待ってからがいいと思われる。難しい、もしくは時間のかかるチャレンジをこなした後は、演出はスキップしない方がいいかもしれない。
 私は何度も挑戦して、ようやくラスベガスをほぼノーダメージでクリアしたと思った直後、フリーズしてやり直す羽目になった。

[2019.11.21 追記]

 バージョン1.03のアップデートが配信。安っぽい見た目がだいぶ改善され、はっきりと違いがわかるくらい派手になった。


2019.08.08 PCエンジンmini

 ハドソンを吸収したコナミからPCエンジンminiがリリースされることが発表された。欧州版はコアグラフィックスで連射機能標準装備なのに、日本版は初期型の白なので連射パッドなしである。ミニファミコンのミニコントローラーといい、なぜ日本は不遇な扱いを受けねばならないのか。

 7月に発表された収録タイトルの他、8月に8タイトル追加された。公式発表によると、これで全タイトル発表したとのこと。もう追加はないということだ。

 PCEを代表するタイトルは、権利関係が複雑そうなものが多い。『ビックリマンワールド』などの版権ものや、『ラングリッサー』、『エメラルドドラゴン』などの移植(だけど元よりパワーアップしている)もの。『リンダ・キューブ』などの、元はPCEオリジナルタイトルだったけど後にSCEから発売されたものなど。
 なので、その手のタイトルにはもともと期待していなかった。

『ネオ・ネクタリス』が収録されるなら絶対買いだと思っていたが、発表によると『ネクタリス』のみの収録だった。分かっていない。なんでネオじゃないのよ。こんなの考えなくったってネオに決まってるでしょうが。月面着陸から50年、人類が火星を目指そうとしている今こそ、ネオをやるべきではないのか! ……まあ、ネオの火星は溶岩とか流れているが。
 もっとも、『ネオ・ネクタリス』はソフトを持っているので、エミュレーターさえ買えばプレイできる。DUO本体はずいぶん前に死んだ。

 PCエンジンはシューティングとRPGのラインナップが充実していたハードで、PCエンジンminiでもシューティングはすさまじいラインナップになっている。
 一方、RPGは寂しい。FF、DQに頼り切りのスーファミなんか目じゃないくらい様々なタイトルが出ていたハードにしては少なすぎる。『天外魔境II』すらない……と思っていたら、8月に収録が決定された。
『空想科学世界ガリバーボーイ』は欲しかったが、まあ入らないと思っていた(これもソフトは持っている)。『風の伝説ザナドゥ』も、できれば欲しかったところ。『イースI・II』が入るならザナドゥも入っても良さそうなものだが。

"R-TYPE"は国内版はないが、海外版(海外のタイトルは国内版にも収録されるらしい)で収録。『ガンヘッド』や『カトちゃんケンちゃん』も、海外版が収録される。

 コナミのゲームについてはさすがに充実したラインナップだった。『悪魔城ドラキュラX 血の輪廻』は当然入るとして、『グラディウスII』収録はわかっている。『ときめきメモリアル』や『スナッチャー』まで入るのはコナミならではだろう。『沙羅曼蛇』はないが、すでにシューティングだらけだから仕方ないか……と思ったら、海外版には『ときメモ』の代わりに入っているのだとか。

『マジカルチェイス』が入っていたらすごかったが、さすがになし。代わりと言ったら何だが『銀河婦警伝説サファイア』が収録されている。

 初期の発表ではナムコのタイトルが一切入ってなかったが、8月に入って『源平討魔伝』や『ギャラガ'88』などの追加収録が発表された。
 また、『精霊戦士スプリガン』と『スプリガンmark2』の収録も決定した。『スプリガンmark2』の収録は意外だったが嬉しいところ。

 問題はこれを買うのか、ということ。『ネオ・ネクタリス』がないのは非常に購買意欲が削がれるが、今回追加されたタイトルによって、少し買う気になったのも事実。特に『天外II』の収録は大きい。
 シューティングハードと割り切るならかなりいいラインナップだが、そう考えると『マジカルチェイス』がないのは惜しまれる。


2019.08.04 セブンアプリが使えない[2019.10.03 完結]

[2019.10.03 事件終結]

 8月13日に返信したメールへの返事がついに届いた。いくらなんでも遅すぎだが、その点についてはもう何度も文句を言ったから省略する。
 送られてきたメールの内容は衝撃的だった。「すでに再設定していただいている」とのことだった。
 しかし、実際には未だに再設定には成功していない。つまり、IDが乗っ取られている可能性が出てきたわけである。

 こうなると、早急にログインできるようにして、ログイン履歴を確認しなければならない。しかし、メールでやりとりしていたら埒が明かないのは嫌というほどわかった。
 仕方なく、ダメもとで緊急カスタマーセンターの0120-204-014にかけてみた。以前、こことオムニ7のカスタマーセンターの番号には何度もかけてみたものの通じなかったが、今回は一発で通じた。

 緊急カスタマーセンターは役立たずと評判なので、仮に通じても問題解決しないんじゃないかと思ったが、意外とあっさり情報を照会して、間違って登録されていた生年月日を教えてくれた。twitter上では、生年月日の照会をすると、10日後折り返し電話するとかいう対応をされたという話もあったが、7&i側も、さすがにそんな悠長なことをしていられなくなったのかもしれない。
 結局、私が再設定できなかった原因は、登録時に生年月日がズレていたのが原因だったが、そのズレ方が尋常ではなかった。私は2年ズレ+全月日までは総当たりしていたのだが、もっとズレていた。

 登録生年月日さえわかればあとは簡単で、2ヶ月ぶりにログインできた。早速ログイン履歴を確認したところ、6月4日以来、一度もログインされていなかった。ということは乗っ取られてはいないようだが、だったら何を照会した結果、パスワード再設定ができていると判断したのかは謎である。
 パスワードを再設定した人にはお詫びクーポンが届くらしいが、「すでに再設定されている」扱いになっていたらしい私の場合、届くのだろうか。クーポンそのものよりも、届くかどうかに興味がある。

 そういえば、私にはパスワード再設定の依頼メールが一度も届いていない。それも「再設定されている」扱いだったからかもしれない。逆に、再設定したのに再設定依頼が届いた人もいるらしいから、チェックフラグがバグってるんじゃないの? と思える。

 ともかく、これでようやく7iD問題は解決した。オムニ7はもう利用しないが、退会してもデータが完全には消去されないっぽいので、だったらログイン履歴が閲覧できる状態にしておいたほうがいいかな、と思っている。

[2019.08.04 発端]

 セブンイレブンに用事があったので、ついでに使えるクーポンとかないかなと思ってセブンアプリを立ち上げようとする。すると、パスワードの再設定を強要された。再設定しないと何もできないようになっている。

 再設定の手続きをするが、メールが届かない。何か間違えたのかと思って確認するが、メールアドレスは合っているよう(新規登録しようとすると、そのアドレスはすでに使われていると出る。つまりアドレスは合っている。また、新規登録用のメールは届くから、迷惑メール設定で弾かれているわけでもない)。登録電話番号が間違っていたのか? と思って、家の番号と携帯の番号、両方で試してみるが届かない。

 ネットで調べてみると、7iDは登録時に生年月日を入力しなくても良かったらしく、その場合は2019年1月1日として登録されるらしい。また、オムニ7の前身であるセブンネットショッピングを利用していた場合、生年月のみ入力できて、日は入力できなかったため、その場合は1日として登録されているとか。登録時に入力必須じゃない情報をパスワード再設定時に求めるのはダメだろう。本人確認になってない。
 セブンネットショッピングは利用していなかったと思うが(オムニ7に統合されてから利用したことはある)、一応全ての可能性を試してみたものの、やはり届かず。
 メールが届くのが遅れているという情報もあり、結局、入力情報が間違っているのかメールが遅延しているのか判別が付かない。

 結局、1時間ほど格闘しても成果がなかったので、一旦諦めた。セブンイレブンに行くのもやめた。

 そもそも、7payと関係ない会員のパスワードまで消す理由がさっぱりわからない。結局あの問題は7payに留まらず、7iDそのものにも脆弱性があったのだろうか?

 調べてみると、今回の件は、7iDをtwitterなどのIDでログインを試みると(パスワードは不要)トークンが与えられて情報だだ漏れだったことが主な原因らしい。7iD自体に脆弱性があったことが7payの件に繋がった、というわけだ。
 また、パスワード再設定の手続きに問題があって、他人がパスワードを初期化し、再設定することが可能になっていた。再設定メールを任意のアドレスに送れたのである。パスワードの意味まるでなし。

 今回の件で分かったことは、セブンアンドアイのネットを使ったサービスは利用すべきではないということだろう。

 しかし、退会するにしてもパスワードの再設定が必要になる。今は電話は通じにくくなっているようだから、もうしばらくしたら問い合わせようと思う。7iDが使えなくても特に困らない。

 そもそもセブンアプリは、いちいちクーポンをスマホで呼び出してバーコードを読み取ってもらわなければならないので、面倒だといつも思っていた。ミニストップだったら、メール会員限定クーポンは、WAONで支払うときに自動的に使用される。セブンアプリも、紐付けしているnanacoで買い物をしたら自動でクーポンを使うくらいのシステムを構築すべきだろう。客も面倒だが、店員も手間が増えて鬱陶しいと思っているに違いない。
 そのうえ、最近は7payの新規登録のボタンが表示されてすごく邪魔だったし(新規登録が中止されてもボタンだけは残っていた)、もう使うのやめようかと思っていた。今回の件はいい機会と言える。

[2019.08.10 追記]

 電話は繋がらなかったのでメールで問い合わせて5日目になるが、返信無し。
 登録情報に関する問い合わせに3日以上も返信しない会社は信用するべきではない。パスワード再設定のメールが来ないのは、知らない人がすでに私のIDを乗っ取っているからかもしれない。こうした緊急を要する問題を、どういう事情があるにせよ数日も放置してはならない。
 サポート体制が整っていないなら、1650万人のパスワードを一気に消さなければ良かったのである。まずは7pay利用者のみ再設定させて、順次他の7iD登録者にも再設定を促すようにするとか、やりようはあったはずである。

 今回のパスワードリセットは、客を安心させるための措置とのことだった。しかしその実態は、多くの顧客をログインできない状態にして放置し、かえって不安にさせるだけだった。

 もっとも、パスワードの再設定ごときでこんなに問題が起きるシステムそのものにも欠陥があると思う。本人確認をしてリマインドメールを送るだけのことで、どうしてこんなに混乱が起きるのか。
 この手の手続きに詳しくない客も多く相手にしているのに、私が手詰まって問い合わせなければならないようなシステムを組むべきではないだろう。

 そもそも、私は本当に登録ミスをしたのだろうか? 実際はメールアドレスもIDも電話番号も生年月日も合っているけど、パスワードリセットの際にバグって「違っている」と認識されているだけとか、そういうオチもあり得るのではないか?

 いずれにせよ、今まで挙がってきた情報を元に、考えられる限りの方法と組み合わせで試したが、全部失敗したことは確かである。もうどうにもならない。

[2019.08.15 追記]

 10日目。
 私が今まで出会った中で最低なサポートの会社はGameloftで、有料アイテム(私は無料で入手したが、有料でも買えるアイテム)が空消費された件について問い合わせたところ、3ヶ月後に返信が来たあげく、すでに詳しい説明を書いているにも関わらず、詳しい説明を書いて送れという定型メールを送ってきた。

 3番目にダメだったのは、Amazonのマーケットプレイスで取引をしようとした会社で、入金を済ませてから7日間音沙汰無しで、商品の発送期限も到着期限も過ぎてしまった。
 そのため、取引のキャンセルを申し入れたところ、「商品の確保に時間がかかっていた」とかなんとかという事情説明をしてきた。在庫がないのに「在庫あり」にしたらダメだろと思うが、それならそうと、もっと早く説明してくれれば待ったのだが。マーケットプレイスを利用するのはリスクが高いので、発送期限までに連絡もなく商品を発送しないところとは取引できない。
 ともかく、キャンセルには応じてくれて、入金したお金は返金された。

 あと、ネットショップの駿河屋は、購入手続きを済ませてから発送までにやたらと時間のかかることがある店だが、あそこを利用するときはその点は織り込み済みだから構わない。急ぎの時はあそこでは買わない。通常は購入手続きから1週間は見た方がいい。一番長い時は3週間かかったか。

 ネットショップ黎明期には、小さな店がひっそりとネットショップを運営していることがあって、たまに入手困難なものが定価で転がっていたりした。ただ、そういう店はとにかく連絡が遅いことが多かった。レアものをダメモトで代引きで購入手続きしてみて、1ヶ月以上音沙汰が無かったから、こりゃダメだったかと思っていたら、ある日突然発送しましたメールが来た、ということもあった。

 セブンアンドアイはすでにGameloftに次ぐ2番目にクソ対応な会社となったが、どこまで記録を伸ばせるか。

 しかし、つくづく思うのは、メールアドレスと生年月日と電話番号を入力するだけのことで、どうしてこんなに問題が起きるのか、ということである。嘘の個人情報を入力している場合は別だが、普通、こんなところでつまづいたりしない。

 外部IDと連携している可能性はすでに消えた。私が持っているのはGoogleとYahooのIDだが、これらでログインしようとすると新規会員登録のページに飛ぶ。
 外部IDを持っている人で再設定が出来なくて困っている人は、試しにログインしてみると、うまくいく場合がある。

 パスワードの再設定のページはなぜか2種類あり、オムニ7を利用している人用と、セブンアプリなどのみ使用している人用がある。この時点でわけがわからない。7iDって統合しているように見せかけて、実は全然統合されてなかったということなのか?

 生年月日は、以前は登録必須ではなかったらしく、未記入の場合は2019年1月1日として登録されているとのこと。また、セブンネットショッピングでは、かつては生年月のみ入力を求められており、その場合は日は1日として登録されている。

 電話番号は、家電と携帯、どちらで登録したかを間違えるケースがある。

 また、今回のパスワードリセットの際に、登録メールアドレスやIDも初期化されたらしい。つまり、登録時からアドレスやIDを変更した人は、最近使っていたIDやアドレスではダメ、ということになる。
 こうした理由はわかる。7月の段階ですでに乗っ取られたIDは、すでに乗っ取り犯によってIDやアドレスが変更されている可能性が高いからだろう。だからロールバックしたわけだが、そのことによって大混乱が起きる可能性は考慮しなかったのだろうか。

 私は2018年の6月頃だったかに登録したはずで、以前のkcatのアドレスで登録したりはしていないはずである。

 で、オムニ7用とアプリのみ利用の人用、両方で、考えられる限りの生年月日、電話番号、アドレスの組み合わせを試し、さらにIDを忘れた人用の問い合わせでも同様に全ての組み合わせを試したが、メールは届かない。
 こうなると、私が登録時に何か入力間違いをしたか、もしくはリセット時に登録情報がおかしくなったかのどちらかではないかと思える。あるいは、すでに誰かにIDを乗っ取られているか。

 調べてみると、7iDのサポート電話はもともと繋がりにくいところだったらしく、2015年にも「サポートに電話しても繋がらない」という話題がネットに残っていた。

[2019.08.18 追記]

 13日目。問い合わせメールからの返信が届いた。書いた内容と関係なくテンプレートメールが届くとは聞いていたが、実際そうだった。
 内容は、現在FAQに書かれているものと大体同じ。それらを試してダメなら登録状況の確認をしてくれるようだが、そのためには本人確認として氏名などを訊いてくる。

 というわけで、登録状況の確認をしてもらうために必要事項を記入して返信したが、新たに問い合わせ番号が発行されてしまった。このシステムも謎である。同じ案件に対して、返信の度に問い合わせ番号を振るの? 人為的ミスをわざと増やそうとしてるんじゃないか、このシステム。もしくは問い合わせに対して真面目に答える気がないのか。
 新規の問い合わせという扱いをされて、さらに13日待たされたりして。で、また同じテンプレートメールが送られてきたりして。

 問い合わせ番号は日付+6桁の番号になっているが、23時頃に送信した私の問い合わせ番号は、6桁の数字が3千番台だった。
 この6桁の数字はおそらくメールを送った順番だろうから、現在日に3000人ほどが問い合わせていると思われる。リセットから20日経過た段階でこの数というのは、多いのか少ないのか。

 調べてみると、パスワードの再設定メールが届かないという話題は、今回の騒ぎ以前にもあった。その人は問い合わせた結果、新しく登録し直すように言われたらしい。

 今までに試した組み合わせ。

A:携帯のアドレス+家電+
 1.生年月日(そのまま)
 2.日を1日にする
 3.1と2を、年をプラスマイナス1にしてみる(1つズレるのは登録ミスでよくあること)
 4.1と2を、月をプラスマイナス1にしてみる
 5.生年月日の日をプラスマイナス1にしてみる
 6.1と2を、年を昭和にして試す(1970年生まれの人が間違って1945年にすることは稀にある)
 7.6の昭和にした年をプラスマイナス1にしてみる
 8.2019.1.1で入力

B:携帯アドレス+携帯の電話番号
 1〜8

C:携帯アドレス+
 1.家の電話番号を以前使っていたものにしてA
 2.電話番号を郵便番号にしてA(このミスは一度見かけたことがある。このせいで電話が通じなかった)

D:GoogleのアドレスでA〜C

E:その他に持っているメールアドレス3つでAの1、2、8

F:ID照会でA、B、C、D

G:外部IDでログイン(YahooとGoogleの可能性はあったがダメ。LINE、Facebook、twitterのIDは持ってない)

 これらはノートにリストを作ってチェックしている。最近"Baba Is You"でもやった。

LAVA IS PUSH
LAVA ON ICE IS PUSH
LAVA ON TEXT IS PUSH
ICE IS PUSH
ICE ON LAVA IS PUSH
ICE ON TEXT IS PUSH
TEXT ON LAVA IS ICE
TEXT ON ICE IS LAVA

 総当たりでダメとなると、ちょっとしたミスではなく、たぶん根本的に何かがダメなんだろう。

[2019.08.25 追記]

 パスワード再設定のページが変更されて、何が間違っているかがわかるようになった。セキュリティ的にはダメな変更だが、そもそも再設定できない人が多い現状を考えるとそうも言ってられないか。

 私の場合、電話番号とIDは合っていることがわかった。生年月日が間違っている。
 考えられる限りの組み合わせを試しているが、うまくいかない。めちゃくちゃな情報を登録した覚えはないので、あるとすれば入力間違いだが、あり得そうなミスはあらかた試した。
 生年月日の設定そのものが消去されているとか、そういうことってないのだろうか。

[2019.09.06 追記]

 32日目。1回目のメールに返信してから19日目。返事無し。返信する必要がないと解釈された可能性を疑うが、twitterなどの情報を見ると、私と同時期に問い合わせた人達は20日以上待たされているようなので、平常運転なのだろう。まともな会社の対応ではない。進捗報告くらいは寄越すべきである。

 twitter上の情報によると、パスワードを再設定したか否かに関わらず、7iDの会員にはパスワード再設定を促すメールが配信されているらしい。が、私のところには来ていない。@omni7.jpと@sevenmp.omni7.jpからのメールは受信するよう設定してあるし、実際、そこからメールが届いたことは何度かある。しかし、例のパスワードリセット以来、広告をはじめとして何も届かなくなった。会員データそのものが破損しているんじゃなかろうか。誕生日が間違っているのもそのせいなんじゃないの?

 いずれにせよ、トラブル対応で19日も返信なしは限度を超えている。パスワードが復旧したら退会するのは確定。退会した人にもメールが来たという話があるので、退会しても情報を削除しないと思われる。退会する際は情報をデタラメなものに書き換えてからの方が良さそう。

[2019.09.16 追記]

 42日目。あまりに返事が来ないので、9月11日に再度メールを送った。

 何か問題があったとき、会員全員のパスワードをリセットするのは珍しい措置ではなく、近年はローソンでもあった。詳しくは知らないが、dポイントと連係した際に、何かセキュリティに問題が生じたようで、第三者がパスワードを再設定できる状態になったらしい。今回の7iDと似ている。

 私は面倒くさくてしばらく放置していたが、あるとき、pontaポイントの残高を確認したくなり、仕方なく再設定した。再設定自体は特に問題なく行えた。

 当時のブログなどを読んでみると、やはり、再設定ができないとか、問い合わせると頓珍漢な答えが返ってきたとか、IDの連係がわかりにくいとか、7iDと似たような問題は起きていた。ただ、問い合わせても返事が来ないと訴えている人は見つけられなかった。そこがセブンとローソンの大きな違い。

 おそらく今回のセブンの対応は、ローソンの真似をしたのだと思う。しかし、セブンは平時からサポートの対応が遅い、電話が繋がらないと訴える人がいる状態だった。パスワードリセットによって、サポート体制の不備を多くの会員にバラしてしまうことになったわけである。


 関係ないが、コンビニ繋がりでついでに書いておく。最近、近所のミニストップが閉店した。なぜかと思っていたら、どうやらミニストップは業績が悪化したので、直営店を減らしたらしい。コンビニが店舗を減らしたら、余計に業績が悪化しそうな気がするが。

 ミニストップはソフトクリームやポテトを食べに行くところで、買い物のために行こうと思うことが少ない。外食した帰りに、デザートはミニストップで、とか、そういう利用の仕方が多かった。
 いっそ、ファーストフードに特化した方が強みを活かせるんじゃないかと思える。

 前々から気になっていたのは、ソフトクリームに力を入れているのに、デザートにも注力するのは無駄なんじゃないか、ということ。ミニストップのデザートはおいしそうだが、ソフトクリームやパフェを食べて、さらにプリンだのを買うかというと、そうはならないだろう。

[2019.09.28 追記]

 54日目。セブン&アイはGameloftと同等のクソサポート会社と認定した。
 いくら混雑しているとはいえ、この対応の遅さはありえない。こんな会社のサービスは利用できないし、もう二度と関わりたくない。


2019.07.08 政党座標テスト

 Twitterで「政党座標テスト」なるものが流行していた。

https://www.idrlabs.com/jp/political-coordinates/test.php

 Twitterでは間違って解釈している人が多そうだったが、このテストは日本で言うところの右翼、左翼をテストするものではない。
 そもそもこのテストでは、西洋(というか、おそらくアメリカ)の民主主義の範囲内での政治的偏りしか表せない。どんなに偏っていても、西洋民主主義の範疇であることに変わりはないわけである。万世一系の天皇を元首とした国家の樹立とか、無政府主義とか、スターリン万歳とか、そういう極端かつ西洋民主主義の範疇にない政治的観念は表せない。
 日本では主に、天皇、憲法9条、アメリカ、中国に対するスタンスによって右翼か左翼かが決められるが(もともとは、演歌や軍歌を大音響で鳴らした宣伝カーを走らせたり、天皇に不敬を働いた輩を刺したりするのが右翼で、共産革命などと称して学校を占拠したりするのが左翼であり、いずれにしても過激派のみを指していた。いまではちょっとでもそれっぽい発言をするとめでたく認定される)、そうした問題はこのテストには出てこない。このテストでどういう結果になったとしても、だから日本でいう右翼、左翼であるとは言えない。

 このテストは、簡単に言えば、共同体主義かつ右派なら共和党、自由主義かつ左派なら民主党に入れとけという話である。

 具体的には、右派、左派とは、国家が経済に干渉すべきか否かを示しており、左派は干渉すべきと考え、右派は干渉すべきでないと考えている。
 左派は、国家が市場のルールを決め、整備し、財産を再分配することで、初めて自由かつ不公平の少ない市場になる、と考えている。
 右派は、国家は経済に干渉すべきではなく、自由にするべきだと考えている。財産の再分配については、寄付などの形で自分の意志でやりたい、という考え。

 日本ではそもそも、ここでいう左派、右派の対立はほとんど存在しない。日本の経済は左派的なシステムになっており、それに文句を言う人も少ない。年金や健康保険などの社会保障システムが要らないなんて言っている政党はないし、そういう主張の人も少ない。日本はもともと社会民主主義的な国家なのである。
 アメリカでは、社会保障システムが日本に比べて圧倒的に整備されていない。公的健康保険に入る資格を持たない人も多く、そういう人達は民間の健康保険に入るか、医療費を全額負担しなければならない(そのためにオバマケアが打ち出されたり、トランプが取りやめたりといったことが起きる。オバマケアは、民間の健康保険に入りやすくするための制度だった)。その一方で、金持ちが積極的にボランティアや寄付を行っている(西洋の金持ちは日本の金持ちに比べてボランティアを積極的にするなあ、と思うかもしれないが、日本の金持ちはすでに税金という形で金を持って行かれている)。日本から見れば、アメリカはかなり右派な国家と言える。
 重要なので念を押すが、ここでいう左派は日本でいう「左翼」とは全く異なる。

 縦軸の共同体主義、自由主義は、国家と個人、どちらがより重要と考えているかを示していると考えるとわかりやすい。共同体主義は国家を重視し、自由主義は個人を重視する。
 運転中のシートベルトの着用義務や、マリファナの規制、同性愛の規制などを是とするのが共同体主義で、そんなことをいちいち規制すべきでないとするのが自由主義。
 もっと言うと、伝統的キリスト教的世界を守るべきと考えるのが共同体主義で、そう思っていないのが自由主義と言い換えてもいい。西洋において、キリスト教的世界観はそれだけ重要なのである。日本における天皇の問題と多少似ているが、根本的には異なるから一緒くたにはできない。

 要するに、右派、左派とは、国家が経済に干渉すべきと考えているか否かによる分類。共同体主義、自由主義とは、国家が文化、宗教、安全等に干渉すべきと考えているか否かによる分類、ということ。
 共同体主義かつ左派(社会民主主義)は、国家が全てにおいて干渉し、管理するべきと考えている。
 共同体主義かつ右派(保守主義)は、国家は国の文化や伝統、安全、秩序を守るために干渉すべきと考えているが、経済については干渉すべきでないと考えている。
 自由主義かつ左派(社会自由主義)は、国家は個人の自由に干渉すべきではないが、経済に関しては、財産の再分配や市場のルール整備などを行うべきと考えている。
 自由主義かつ右派(新自由主義)は、国家はいかなる問題にも干渉すべきではないと考えている。
 何度も言うが、ただし、この分類は、西洋の民主主義の枠内での分類である。

 私のテスト結果は左派22.2%、自由主義50%だった。この結果は納得である。実際、共和党より民主党の方がマシだと思っている。クリントンやオバマの政策にはダメな部分も多かったが、NASAへの支援や環境問題への提言など、長期的に見ればアメリカを良くしていくであろう政策もあった。
 というわけで、私がアメリカ人なら民主党に入れときゃいいわけである。しかし私はアメリカ人ではないから入れるべき政党がない。虚しいテストである。

 日本には、政権運営能力のある党は自民党しか存在しない。政党座標なんか必要ない。民主主義らしき体裁を取ってはいるが、実際には江戸時代の頃と大差ない政治システムだと言える。

 そもそも日本人には、政治を自分達でなんとかしようという考えが希薄なのだと思う。日本人は、クラス委員にもなりたがらないし、町内会長にもなりたがらない。政治は専門家に任せとけばいいと思っている。私もそう思っている。
 民主主義を目指す人達は、デモ活動を行ったり、場合によっては武装して政権と戦ったりしている。自分達で政治をなんとかしようとする。そんな彼らを見て「素人がなにやってるんだ」と、どこかで思ってしまうのが日本人の気質なのだろう。

 仮にAIの技術が発達してきて、AI政治家が誕生した場合、真っ先にAI政権が樹立するのは日本だと私は思う。
 西洋の科学番組だと、AIが人格を持った場合、真っ先に問題になるのはAI差別だとしている。AIに人権を認めるか、参政権を認めるかなどが問題として提起される。
 しかし日本では、そういうことはまず問題にならないと思われる。むしろ、あっという間にAI党が結成され、圧倒的得票を得て与党になり、史上初のAI首相が誕生し、その後永久にAI政権が日本を支配するだろう。専門家に任せるのが大好きな日本人にとって、政治専門のコンピューター様に政治をお任せるのはこれ以上なく理想的な社会システムである。私腹を肥やしたり汚職したりせず、国民の幸せのみを追求して政治運営をしてくださる公明正大なコンピューター様の管理の下で、未来の日本は発展するのである。たぶん。

2019.07.08 Baba Is You[追記 2019.08.12]

 Steamのセール中に"Baba Is You"を購入。
 一見すると『倉庫番』タイプのパズルゲームに見えるが、画面に表示されているルールの構文を書き換えることが可能。そのままだとクリア不可能なパズルを、ルールを書き換えることでクリア可能にするのがこのゲームの趣旨。


↑チュートリアルレベル。BABAを操作して岩を押し、旗を取ればクリアで、ルールを書き換える必要はない。ただ……


↑ルール構文を書き換えることで、クリア条件を変えることが可能。この場合、岩はBABAになり、プレーヤーは4匹のBABAを操作している状態になる。壁は通過可能になった上に、BABAが重なればクリア。旗は何の意味もないオブジェクトになっている。

 ルールを書き換え可能と聞くと、かなり自由度の高そうなゲームに感じるかもしれないが、実際は攻略方法はほとんど決まっている。
 ただ、一部の隠し要素では、通常のクリア方法とは異なる手順を必要とする場合があり、そういうのを見つけるのは楽しい。詳しくは楽しみを損なうので書かないが。


↑序盤の壁となり得るレベル。"FLAG IS WIN"の構文を完成させて旗を取ってクリアしたいのだが、"SKULL IS DEFEAT"のため、プレイヤーキャラ(ここではBABA)がガイコツに乗ると消滅してしまう。
 歯車や"WATER IS SINK"のテキストを活用してなんとかしたいが、真ん中の川がすんごく邪魔。"WATER IS SINK"のルールは簡単に崩せるのでBABAが川を渡るのは簡単だが、"WATER IS HOT"と"COG IS MELT"のせいで、歯車に川を渡らせようとすると歯車が溶けてしまう。いろいろ自由に攻略できそうに見えるが、このレベルのクリア方法は1つしかない。

 ほとんどのレベルは、一見複雑そうでも、アイデア一発でクリアできる。分かってしまえば簡単だが、思いつくのは難しい、というタイプのパズル。
 ただ、後半になるにつれ、ルールの構文が複雑になり、かなり意地悪な問題や、ルールを把握するだけで頭が沸騰しそうになるパズルも出てくる。


↑私が思うに、これは悪問。プレイヤーキャラは旗で、箱を押して水に沈めて、島にいる紫のキャラ(ME)に触れればクリア(SINK指定のオブジェクトに他のオブジェクトを重ねると、どちらも消滅する。ただし、"FLOAT"属性が付与されていないオブジェクトに限る。この場合、テキストを使って水を消すことはできない)。"BOX IS PUSH"構文を作れるなら簡単だが、"NOT PUSH"になっている。
 "NOT FLAG IS YOU"にすると、旗(とテキスト)以外の全オブジェクトが自分になるので、MEもYOUになってクリア! ……と思ったら、ちゃんと"ME IS NOT YOU"に指定されている。

↑"NOT BOX IS FLAG"にして箱以外のものを旗にしたらどうか? と思ってやってみると、木やフェンスはおろか、MEまで旗になってしまい、クリア条件を失ってしまう。こういうことができるのがこのゲームの魅力だが、意外とこうしためちゃくちゃな解法が正解ということは少ない。
 解法はここでは書かないが、2日考えた末ようやく解けたとき、私は「そりゃないだろ」と思った。


↑後半になるとこのように、ルールを理解するだけで一苦労なレベルが増えてくる。
 "EMPTY"というのがかなりの曲者で、ようするに何のオブジェクトもない部分全てを指す。この他にも"ALL"や"LEVEL(パズルレベルそのもの)"などの指定範囲の大きなものや、"FACING"だの"MORE"だの"LONELY"だのと、効果のわかりにくい構文も出てくる。
([追記 2019.07.09]しかしこれ、ルールをわかりにくくしているのは、不要なルールがあるせいではないかと思えるのだが。"UFO IS OPEN"、"ICE IS SHUT"って必要なのだろうか? ……と思って考えてみたら、もしICEとUFOが互いに干渉しない場合、ICEの上に乗って引っ張りつつテキストを押せば、WINを引っ張り出してくることが可能かもしれない。それはそれで面白い気がするから、なぜわざわざ別解法を潰すために、通常の解法もわかりにくくするようなルールを追加したのかは解せない。"OPEN"と"SHUT"があれば、それを使って解くのだろうと間違って解釈する人が出てきて、不当に正解から遠のく結果になる。通常の解法はEMPTYを使うけど、使わなくても解く方法があるよ、ということで良かったんじゃないかと思う)

 私は現在、通常ステージはおそらく全て出しており、かつ、隠しステージらしきのをひとつ見つけているが、クリアはできていない。完全攻略できたステージは4まで。正直いまのところ、全クリア出来る気がしない。

 このゲームは辛口だと思う。通常ステージは誰でもクリア出来る、みたいな手加減はなし。見た目に反してかなりガチなパズルゲームである。
 アイデアは秀逸だし、やっていて楽しいゲームだが、かなりの苦行を強いられるゲームでもある。解けないと本当に解けない。
 本当にパズルゲームを愛してやまないプレーヤーでないと、このゲームの難易度にはついていけないだろう。ライトゲーマー向けに、もう少し楽しい問題をもっと用意しても良かったんじゃないかと思う。

 パズルゲームを使ってガチで作ってしまうと間口が狭くなってしまう。このゲームはそうなりかけのバランスだと思う。

"Portal"が偉大だったのは、本格的かつライトゲーマーでも楽しめる趣向だったこと。パズルが苦手な層でも楽しめた。マニアックになりすぎて死んでいたパズルゲーム業界が、あのゲームによって復活したのである。

 自力で解く方が面白いので、直接的な解法はここでは書かないが、ざっとしたアドバイスを書いておく。
 問題で行き詰まったら、どんな構文が作れるかを書き出してみるといい。
 SHIFTやSWAPなどの効果が複雑なものは、何をどうしたらどうなるかをいろいろ試して、その結果をまとめておくと、問題解決の手掛かりになるかもしれない。直接解法の手掛かりにならなくても、後々役に立つかも。
 あらゆる可能性を考えてみたがどうしても解けない。そもそも本当に解けるの? と思う問題は、やっても意味がなさそうな、かなり馬鹿げたことをやる場合がある。いよいよ行き詰まった時は、機能しなさそうな変な構文や、変なオブジェクトの配置も試してみる。
 たいがいの問題は全ての仕掛けを使って解くように作られているから、一見無意味なテキストがなぜあるのかを考えることで答えが見つかることが多い。ただ、たまに使わないテキストや、水に沈めるためだけにあるテキスト、次の問題用の仕掛けで、今取り組んでいる問題では使わない仕掛けが混ざっていることもある。
 "TEXT IS FLOAT"をはじめとして、不要な構文がたまに混ざっていたりする。これは表エリアに多い。表エリアは別解法を潰すために追加された構文でごちゃごちゃしている問題がたまにある。一方、隠しエリアでは不要な構文が混ざっている割合は減る。一見不要そうな構文がなぜあるかを考えることで解法に繋がることも多い。
 解けない問題はない。"WIN"のある問題は必ずクリア可能。

[追記 2019.07.09]
 一応、ゲームクリアとなる条件がわかった。4つのエリアの問題をある程度解くだけで最終問題は出現し、それをクリアすればエンディングとなる。各エリアの問題を全問解く必要はない。「手加減はない」と書いたが、エンディングを見るだけならそこまで難しくないようにはなっていたようだ。

 ただ、見るからに手つかずの問題が山ほどある状態でエンディング演出を見せられて、満足感が得られるかは疑問である。私はちっともクリアした気分にならなかった。"END"の演出からしても、全問クリアしたら特別な演出があるのは明らかだし。

 現在、10エリア+αあると思われるエリア中、全問クリアしたのは6つ。問題数だけ見れば8割くらいは解けていると思うが、何度か挑戦して解けなかった問題や、見るからに面倒くさそうで手を付ける気にもならなかった問題が多数残っているから、実際にはここからが本番と言える。

 このゲームの問題の多くは良問だが、一部、間違った解法に導くためだけに置かれたオブジェクトやテキストがあったりして、そういうのはアンフェアだと思うことがある。あまり具体的に書くとパズルの答えを書くことになるので難しいが、たとえばForestのEはこの類い。余計なテキストがなければ簡単なのに、それが無意味に存在し、「あるからにはそれを使うのだろう」と考えた瞬間、不当に難しくなる。ジグソーパズルに不要なピースを混入するようなものである。間違って混ざったなら仕方ないが、意図的にやるのはアンフェアである。
 パズルでは、解くのに必要のないものは置くべきではない。正規の攻略に不要なものを置くなら、それを使った解法も用意するべきである。

 ……と思って調べてみたら、ForestのEはもともと問題の多いレベルらしく、初期では右の壁が1ブロックだったのが2ブロックになったりしているらしい。

 右の壁の厚さが1ブロックの場合、"WALL IS HOT"を"WALL IS STOP"に書き換える必要がなく、あの仕掛けが無意味になる(右の壁にKEKEをめり込ませて"KEKE IS UP"から"KEKE IS SKULL"にすれば壁に穴が開くので、壁をSTOPに書き換える必要がない)。壁の厚さを2ブロックにすることでWALL関連の仕掛けは有効になったが、今度は"UP"が不要になった。
 開発者はなんとかして"UP"を使って解かせたいらしいが、今の状態でも"UP"は必要ない。私は"UP"なしで解いたし、"UP"が存在しなければもっと早く解法に辿り着けたはずだった。開発者が想定している"UP"を使った解法は、余計な一手を増やすだけで何の意味もない。いっそ"UP"をなくした方がこのレベルはスマートかつフェアになるだろう。

 解法バレになるので画像をリンクするに留めるが、左がおそらく開発者が考える"UP"を使った解法。右が"UP"を使わない解法。解法としてはほぼ同質だが、左は無意味に"UP"を使う一手が増える。明らかに"UP"は不要である。

 http://rind.gozaru.jp/weblog/baba07.jpg

 自力で解きたいので、未クリアのレベルの動画は観ないようにしているが、すでに解けたレベルの攻略動画を見てみると、どうやらこのゲームは、別解法を潰すパッチを当ててきているらしい。9割方解けそうなのに、最後の詰めでダメになることが多いなと思ったら、以前に誰かが同じ解法を見つけていて、それをパッチで潰された結果だった、ということがあった。
 なぜ別解法を潰す必要があるのか、私は解せない。いろんな解法があるから面白いんじゃないのかね。

 私が「辛口」に感じたのは、別解法を潰すために変なルールが加えられて、正規の解法もわかりにくくなった結果なんじゃないかと思えてきた。本来ならもっと解きやすかったのかもしれない。

[2019.08.07 追記]
 エリア9までは全問クリア。エリア10は6問目までクリア。隠しエリアは、見えている限りでは9割方クリア。エリア7〜9の数問がずっと解けなくて、あまりにわからなすぎて、ゲームを立ち上げた瞬間に眠くなるほど拒絶反応が出ていたためにしばらく放置していたが、半月ぶりにやってみると意外とするする解けた。
 全問クリアまで、見えている分にはもう10問もない。なんとか諦めずにやり切りたいものである。
 ただ、未解禁の隠し実績が6つもあるのが気になる。見えている問題を全部解いた時点で3つくらいは解禁すると見込んでいるが、残り3つは何なのか。まだエリアが隠れているのか。

[2019.08.07 追記]
 解けていなかった問題を印刷して持ち歩き、どんな構文が出来るかを書き出しまくった末に、ようやくワールドマップは全部クリア。実績"Baba Is All"を獲得し、表の実績は全て解除した。また、隠しエリアのひとつ(実績"BABA")もクリア。残りは隠し実績5つのみ。そのうちひとつは、全問クリアしてから"End"だろうと踏んでいる。実質的には残り4つ。
 隠しエリア内にあるさらなる隠しエリアへの入り方がようやくわかったが、これがそもそも、どうやって問題に辿り着くかがわからない。解答可能になった問題も、やたらと難しい。このゲームは表エリアからしてかなり難しかったが、隠しエリアとなるとさらに容赦ない。今のところ手の付けようがない。


↑半月ほど解けなかった問題のひとつ。やることはなんとなくわかるのだが、どうやっても手駒が足りない。このゲームのシステムをきっちり理解していないと解けないが、この解法は他の問題では使わない(私がやった限りでは)。こういう、特定の問題専用の解法を求められるものは得意でない。ただ、よく考えれば、仕組みとしては同じ解法を使う問題はある。形が異なるだけ。クリアした人でないと、何を言っているのかわからないと思うが。解法がわかれば、あとは頭の中で組み立てた手順を再現するだけだが、それがまた複雑で面倒くさい。何度もやり直す羽目になる。解法がわかってなお手順が面倒な問題は、このゲームでは珍しい。
 そして、ようやく解けたこの問題の次も、また激ムズなのであった。もうやだ。


↑半月ほど解けなかった問題その2。表エリア全攻略を長らく阻んできた問題のひとつ。実はこの問題の鍵となる手順については、かなり初期に思いついていた。しかし「そんなことやって意味があるか?」と思って試さなかった。そして「"ROCK IS KEY"が作れないか?」とか、わけのわからない方向に走ってドツボに嵌まったのであった。馬鹿げた思いつきのように感じても、とりあえず試してみるべきだった。特にこのゲームは、何をどうすればどうなるかが、頭の中だけでは完全には理解できないことがある。やってみてはじめて、「ああ、こういう挙動をするのか」とわかることも多い。

[2019.08.11 追記]
 隠し実績を2つ取り、残り3つ。
 正直、もう全問クリアは目前だと思っていた。残っていたとしてもせいぜい4問くらいだろうと推測していた。しかし甘かった。すんごいのが残っていた。"DARK SOULS"シリーズなんか目じゃないくらい心がぼっきりと折れる音がした。しばらく立ち直れそうにない。

[2019.08.12 追記]
 ゴールと思ったらとんでもないエリアが見つかって絶望しかけたが、やってみると意外と順調にクリア出来た。すんごい面倒くさかったが。
 全実績を解除したものの、全問クリアしたかはいまいちわからない。真のエンディング(?)やおまけステージは、明らかに問題が残っている状態でも見られるため、それらが見られたから全問正解した、という保証にはならない。ただ、もう問題は残っていないようには見える。
 記録上は226問+3クリアとなっている。

2019.07.05 Kairo

 Steamのセール中に"kairo"を購入してプレイ。
 "kairo"は主観視点による謎の遺跡探索ゲーで、いろんな廃墟を巡っては、パズルを解いて設備を稼働させていく内容。
 日本語訳はないが、プレイにほぼ支障はない。英文を読む必要があるのはヒントのみ。


↑ポーズ画面からヒントが出せる。ヒントは最大3つで、"Hints 1〜3"をクリックすると英文でヒントが表示される。たいがいはヒント3に答えがそのまま書かれているが、たまにヒントを全部見ても、肝心なことが書かれていなくて解けない場合もある。

 やっていることは"NaissanceE"とよく似ているが、"kairo"はアクション操作は必要なく、死亡することもない。高所から飛び降りても、謎のセーフティネットが働いて元の場所に戻される。パズル主体のゲームでいちいち死ぬのは興醒めなので、これはいいところ。
 ただ、たまにセーフティネットが仇となり、嵌まる場合がある。その時には一旦ゲームを再起動すると、エリアの入り口から再スタートとなる。

 レベルデザインはなかなかよくできていて、それなりに探索できる範囲が広いわりには、移動が面倒くさくならない程度に収まっている。探索する楽しみもある。
 よくわからん場所探索ゲーとしてのデキは、価格を考えれば充分な内容だと思う。


↑単純な造型だが、味のある雰囲気を醸している。エリアは短く区切られており、そのたびに大きく雰囲気が変わるので、探索していて楽しい。


↑一見すると広々とした空間に見せるエリアが多いが、実際にはそんなに歩き回る必要はない。


 一方で、パズルゲームとしてはいまひとつ。
 謎の文字を使ったパズルについてはよくできていて、自分で考えたり、文字盤を見るなりすることで、文字の意味が理解できたり、何をすればいいかわかるようになっている。いい仕掛けだと思う。


↑謎の文字がときおり登場する。最初は意味がわからないが、そのうちわかるようになってくる。

 それ以外のパズルの質はあまりよくない。出題の仕方、ヒントの出し方が煮詰められておらず、不当にプレーヤーを混乱させるところがある。
 動かせるオブジェクトを使ったパズルは、何が動かせて何が動かせないか分かりづらいことがある。
 図形を描かせるパズルは、個々のボタンから異なる音が出る。これが非常に紛らわしい。ひとつひとつのボタンから異なる音が出たら、その音がキーになると思う人が多いだろう。実際私はそう思った。しかし、音は全く関係ないのである。問題は図形だけ。ややこしいことに、音を覚えておいて、その音が鳴るパネルを踏むパズルも存在する。

 最悪なのが、星座を描くパズル。これを解くには鍵が4つ必要で、鍵がない場合、総当たりで解くしかない。しかし、ゲーム中には鍵がランダムで1つしか出てこない。残りのヒントは他のプレーヤーから聞き出さなければならないのである。つまり、自力で論理的に解決することは不可能。攻略サイトを覗いて解けということである。


↑問題の星座パズル。オブジェに触れると夜空に星座を描けるのだが、各オブジェはすべて、本編に登場する建物の形をしている。また、触れると音がするのだが、個々に音が異なる。
 となると、音やオブジェの形状が謎を解く鍵になると、たいがいの人が考えるだろう。しかし、音や形状には何の意味もない。とある場所に描かれた星座をそのまま写すだけ。しかもその星座は不完全で、他のプレーヤーと情報を共有しないと完成しない。酷い。

 私は結局、星座パズルだけは自力で解けなくて、1日考えたあげく、攻略サイトを探してチラ見することにした。すると、完全なヒントは存在しない、みたいなことが書かれていたので、本当かよと不安になった。
 攻略動画を参照してみたところ、解法はわかったが、なぜそれが答えなのかはちっともわからなかった。そこからさらに調べてみて、「ヒントは1/4しか出ない」ことを知ったわけである。
 エンディングに登場する建物がヒントになっているのではとか、音がヒントなのではとか、いろいろ考えていたのが馬鹿らしくなった。こんなにふざけたパズルは初めてである。まあ、隠しエンディングは面白かった。

 ストーリーというか設定については、プレイし始めのころは何が何だかさっぱりわからないが、進めていくと結構具体的に、この施設がなんなのかがわかるようになっている。普通、この手の謎施設探索ゲーは、わけがわからんまま終わるものだが、これだけ設定が具体的に見えるのは珍しい。それがいいか悪いかはわからないが、設定をぼかしておいたら高尚に見えるという安易な手法に走らなかった点は、私は評価する。

 総評は、パズルゲームとしてはイマイチだが、遺跡探険ゲームとしては面白い。パズルで行き詰まったら、さっさとヒントを見て解いてしまってもいいだろう。この手のゲームでがっつりパズルがしたいなら、"Whitness"や"The Talos Principle"をプレイした方がいい。


 ……というわけで、ここからはネタバレありの話だが、このゲームはホラー要素はないものの、いろいろ考えると結構怖い要素もある。塔の頂上にいるガイコツさんは、一見監視者に見えるよう演出されているが、隠し部屋の様子からすると、実際はプレーヤーと同じ立場のようで、白骨でありながら、まだ視点がモニターされている。棺桶部屋の、ルーンが見つかる棺桶にも、ガイコツの視点がモニターされていた。
 視点モニターが生きているのは少なくとも3人で、そのうち一人はどこにいるか不明だが、隠し部屋ではプレーヤーの視点もモニターされていることがわかる。
 私らは一体なんでこんなところに放り込まれているのか、他の連中はどうなったのかと考え出すと、なかなか不気味な世界である。
 あの施設が、地球に再び水をもたらすためのものらしいことは最後にわかるが(隠しエンディングではコーヒーを供していたが)、それとプレーヤー達を監視することには関連がない。また、あの施設は地球のもので人類が作ったらしいのに、謎の絵文字が使われているのはなぜなのか。
 こうしたちぐはぐさは、制作者が設定を煮詰めていないから起きることだろうが、それはそれとして、こうした理に合わない部分に、うっすらとホラーがあるように私は感じる。


2019.06.30 Steamのサマーセール

 Steamでサーマーセールが始まる。
 毎回恒例の謎のミニゲームも併催され、今回はレースゲーム。ウサギ、カメ、コーギー、インコ、ブタから1チームを選んでレースを行い、上位3位に入ったメンバーは、ランダムでウィッシュリストに入っているゲームがもらえる。

 私はセールが始まってわりと早い段階でこのミニゲームのページを見たが、なぜか妙にコーギーだけがブースト倍率が高かった。他のチームが400倍程度だったのに、コーギーだけ4000倍だったのだ。
 理由はわからないが、これがバグとかでないとするなら、コーギーを選べばたぶん楽勝だろう。
 そう思ってチーム選択画面に入り……

 選んだのはウサギだった。

 なぜウサギ? 自分でもわからない。理性的に考えればコーギー一択だろう。考えなくったってコーギー一択だ。400と4000である。見た感じだけで4000の方が良さそうに決まってる。別にウサギなんか好きでもないし、ウサギを選ばなればならない理由もない。なのに私はウサギを選んだ。なぜ?

 ゲームがもらえる確率は低い。1位のチームで300人だと聞いた。コーギーの独走ぶりを見ると、Steamアクティブユーザーの多くがコーギーを選んでいるだろうから、その中で300人に選ばれるのは、宝くじで1等を当てるよりも低い確率だろうと予測される。
 とはいえ、上位3チームに入らなければ、そもそも確率はゼロなのである。なぜウサギなのか。

 さらに運の悪いことに、ウサギは4番手を走行するチームになった。私がチームを選んだとき、コーギー以外のチームは横並びだった。つまり、たまたま選んだチームが3位以内に入る確率は50%もあったが、それを外した。

 私のサマーセールは終わった。クソゲー最高! 企画者は死ねよクズ。

 ……とぶーたれていたが、悪いことばかりでもなかった。
 サマーセール中にこのクソレースに参加したり、買い物をすると、トークンがもらえる。トークンはいろいろなものと交換できるが、100トークンあたり100XPになるバッジにも交換できる。私は全部バッジにしたが、その結果、あっという間にSteamレベルがLv20からLv48になった。
 Steamのレベルは上げたところでそんなにいいことはないのだが、上げようとすると結構大変だったりする。実際、Lv20まで上げるのに、どれだけちまちまトレーディングカードを売り買いしたかわからない。それが労せずLv40台になった。

 私の機嫌は直った。サマーセール最高! グランプリ神ゲー!

 しかし、やはりあのコーギーの独走を快く思わなかった人は多かったらしく、現在グランプリは調整中になっている。
 そもそもこの謎ゲーム、無駄に複雑すぎて、何をどうすればどうなるのか、実際にやってみないと分からないことが多すぎる。そして、やってみると取り返しが付かなくなる(笑)
 セール中に買い物をすると、使った金に応じてブーストポイントがもらえるのだが、このブーストポイントは一度使うと消費され、次の日に回復したりはしない。つまり、勝負時に必要最低限使うべきなのだが、私を含め多くのプレーヤーは、そこのところがわからず、初日で全部使ってしまったと思う。

 しかし、本当になぜ私がウサギを選んだかは謎である。あまりにも有利かつ一択なコーギーを選ぶことに、不安を感じたのかもしれない。こんなに圧倒的優勢だったら調整入るんじゃないかとか。だとしたらその判断は正しかったのかもしれない。が、調整されたってコーギーの優勢は変わらないような気もする。

 なお、ウサギはなぜか奇跡的に一回3位に入れたが、ゲームはもらえなかった。そりゃそうだろう。世界で100人にしか当たらないのだから。このグランプリでゲームを当てようとするくらいなら、宝くじを買って1万円当てて、それでゲームを買う方がまだ確率が高いと思う。

[追記 2019.07.10]
 序盤のダメさからは意外なことに、ウサギは総合3位に入った。ゲームはもらえなかったが。もしもらえるなら"SEKIRO"か、予約販売している"Cyberpunk 2077"が欲しいなと思っていたが、無料配布されたゲームのランキングを見るに、他の人も同じことを考えたらしい。
 "SEKIRO"はそのうち買うが、今はやる時間がないので次のセールまで待つことにする。今は"Baba Is You"で悶絶中だし、来月からはアメリカ大統領とレッツパーティしないといけない。
『メタルウルフカオスXD』は意外と安かったので、定価で予約購入してしまった。


2019.06.19 The Dear Hunter

 A.C.T.の"Rebirth"というミニアルバムが出ているという話を聞き、Amazonで検索をかけてみる。
 すると、The Dear Hunterの"ACT IV: Rebirth in Reprise"というアルバムが引っかかった。確かにACTのRebirthではある。
 視聴してみると、メランコリックなプログレで、結構いい。奇しくもA.C.T.と似た感じのする曲調でもあった。ブリティッシュなA.C.T.といった感じ。

 いい感じだったので購入してみたところ、気に入ったので、"ACT"シリーズ5作と"The Color Spectrum"、"Migrant"と、おそらくリリースされているアルバムは全て購入した。

 調べてみるとThe Dear Hunterは、アメリカのポストロックバンド、The Receiving End Of Sirensのギタリスト兼ボーカリストCasey Crescenzoが、第一次世界大戦時に"The Dear Hunter"という通り名でのみ知られていた男の人生を描く6部作を企画したところから始まったらしい。
 現在"ACT"シリーズは5作目まで出ているが、そのうち"ACT"シリーズ以外のアルバムも出すようになる。
 日本盤は出ていない模様。

 The Receiving End Of Sirensはいかにもアメリカンなロックバンドだが、The Dear Hunterはヨーロッパを舞台にした企画だったこともあってか、かなりヨーロピアンプログレのテイストが強い。特にメランコリックな曲調が特徴で、イギリスのバンドだと言われても信じてしまいそうな感じである。

"ACT"シリーズは"I"からかでに出色の出来だが、数年のブランクの後にリリースされた"IV"からは曲調も多彩になり、ますますコンセプトアルバムとしての完成度が高くなっている。

 ACT6部作の他にも、"The Color Spectrum"という、黒から始まって白で終わる色彩を描いたコンセプトアルバムもある。もともとは1色ずつリリースしていたようだが、現在は全色セット盤が出ていて、イエスの『海洋地形学の物語』より長い。
 こちらはシンセサイザーを多用したエレクトロな感じの曲が多く、"ACT"シリーズとは少し異なる。
 このアルバムは入手困難になっているようだが、AmazonでMP3版が購入できる。

"Migrant"は、メランコリック路線をさらに追求した感じのアルバムで、「放浪者」というタイトルにふさわしい曲調。

 偶然知ったバンドだが、いい拾いものをした。これほどのバンドを今まで知らなかったとは。

 The Dear Hunterの曲のいくつかは、YouTubeのオフィシャルビデオで聴ける。
 これがオフィシャルかどうかはわからなかったが、とりあえず試聴するとしてのおすすめはこちら。


"The Pimp and the Priest"
https://www.youtube.com/watch?v=ZmMSbQkooZY


"ACT I"収録の曲。
 他にも良い曲はたくさんあるが、曲単体で聴いたときにこのバンドの特徴をよく表しているのはこの曲だと思う。


 なお、そもそも買うつもりだったA.C.T.の"Rebirth"も購入したが、期待通りのデキ。ミニアルバムということもあってか、途中でブツ切れみたいになっているのが残念だが。


2019.06.16 天鳳

 私はここ数年はPC版のMJでのみ麻雀を打っていた。ずっとプレイし続けているわけではなく、やるときは1ヶ月くらい打ち続けるものの、やらなくなると何ヶ月も放置する、といった感じだった。少しだけ課金してプレイしたこともあったが、1年以上ログインしなかった時期もある。

 5月は少し麻雀熱が上がってきていたので、がっつり段位戦をやりたいなと思っていたのだが、チップがあまりない。少し課金しようかと考えたとき、天鳳なら無料で結構遊べたんじゃなかったかと思い、やってみることに。

 天鳳はずっと前に試したことがあったが、その時はプレイしづらくてすぐにやめた。何がどうダメだったのかは覚えていないが。
 今回プレイしてみると、特に問題なくプレイできた。鳴きをキャンセルするときの反応が鈍いときがある気がするが。あと、なぜか無線マウスが効かなくなることがある。その度に電池を抜き差ししないといけない。肝心なときに動かなくなると困るので、有線マウスを使うことにした。

 MJでは東風戦ばかりやっていたが、天鳳では東風戦のプレイ人数が少ない。それもあって、もっぱら半荘戦でプレイ。

 MJと天鳳ではルールが異なるので、それによって打ち方も変わる。特に異なるのは、MJはアガリ連荘かつスコアが重要なのに対して、天鳳はテンパイ連荘で順位戦。手作りの仕方やリーチ判断、降り判断の基準が変わる。

 一般卓は途中抜けが多すぎてまともに遊べないので、一級に上がったらすぐに上級卓に移った。
 上級卓は、回数さえこなせば参加資格を得られるので、打ち手のレベルは高くない。100回ほど打って、月間成績は平均順位2.00位を切った。
 しばらく打っていたら特上卓で打てる条件を満たしたので移った。

 特上卓での月間成績は平均2.68位と悲惨なことになっている。ただ、無駄に負けまくっているわけではなく、特上卓の傾向についてわかってきた。最近の成績だけ抽出すると、だいぶマシになってきている。

 特上卓の面子はテンパイまでが早く、打点も高い。通常、2副露をそこまで厳しく警戒する必要はないが、特上卓では2副露直後にテンパイしていることが多い。序盤での役牌鳴きや、明らかに役牌バックっぽい鳴き、混一やチャンタの決め打ちっぽい鳴きの場合は1シャンテンのこともあるが。また、見た目は安そうでも、ドラ抱えで高いことが多いので、ドラが見えていない状況では甘く見ない方がいい。特上卓の面子は無意味に序盤から鳴いたりしないと考えておいた方がいい。上級卓でよくある謎の安早上がり鳴きとは質が違う。
 2副露がいる場合や12巡以降に先制リーチする場合は、めくり合いになることを想定した方がいい。リーチで相手を降ろして悠々ツモるという展開にはなかなかならない。

 一方で、守備に関しては大半の人が甘い。たまにやたらと堅い人ばかりの卓に入ることもあるが。
 守備が甘い人と対戦するのは必ずしも有利ではない。守備の甘い人は先制リーチに対してお構いなしで来たりするので、討ち取りやすい代わりに、追いつかれてめくり合いになるリスクも高い。特上卓ではその点を考慮した上でリーチ判断をする必要がある。特に、自分が点を持っているときは油断すべきではない。常に退路を確保しつつ攻めるべき。
 一方、このことは、点差が開いたり、追いつかれそうになっても、慌てる必要がないことも意味している。無理に自分でなんとかしなくても、勝手に点を吐き出してくれることもあるし、こっちの高い手に振ってくれることも期待できる。
 周囲がガンガン攻めているのに、自分だけノー和了で守備ばかりしている展開になると、なんだかすごくよろしくない気分になってくるが、牌譜を見ると、そういう時に焦って変なことをすることが敗因になっている。チャンスは一回あれば充分と言い聞かせて耐える。一回も来なかったら仕方ないが、その場合はせめて放銃率を下げることを目指す。

 トップの時は考えることが少ないから楽だが、ラスの時は上がれる条件がややこしくて、わけがわからなくなることがある。


 オーラスで3位とは10100点差。タンヤオドラ1の手。ダマテンだとダメだが、リーチしてツモ(2000-3900)か上家からの直撃(5200)なら3位浮上。
 この局面ならリーチで正解だろう。平和を付けても符点が下がって結局リーチが必要だし、2枚しかない赤5が来るのを期待するくらいなら、4枚見えていない三萬のツモを期待するほうがマシである。だいたいもう9巡目で手を作り直す暇もない。

 しかし私はリーチしなかった。3位が親ということを見落としていたからだ(笑)
 リーチしてツモ裏1でも100点足りないじゃん、リーチするだけ無駄と思っていたのだ。ただの馬鹿である。

 そして、次のツモで三萬が来る。


 リーチしとけば逆転だったが、それはまあ過ぎたこと。両面待ちになってツモりやすくなったので、そんなに悪くない。
 3位が親であることを忘れていたにしても、平和が付いたことで、リーチツモで5翻。裏1で跳満だから逆転である。

 しかし、わけがわからなくなった私はリーチせず。二萬を切った瞬間に、「あっ、絶対リーチだろ何考えてるんだ!」と気付く。ついでに、3位が親なのにも気付く。

 次巡。


 三萬を切って、いまさらながらリーチしたが、さすがに当たり牌を3連続でツモることはなく、逆に追っかけリーチしてきた対面に振り込むことになった。

 キーボードの角で頭を100叩きの刑に処そうかと思ったが、私は以前、自分の顔を自分でひっぱたいて、一時的に聴覚に異常を来したことがあった。こんなことで医者の世話になるのはあまりにも馬鹿らしいのでやめておくことにする。
 しかし、このような愚行を犯した者を許す訳にはいかない。考えた末、ブートキャンプ方式にすることにした。腕立て100回の刑である。

「腕立て100の刑に処す」とか言う方は楽でいいが、実際やってみると、30回もすると腕が言うことを聞かなくなった。よく考えたら私は腕立てを100回連続でしたことがない。やったこともないことをいきなりするのは無茶だった。反省した私は妥協して、20回を5セットで許してやることにした。おかけで今、すんごい筋肉痛である。

 腕立てをするメリットは、運動不足の解消と共に、冷静になれること。腕立てをしていたら、だいたいのことはどうでもよくなる。
 今後、ゲームでミスったときは、コントローラーを床に叩き付けたり、キーボードで自分の頭を叩くのはやめて、腕立て20回の刑に処すことにする。

 そもそも、たかだかネット麻雀で1回、3位になれたところを4位になっただけなので、こんなミスは本来なんでもない。50億円を賭けた勝負とかではないのだ。
(追記:麻雀の点数は無意味に複雑すぎる。子1200→2400→4800→8000、親1800→3600→7200→12000で統一してくれればいいのにと思う)

 天鳳では妙な傾向があって、白発と鳴くと中を出す人が多い。6巡目以下くらいでそれをやるのはわかる。序盤で白発を鳴いた人がすでに中単騎や中トイツになっている確率は低く、持っていたらどんどん危険度が上がるから、どうせ切るならさっさと切った方がいい、という理屈で、私も基本的にはそう考える。
 しかし天鳳では、12巡目以降でも通っていない残りの三元牌を切る人が結構いる。何度もそういう局面を見たので、私はわざと白発鳴きして中待ちになるように手作りしたことがある。そして2回、小三元をロンアガリした。
 これはたぶん、戦術書に書かれている内容の解釈を間違えているのではないかと思う。白発鳴きに中を切るのは安全だと勘違いしているような気がする。
 当然だが、序盤でも本当に大三元、小三元ができている可能性はあるし、万一振ったら大損害を被るので、リスクに見合ったリターンがないなら切らない方がいい。実際、天鳳で4巡目に白発を鳴いた上家の手が、2副露直後に大三元か小三混一トイトイのシャボ待ちだったことがあった。そして私は中を切らなかった。トップ目で無理する局面でなかったからである。

 あと、混一気配の3副露に染め色を切る人も結構いる。特上卓でもいる。引っかけという読みなのかもしれないが、本当に混一だったら8000、下手すると12000という手にわざわざ打ち込みに行く必要が本当にあるのか。
 MJでは逆に混一への警戒がめちゃくちゃ厳しく、ちょっとでも混一に見える鳴きや河をしていると、その色でロンアガリするのは絶望的になる。


2019.06.04 エアコンガスの補充?

 私はガソリンスタンドには深夜に行くことが多いが、たまたま昼に行くことがあった。
 すると例によって、ウォッシャー液と引き換えに点検を行ってなんか売ろうとする営業に出くわした。
 どうせエンジンオイルかバッテリーでも売るんだろうと思っていたら、エアコンガスが足りないとかなんとか。

 私は車の修理番組を見ているので、カーエアコンの点検、修理の工程を少しは知っている。普通、エアコンのガス圧は、エアコンを付けた状態でのぞき窓から泡の量をチェックするか、測定器を使って調べる。
 しかし店員は、測定器などは一切使わず、綿の入った円筒形の透明なプラスチックの器具を使って、ガスが汚れているだの抜けているだのと説明していた。非常に怪しい。しかも、その器具を使った謎の点検時にエアコンガスを少量ではあるものの抜くのが気に入らない。あのくらい抜いても問題ないだろうけど気分が悪い。
 そもそも私の車のエアコンは正常に稼働している。冷却能力に全く不満はない。

 あまりにも怪しいセールスだったので「検討しておく」とだけ言ってその場を離れて、ネットで調べてみた。

 どうもガソリンスタンドでは最近、エアコンガスクリーニング機を設置して、それで儲けようとしているらしい。これは、エアコンガスの回収や充填を自動でやってくれる装置で、これにより、エアコンガスの交換が簡単にできるようになったわけである。
 このクリーニング自体は全く意味がないわけではなく、不純物の除去や、コンプレッサーのオイルをリフレッシュすることで、システムの保護と冷却効果の改善が期待できる。オートバックスなどでもやっている。
 ただ、このクリーニングを、エアコンの冷却能力やガス圧の測定もせずに「ガスが足りない」と言って薦めるのは問題だろう。エアコンシステムのリフレッシュをしませんかと、正しくセールスするべきである。あと、よくわからん点検のためにガスを抜かないで欲しい。

 やはり今後は深夜にガソリンを入れに行こうと思った。

 そのガソリンスタンドはよく行くところで、ここ数年は、いらないものを無理に薦めてくることはなかった。たまにチラシを渡すくらいなもので、ウォッシャー液の補充にかこつけた点検の時も、何も無ければ「問題ない」と言うところだった。
 最近経営が変わったから、どうかなあと思っていたのだが、影響はあったらしい。


2019.05.29 コクヨ あのころノート

 また使うアテのないものを買ってしまった。



 コクヨのあのころノート。A7変形サイズ。この手のミニノートは便利そうと思って買っても、実際に有効に使えた例しがない。
 しかし、歴代キャンパス揃い踏みという、コレクター魂をくすぐる展開にやられてしまった。写真ではわからないが、背クロスのエンボスまで再現していて芸が細かい。

 同シリーズにはジャポニカ学習帳もあるが、そちらと異なるのは中身。ジャポニカ学習帳は、コラムが再現されている代わりに罫線は再現されておらず、国語も連絡帳も全て7mm横罫となっている。

 一方、このノートは3mm横罫。罫線までミニチュアとして再現されている。

 ジュースアップとの比較で、サイズを感じて欲しい。

 これがもし7mm横罫だったら買わなかった。こういうのは中身まで再現してこそだろう。
 3mm横罫としてはもちろん、2行使いで6mm横罫にもなるから、実用性も問題ない。
 ただし、罫線そのものは全て同じなのでそこは期待しないように。たとえば、縦線を引くための目印のドットは、代によって少し異なるが、そこまでは再現されていない。

 実物のキャンパスノート(B罫)。上が3代目、下が4代目。4代目は左から4つめと、センターのドットが三角になっている。現行バージョンは右端から4つ目も三角。こうした部分までは再現されていない。

 このノートを買った理由は、懐かしさではない。横罫がミニチュアサイズで再現されていたことが大きい。背クロスを再現していることは、買った後でじっくり見てわかったことである。
 3代目以降のノートは家で普段から見かけているし、未使用のノートも数冊ずつ余っているから、懐かしいという気がしない。

 懐かしい云々ではなく、表紙の使い勝手ということなら、3代目が最も使いやすいと思う。タイトル部分に太いボーダーラインがあってわかりやすいし、その下にもたっぷり書き込みができる。また、色の変わり目を利用して字を揃えやすい。

 4代目以降はお堅いデザインから脱却しつつある代わりに、表紙の書き込みのしやすさという点では後退した。
 タイトルと補足部分が無意味に開きすぎているし、書き始めがセンター寄りになりすぎて、どうも落ち着かない。現行デザインは行数減りすぎ。もっとも、氏名と日付を書く分には充分だから、大概の人はこれで困らないのだろうが。

 私が現在一番使っているカクリエの表紙は無地なので、キャンパスノートの表紙の使い勝手の良さが懐かしくなることがある。カクリエNSは縦線が入ったので、行頭を揃えやすくなった。そういうつもりでデザインされたものではないだろうが。

2019.05.15 SSD購入とクローン作成

 システムドライブ用にSSDを購入。
 今使っているパソコンはもともと、システムドライブとして120GBのSSDを使用していた。しかし、2017年1月にシステムが不安定になり、その原因がSSDの故障だと判断して以来、代わりにHDDを使用していた。
 実際にはそのSSDは故障していなかったようで、今ではノートパソコンで問題なく稼働している。

 その後、何度かSSDを買い直そうと思ったのだが、価格の問題や、クリーンインストールが面倒という理由で躊躇していた。クローンソフトを使う手もあるが、GPTフォーマットのシステムドライブのクローンは失敗しやすい。

 では、なぜ決断したかというと、ジョーシンで売っているApacerのAS340 PANTHERというシリーズがかなり安いから。960GBで1万円を切っている。さらに会員値引きやポイント値引きやらを含めると、大変なことになる。

 かなり安いので怪しい謎のメーカーなのかと思ったら、ApacerはAcerの関連企業らしい。Acerの製品は使ったことがないし、SSDメーカーとしての実績は不明だが、世界に名だたるAcerブランド(日本ではASUSの影に隠れて知名度はイマイチだが)の製品をこの価格で買えるなら文句はないだろう。たぶん。
 というわけで、このシリーズの480GB版を購入。システムドライブとしてなら480GBもあれば充分。これで問題なければ960GB版も購入して、重いゲームを入れて使おうと思う。

 関係ないが、Apacerというメーカー名は『ゴルゴ13』の「呉越同舟」を思い出す。あの回でゴルゴ13が電車から狙撃したターゲットがQuasarという台湾のパソコンメーカーの経営者だった。「ク」エイサーというもじりなわけだが、Apacerにも似たようなものを感じる。

 潔くクリーンインストールしてもよかったのだが、ひとまずクローンを試みることにした。
 クローンソフトは、いくつかのメーカーからフリー版が出ている。製品版の機能制限ものだが、一回限りのクローン作成ならフリー版で充分。今回はEaseUS Todo Backupのフリー版を使用した。

 結果的には、クローンの作成とクローンからの起動は成功した。
 クローン作成の工程は環境によって変わり、失敗すると起動しなくなったり、データが破損したりするので、各自、記事を読んで調べた方がいい。
 参考までに、私が行った工程をざっと書いておく。

 セキュアブートや高速スタートアップなど、クローン作成時に問題になりそうな設定については、電源落ち問題の原因を探していた時にすでに切ってある。
 USBメモリを2つ用意し、ひとつはEaseUS Todo BackupのWindowsPE版、もうひとつはWindows10のインストールディスクにする。

 パソコンの電源を切ってSSDを接続したら、USBメモリからEaseUS Todo BackupのWindowsPE版を起動してクローン作成。
 終わったら電源を切ってHDDを外して、WindowsインストールUSBを起動。コマンドプロンプトで"bootrec /rebuildbcd"と打ち込むが、Windowsのインストールとして認識された合計数が0と表示される。この場合、ブート領域を手動で修復しなければならない。

 diskpartを呼び出して、"lis vol"でFAT32でフォーマットされているボリュームを見つける。
 見つけたら"sel vol n(nは番号)"でそのボリュームを指定し、"assign letter= L(Lは任意のドライブレター)"でドライブ文字を付ける。私の環境下ではaとかbが使われていたので"k"にした。
 "exit"でdiskpartにお帰りいただいたら、復旧コマンドを打つ。

 "cd /d L:\EFI\Microsoft\Boot"
 "del bcd"(renで元のデータをリネームして残しておいた方が安全とされるが、起動しないものを残しても仕方ないから私はdelする)
 "bootrec /rebuildbcd"
 認識されるようになったので、コマンドプロンプトから抜けて、スタートアップ修復を3回実行(2〜3回やった方がいいという情報があったから従っておいた)。

 これでSSDからの立ち上げに成功した。
 どうせ謎のエラーが出てダメになると思っていたから、一発でうまくいってむしろ驚いた。

 さすがにSSDからのOS起動はHDDとは比べものにならない。最近はあえて起動が遅くなるような設定にしていたから、デスクトップが表示されるまでに3分、そこから実際に使えるようになるまでに3分はかかっていたが、いまでは15秒程度で使える状態になる。

 耐久性などはこれから評価することになるが、今のところ不満はない。SATA2接続なので読み書き速度が制限されているはずだが、大した問題ではない。

2019.4.30 鳥の余暇の過ごし方

 偶然テレビを付けて適当にチャンネルを回していたときにやっていた番組なので、何の番組かはわからないが、パプアニューギニアの鳥についての番組があった。
 それによると、パプアニューギニアでは鳥の天敵がおらず、食料が豊富なため、子育てはメスだけで充分やっていけるらしい。
 オスはやることがなくて暇なわけだが、では何をするかというと、住むわけでもない豪邸を建てて木の実などで飾りつけたり、何ヶ月もかけて小枝を積み上げて塔みたいなものを建てたりして、メスの気を惹くらしい。
 暇があると実用性皆無の創作活動に走るのは、人間だけではないようだ。

 動物番組を見ていると、人間はさほど特殊な動物ではないことがわかってくる。人間が賢くて他の動物が愚かということもないし、人間の精神が汚くて他の動物が清らかということもない。おそらく、鳥や猫が人間のような進化を遂げたとしても、人間と大して変わらないことをするのだと思う。
 これが地球上の生物に限った性向なのか、それとも生物全般に当てはまるのかはわからないが。

2019.04.01 パソコンの電源が落ちる[追記 2020.09.01]

[追記 2020.09.01]
 この症状の原因がおそらく特定できた。
 Win10にはよくあることらしいが、HDDやSSDを換装した際、古いデバイス情報が残ったままとなり、デバイスマネージャー上で間違った型番が表示される不具合がある。
 一般的には、これは表示だけの問題で実害はないとされるが、私の環境ではおそらくこれが原因で、突然読み込み速度が大幅に低下する不具合が起きていた。症状が出るトリガーは不明で、問題なく動いていたと思ったら、突然ダメになる。
 負荷の軽いソフトの使用時にこれが起きるとソフトの強制終了やフリーズで済むが、ゲームプレイ中などの高負荷時にはOSを巻き込んでフェイルセーフが働き、電源が落ちていたようである。

 一旦、デバイスマネージャー上でデバイスのアンインストールを選択し、再認識させることで表示は正しくなり、この不具合も起きなくなった。


 前々から起きることのある症状だが、パソコンでゲームなどをプレイしていると、突然電源が落ちる症状が再発した。
 この不具合が起きるとKP41というエラーコードを吐くので「KP41病」と呼ばれるが、KP41自体は「突然電源が落ちました」というログに過ぎない。腹が痛いとか、そういうことを訴えているだけ。だから「KP41病」というよりは「KP41症状」という方が的確だと思う。

 この症状の原因として考えられるものは多い。ドライバ、電源ユニット、マザーボード、熱、ハードディスク、メモリ、高速スタートアップ、タコ足配線、省電力設定、USB周りなど。

 今回疑ったのは省電力設定周り。サブモニターにタスクマネージャとOpen Hardware Monitorを表示させて、メインモニターの方でゲームを起動し、パソコンの状態を確認すると、各部の温度は問題なく、負荷もかかりすぎているわけではない。電力もかなり余裕がある。ただ気になったのは、CPUの周波数が頻繁に変化しすぎているように見えたこと。あんなに周波数が上下したら、電力やシステムが不安定になるのも当然のように思える。また、電源は高負荷の時ではなく、さほど負荷がかかっていない時に落ちる。つまり、省電力モードが起動するかしないかの境目で起きているように思えるわけである。
 そこで、省電力周りをできる限り無効にし、CPUの周波数を固定してみた。Windowsでも「プロセッサの電源管理」で設定できるが、今回はBIOSでC1EとEISTを無効にする設定にしておいた。

 処置をして数日しか経過していないので何とも言えないが、今のところ症状は起きていない。


[2019.04.09 追記]
 CPUの周波数固定で、システムの安定性はある程度増したように感じる。しかし、やはりごく稀に電源が落ちる症状が起きる。
 最近はOpen Hardware Monitor等でシステムを常にモニタリングしながらパソコンを使用しているが、これといった問題は見つからない。マザーボードや電源ユニット、ホコリなどの物理的な箇所もチェックしたが、見た目上は異常なし。
 そこで、GPUのブースト機能を疑ってみた。

 最近のビデオカードにはGPU Boost 3.0という機能が搭載されており、自動的にオーバークロックを行うようになっている。
 私が使用しているZotac GeForce GTX 1060 6GB AMP Editionの場合、GPUの定格は1556MHzだが、ブーストがかかると最大で2000MHz近いところまでオーバークロックされる。カタログではブースト1771MHzとなっているが、これは平均値を意味しており、どのビデオカードでも実際にはこの数値よりも少し高い周波数までブーストされる。

 ZotacのビデオカードにはFireStormというソフトが付属しており、これでブーストのかかりかたやファンの回転数を設定できる。このソフトで、クロックを30MHz下げてみることにした。ついでにファンの回転数も調整して、うるさくならない程度に回るようにしておく。
 この設定を維持するには、パソコン立ち上げ時に毎回FireStormを起動する必要がある。しかし、スタートアップに登録すると、UACが働いて毎回「起動していいか?」と聞かれて鬱陶しい。そこで、タスクを作成して、ログオン時にUACを回避しつつ起動するように設定した。

 この周波数下げは効果があったらしく、あれから電源落ちは起きていない。まだ数日しか経過していないからはっきりとは言えないが、1日中パソコンを起動したままにしたり、裏でゲームを立ち上げたままブラウザを立ち上げたり、ワープロソフトを立ち上げたりと、システムが不安定になりそうな状況を作っても安定していることから、たぶん症状は治まったのではないかと思っている。
 ついでにファン回転数を調整したことで、GPUの温度もより低くなって安心である。

 周波数を下げた事によるGPUの性能低下は、全く体感していない。


[2019.4.20 追記]
 しばらく安定していたものの、電源落ちの症状が再発。

 この間、いろいろ調べていたが、私が使っているi7-3770のTcase MAXが67.4度ということを知った。もう少し高いものだと思っていた。
 Tcaseというのは、ヒート・スプレッダー、要するにCPUに被さっている鉄板みたいなやつの表面温度のこと。Tcase MAXとは、Tcaseが許容できる温度のこと。i7-3770の許容温度は105度だが、CPUを105度未満に保つためには、ヒート・スプレッダーの表面温度を67.4度未満になるように冷却する必要があるよ、ということ。
 一方、Open Hardware Monitor等のモニターソフトで表示されるCPUの温度は、ヒート・スプレッダーで覆われた内側で測定されており、Tcaseよりも高い温度が表示される。つまり、CPU温度が68度だからといってTcaseが68度ということは普通はなく、もっと低いはずである。

 私のパソコンがモニターソフトで表示しているCPUの温度は、高負荷時で平均65度、最大値は73度で、私はこの程度なら問題ないと思っていた。実際、この状態で24時間負荷をかけても落ちなかった。しかし、もしかすると、この温度は保護機能が作動するぎりぎりの値なのかもしれない。この状態で何かの拍子で高い温度が測定されると、保護機能が働いてしまうのかもしれない。

 CPUを冷やすなら、CPUクーラーを高性能なのに変えればいいわけだが、CPUクーラーはすでに純正品ではない。パソコン工房でこのパソコンを購入した際に付いていたもので、メーカー等は不明だが、少なくとも純正品よりは冷えるだろう。

 ひとまず金のかからない方法として、BIOSの設定でCPUのターボブーストを切ってみた。ターボブーストをオンにしていると定格3.4GHzのところを、状況に合わせて3.9GHzまでブーストするのだが、それをオフにする。また、CPUの省電力機能を一部復活させて、冷却ポリシーをパッシブに変更した。そもそもCPUファンの回転数はBIOSの手動設定で制御しており(自動制御よりもかなり手前で最大回転数になるようにしている)、OS側では制御していないから、この状態で冷却ポリシーをアクティブにしていると、何らかの不具合が起きるのかもしれない。
 この状態だと、室温28度で高負荷をかけて平均60度。最大65度まで下がった。さすがにこれなら、保護機能が働くことはないだろう。このまましばらく様子を見る。

 もっとも私は、CPUの温度が原因だとは思っていない。73度で落ちるとはどうしても思えない。それよりはターボブーストが悪さをしている方を疑っている。というのは、前にも書いたように、パソコンの電源が落ちるのは最大負荷がかかり続けているときではなく、負荷はかかっているけどそれほど大きくないときだから。落ちるときはいつも、「え、なんでここで落ちるの?」というときで、「これだけ負荷をかけたら仕方ないよな」というときではないのである。森の中で動物やら人やらが動き回って、フレームレートが落ちているようなときに落ちるのではなく、安定したシーンで落ちる。だからどうも、余計な自動制御機能がやらかしているとしか思えないのである。


[2019.04.25 追記]
 電源落ち症状発生。落ちたとき、たまたまCPU温度を見ていたが、52度だった。これで熱が原因の可能性は消えた。また、52度という温度から、やはりさほど負荷がかかっていないときに症状が起きることもわかる。
 電源ユニットやマザーボードの寿命の可能性はありえるが、私はどうも違うような気がしてならない。これらのパーツの劣化が原因なら、高負荷をかけ続けたときにも症状が起きると思う。

 それでふと思ったのは、雷ガードタップのせいではないか、ということ。
 現在、パソコンの電源を取っているコンセントはパソコン専用にしており、他の家電を繋いでいない。また、そのコンセントとブレーカーを共有している他の部屋のコンセントに繋がれた家電が原因である可能性もない。ただ、パソコンとコンセントの間に雷ガード機能のあるタップをかませており、これが電圧を不安定にしている原因なのかもしれない。そこで、一旦これを外して、コンセントに直差しして様子をみることにした。と同時に、省電力機能やCPU、GPUのブーストもデフォルトに戻す。


[2019.04.26 追記]
 電源落ち症状発生。雷ガードタップが原因の可能性も消えた。
 そういうわけで、そろそろ本命の電源ユニットの寿命を検証してみることにする。要するに買い換える。
 今までは玄人志向のKRPW-L5-600W/80+を使用していたが、玄人志向のKRPW-N600W/85+に交換。玄人志向なのにメールサポートが付いているという謎の製品。私は特にサポートは必要ないが。
 計算上、パソコンの最大負荷時の消費電力は300W(消費電力を測定できる機器をかませて計測したところ、実際には最大220Wだった)なので、600Wあればまず問題ない。650Wにしてさらに余裕を持たせることも考えたが、とりあえずは600Wでいいだろう。
 同じメーカーの同じ600Wの製品だが、N600の方が各系統の許容電流が高くなっている。たとえばL5では、+12Vの最大電流は46Aだが、N600だと50Aとなっている。総合600Wなのは同じだが、ひとつの系統に集中して負荷がかかっても問題ないような設計になっているのだろう。

 このパソコンで電源ユニットを交換するのは2回目。L5-600Wを購入したのは3年前で、ビデオカードを買い換えた際に+12Vの電力が不足したため交換した。


[2019.05.04 追記]
 電源落ち症状発生。しばらく安定していたので、結局は電源ユニットが原因だったのかと思っていたが、違ったらしい。ただ、電源ユニットを交換したことでしばらく症状が起きなかったことから、関連性はあるのかもしれない。

 とりあえず、一旦戻していた省電力設定をもう一度切る。それと、サービスのSysMainを無効にした。
 SysMainの正体は名前を変えたSuperFetchらしい。大型アップデートがあるたびにSuperFetchは無効にしていたが、あるとき突然無くなったので、ようやくマイクロソフトもこのサービスのクソっぷりに気付いて無くしたのかと思っていた。しかし実は名前を変えただけだった。迷惑な話である。

 そもそも、この問題の原因がハードなのかソフトなのかがさっぱりわからないところが厄介。
 マザーボード、メモリ、CPUは7年使用しており、壊れてもおかしくはないのだが、私はソフトの問題ではないかと思っている。物理的な問題なら、もっとはっきりと故障の兆候が出ると思う。


[2019.05.05 追記]
 Windows 10は、デフォルトではシャットダウン時にページングファイルを消去しないことを知る。なぜそんな馬鹿げた設定になっているのか。不具合の温床になるに決まっている。
 シャットダウン時にページングファイルを消去するように設定するには、ローカルグループポリシーから「セキュリティの設定」→「ローカルポリシー」→「セキュリティオプション」→「シャットダウン:仮想メモリのページングファイルをクリアする」を有効にする。
 Win10 Homeでは、ローカルグループポリシーはそのままでは使えない。手動で使えるようにしなければならない。

 あと、電源落ち症状がデフラグで治ったという情報があったので、Defragglerでデフラグしてみる。この手のデフラグ専用ソフトは、Windows標準のデフラグソフトでは検出されない断片化も検出する。
 ファイルの断片化が電源落ちの主原因になっているとはとても思えないが(Defragglerで検出された断片化は12%だった)、Defragglerは無料で使用できるので、やってみて損はないだろう。ただ、同社のCCleanerにはマルウェアが仕込まれていたことがあり、また、変なソフトを抱き合わせたインストーラーを提供しているサイトも多いので、あまりインストールしたくない気分もある。本家サイトからダウンロードすれば基本的には安全だろうが。

 この二つの手を打った後、今のところ症状は起きていない。もっと時間をかけないとはっきりしたことは言えないが、デフラグはともかく、ページングファイルのリフレッシュは効果があったように思える。

 電源落ち症状は、ゲームをプレイ中に、さほど負荷がかかっていないときに起きていた。特定の状況やシーンで必ず落ちるわけではないが、たとえば"Witcher 3"のイベントシーンで落ちる確率が高いなど、ある程度の類似性はあったので、不良ページングファイルを読み込んだことが原因になっている可能性はありえる。Superfetch改めSysmainが先読みしたファイルが破損したまま残り続けていた、など。

 Sysmainにしろページングファイル消去が無効になっている件にしろ、これらはOSの立ち上げや終了の速度を上げるための措置と思われる。しかし、そのためにOSの安定性を損なうのは本末転倒だろう。OSを不安定にするサービスや設定は、デフォルトでは無効にしておいて欲しい。ユーザーは長期に安定して稼働するOSが欲しいのである。

 もしページングファイルやデフラグが主原因だったとすれば、電源ユニットを交換したのは無駄だったことになる。しかし、予備の電源ユニットがあると都合がいいこともあるので、気にしないことにする。


[2019.05.07 追記]
 電源落ち発生。ここ最近の電源落ちはすべて"Witcher 3"プレイ中で、その多くがイベントシーンなので、実は"Witcher 3"が原因なのではないかと疑い始める。

 もともと電源落ちが発生したのは別のゲームだった。"Forza Horizon 4"など。"Witcher 3"はここ数年、立ち上げてすらいなかったが、他のゲームでも症状が発生するのかを確かめるためにプレイしだした。
 そして今では、"Forza Horizon 4"を始め、他の重そうなゲームを立ち上げても症状は発生しないが、"Witcher 3"では発症する。
 面白いのは、数年前に"Witcher 3"をプレイしていたときは、一度もこんな症状は起きなかったことである。

 問題切り分けのためには、"Witcher 3"以外のゲームをプレイしてみて様子を見るしかないが、ここ最近、この問題にかかりきりになりすぎ、ゲームばっかりやっていて他のことが手に付いていない。現状ではゲームをプレイしている時以外は発症しないわけだし、一旦問題を棚上げしようと思う。


[2019.07.18 追記]
 "Borderlands 2"で電源落ち発生。特定のゲームが原因ではない。
 これまでの検証と落ちるときの挙動から、パソコン側に原因がある可能性は低そうなので、コンセントから来る電圧の一時的な低下が原因ではないかと疑い始めた。
 そこで、テスターを使って電圧を測定したが、平常時はきっちり100V、パソコンに高負荷をかけても99Vまでしか低下しない。同時に1000Wの掃除機を使って、ようやく97Vまで低下した。電圧の急激な低下が原因なら、掃除機に電源を入れた瞬間にパソコンが落ちるはずだが、落ちない。

 他の部屋にある家電製品が原因とも考えられるが、深夜、誰も消費電力の大きい家電を使わない時間帯に落ちたりしているので考えがたい。電源を取るコンセントを変えてみたが、落ちる。

 もうわけがわからないが、試しにエアコン専用の100Vコンセントにタップをかませて、そこからパソコンの電源を取ってみることにした(エアコンにタップをかませるのは非推奨の行為なので自己責任となる。いまどきのタップはこのくらいで溶けたり発火したりしないと思うが)。それから1週間くらい経つが、今のところ症状は起きていない。

[2019.08.06 追記]
 エアコンのコンセントから電源を取るようになって1ヶ月近く経つが、電源落ち症状は起きず。結局、原因は家のコンセントの電圧低下だった可能性が高い。

2019.03.29 "NaissanceE"

 "NaissanceE"をプレイ。この手の、意味のわからん空間をうろつく、ホラーでないアドベンチャーゲームは結構好きなので、前々から気にはなっていたのだが、Steamで無料化されていたのでプレイすることに。

 プレイする前は雰囲気浸りゲーだと思っていたのだが、このゲームは実のところ、アスレチックアクションゲームの要素が強い。高所での足場ジャンプなどを頻繁にやらされるし、ミスると死んでチェックポイントからやり直しになる。
 私は、主観視点でシビアなジャンプを要求するゲームは好きではない。主観視点では足下を確認しづらいからだ。私の基準では、視点で殺すゲームはクソゲーである。つまりこのゲームはクソゲーということだ。

 また、一部に激しい明滅を繰り返すシーンがあり、気分が悪くなる。あのシーンに入ったとき、本気でプレイをやめるべきか迷ったくらい。結局、なるべく直視しないようにすることでなんとか乗り切ったが、もう少し配慮が欲しいもんである。

 あと、インディゲームにありがちなことだが、次にどこに行っていいかわかりづらかったり、ルールがころころ変わったり、つまらないことで詰んでリセットする必要が生じたりと、独り善がりな部分が散見する。
 シーンによってルールが変わるゲームとしては、"Antichamber"や"Layers of Fear"などがあるが、"Antichamber"はああ見えてかなり理屈の通ったルールになっているから納得できる。突然勝手にルールが変わるわけではない。"Layers of Fear"は、主人公がアル中の狂人だから仕方ない、ということで、これもまた筋が通っている。このゲームにはそういうのがない。突然わけのわからないルールが採用されたりされなかったりする。現実なのか夢なのかの区別を付ける方法がない。

 変なところ探索ゲーとしては、広大な無人の地下建物をうろつくのは、廃墟巡りみたいな楽しさがあって悪くはない。ただ、探索する楽しみは案外少ないように感じた。好奇心をそそったり、それに応えるようなレベルデザインになっていない。このゲームでいうところの「寄り道」は、結局のところハズレルートに過ぎず、行ってしまうと「なんだハズレか」と思えてしまうのである。行っても意味がないとわかっていてもついつい寄り道したくなるようなものではないのだ。ほとんど探索要素のない"Portal"のほうがまだ探索していて楽しい。

"Naissance"というのはフランス語で「誕生」といった意味。調べてもよくわからなかったが、もしかすると開発者はフランス人かフランス系なのかもしれない。もしそうだとするといろいろ納得がいく。このゲームはフランス映画によくある、必要な説明をぶっ飛ばしすぎて独り善がりな意味不明の作品になっているのを「哲学的」と勘違いしていてる感じによく似ている。
 フランスものの多くは、そもそも考えるために必要なデータが不足していることが多く、考えたって無駄である。だから、考えない方がいい。酒でも飲んでただ雰囲気に浸ればいいのである。そういう意味では、このゲームは真の意味で「雰囲気ゲー」と言えるのかもしれない。ただ、アクションがシビアなシーンが結構あるし、無駄に面倒くさいパズル要素もあるから、酒を飲んでプレイするのに適していないのが残念である。パズルとアクション要素を削ってくれたら、浸りゲーとして楽しかったかもしれない。

 結局このゲームは、「ゲーム」を意識しすぎたがために駄作になっているのだと思う。アクションもパズルも死亡要素も道順もなく、ただ無人の巨大地下都市を探険するだけの内容にした方がよほど良かったと思う。アクションやパズルが面倒だから、もう一回プレイして浸りたい気分になれない。すごくもったいないことだと思う。

2019.03.27 カ.クリエ NSシリーズ 販売停止[追記 2019.05.05]

 どこへ行っても全く見かけないカ.クリエ NSシリーズ。ついにAmazonやヨドバシドットコムなどからも姿を消したので、売れなさすぎてなかったことにされたのかと思っていたら、販売停止になっていることが公式サイトで判明した。
 一体何をやらかしたのかと思ったら、誤植があったらしい。"MADE IN JAPAN"と表記すべきところが"MAID IN JAPAN"になっていたとか。確認すると、私の手持ちのカクリエNSもメイドさんだった。実に日本らしくて良いのではないかと思うのだが。別に販売停止にしなくても、次の生産の時に直すだけでいい気がする。初版限定メイドさんバージョンということで、無意味に売れたと思うのだが。
 なお、アシストノートの方は残念なことに"MADE IN JAPAN"となっていた。つまらぬ。

 twitterで"Maid in Japan"で検索すると、わざと使っている人と、間違いに気付いていない人が入り乱れている様子。真面目な話題で"Maid in Japan"と書かれていると、どっちの意味なのか迷う。
 google検索だと、誤植は出てこない。そういうタイトルのアルバムが真っ先に出て、その後も字義通りの意味で使っているサイトが並ぶ。

 誤植とかどうでもいいから、とにかく店で買えるようになってくれないと困る。とはいえ、かつてカクリエはどの店も売れ残って困っていたみたいだから、NSを仕入れたくない気持ちもわからんではない。

[追記 2019.05.05]
 販売停止から1ヶ月以上経過したが、未だに再販の見通しが立っていない。Amazonでは予約を受け付けているものの、発売予定日が延びている。ヨドバシ.comで少数販売されていたっぽいが、あれは残っていた"MAID"を放出したのだろうか?

 すぐに誤植を訂正して再販できるならともかく、たかだか"MADE"を"MAID"と誤植しただけのことで一ヶ月以上も販売停止にしているのは、商品の信頼を大きく損なう結果になったのではないだろうか。誤植がありましたごめんなさいと告知するに留めて、"MAID"のまま売った方がよかったと思う。実用に何の支障もないのだし。この程度のことで、せっかくNSを仕入れてくれた文具屋に迷惑をかけ、探してでも買おうとしてくれているユーザーにも迷惑をかけ、新年度の4月、新元号の始まる5月に欠品させたのは致命的だろう(カクリエを手帳として使っているユーザーには、特に迷惑をかけた可能性がある)。しかも、あれから経過報告もない。再販の見通しが立っていないなら立っていないで、何か告知があって然るべきだろう。せめて4月中に再販可能かどうかくらいは告知すべきだったのではないだろうか。

[追記 2019.05.29]
 Amazonで販売再開。店頭で並んでいるかどうかは不明。そもそも回収前から見かけたことがない。ヨドバシ.comでは販売終了となっているが、再開することはあるのだろうか。
 限定版のピンク表紙を買い足しておくかどうか、迷っている。今後カラーバリエーションが増えるようなら、今無理してピンク色を買うことはないのだが。

2019.03.08 "APE OUT"[追記]2019.04.03

[追記 2019.3.9]
 ハードアルバムをクリアしたので、アーケードモードに挑戦中。
 超マゾ仕様なのでどんな苦痛が待ち受けているのかと思ったら、意外なことにめちゃくちゃ楽しい。
 ちょっとしたミスですぐ死ぬし、地形や敵の配置が理不尽なこともあるが、もはやそんなことはどうでもいい。クリアできるかどうかは問題ではない。ドラムソロを叩きまくっているだけで至福なのだ。

 私は檻から解放された。実績とかなんとか些末なことから逃れ、今こそ自由にビートを刻みまくっている。

 思えば、ハードアルバムクリアまでの道のりは、セッションでドラムを叩くために必要なスキルを身につけるための練習だったわけだ。
 このゲームのステージが「ディスク」と表現され、ゲームの展開とジャズビートが同調するようになっていることは誰でも見聞きすればわかることだが、その楽しさを真に理解するには、ある程度のスキルが必要になるようだ。楽器と似ている。

[追記 2019.3.25]
 ただし、楽しいのはやはりソフトまでで、ハードは楽しんでいる場合ではなくなる。

[追記終わり]

 Steamで"APE OUT"を購入。
 私はこの手のゲームをあまり好んでプレイしないが、Steamのストアで見かけて、なぜか惹かれるものがあった。

 デモムービーを見ると、画面が見にくそうな印象があったが、これはSteamストアの小さい画面で見たためで、全画面でプレイすると問題なかった。
 また、敵を倒す度に画面が振動するのがプレイを妨げるのではないか? という懸念があったが、画面の揺れは設定でオフにできる。

 ゴリラを操作して脱走するゲームだが、特徴的なのは、BGMがジャズのドラムソロになっていて、ゲームの展開に合わせて演奏が激しくなったり静かになったりするところ。敵を倒すとシンバルが鳴るなど、"Rez"っぽい仕掛けになっている。

 4つのステージからなるキャンペーンモードは「アルバム」ということになっており、各ステージはレコードとして表現されている。つまり、"APE OUT"という4枚組レコードアルバム、という体裁。というわけで、各ディスクの途中でA面からB面に入れ替える演出が入る(アーケードモードでは省略される)。

 全てクリアするまでの所要時間は人にもよるだろうが、私は1時間くらいだった。
 死ぬとトラックの最初からリトライになるが、地形や敵の配置は毎回変わるので、前回と同じルート、攻略法で突破できるとは限らない。この辺はアドリブ命のジャズの音楽性を反映している点だろう。
 短いながらもやりごたえがあり、クリアすると達成感を味わえる、なかなかいいあんばいのゲームである。
 ……ここまでは。

 このゲームには、クリア後に追加されるオマケステージ「シングル」の他、各ディスクには「ハード」と「アーケードモード」が存在する。
 おそらく、このゲームをクリアした人の多くは、キャンペーンの難易度から推測して、ハードといってもたかが知れていると思うだろう。
 しかしこれがとんでもない。ディスク1はまだ控えめな難易度だが、ディスク2でこのゲームの本性を知ることになる。表向きはジャズをフィーチャーしたクールでイカす野性的なアクションゲームだが、実は泥臭い死にマゾゲーなのである。
 しかも、ゲームデザインが絶妙で、もうちょっとでチェックポイント、というところで死ぬようになっている。プレーヤーは「あともうちょっとだったのに! ちくしょう!」と言いながらリトライすることになる。

 この辺で、私は悟ることになる。捕まったお猿さんは自分自身なのだと。実績と希望という名のバナナに釣られて、マゾゲーの泥沼にどっぷり浸かることになるのである。

 そもそも、難易度変更項目が「易しく(SOFTER)」と「難しく(HARDER)」となっているのが、私はずっと引っかかっていた。実はこのゲームには「ノーマル」という難易度が存在しない。ノーマルだと思ってプレイしていたアレは、イージーなのである。

 ただ、難易度は高いものの、クリア出来ないほどでもない。何度もプレイしてコツを掴んでくると、結構サクサク先に進めるようになる。
 あれ、これ、クリア出来るんじゃね? と思えてきたところに、ディスク4のトラック5が立ち塞がる。ゴールが果てしなく遠い。多くのプレーヤーにとって、このゲームでゴールが遠いと思えるのは、たぶんここが初めてになるだろう。そして、ここまでは前哨戦に過ぎなかったことを知る。

 アーケードモードはさらにエグい。死んだらディスクの頭からやり直し。運と、ちょっとしたミスですぐ死ぬこのゲームを、ほぼノーミスで駆け抜けなくてはならないのだ。しかも制限時間あり。サドの極みである。ハードのアーケードモードは、本当にクリア出来る奴がいるのか疑わしい。……まあ、それでもクリアしてしまう変態はいるのだろう。今のところsteamの実績解除状況を見ると、ハードのディスク4、アーケードモードのクリアの実績解除率は0%となっているが、これは達成者ゼロという意味ではなく、1、2人くらいはすでに存在するんじゃないかと思う。

 ついでに言うと、実績もエグい。「平和主義」というノーキルクリアの実績があるのだが、たぶん多くの人はイージーのディスク1でこれを達成しようとするだろう。実際、ディスク1でノーキルを達成するのは簡単である。
 ……トラック7までは。
 この実績に挑む人はたぶんすっかり忘れているが、ディスク1のトラック8の最後には、一本道の狭い通路で、ショットガン兵混じりの爆弾兵と対峙するシーンがある。あそこがどうしても突破できない。殺していいなら楽勝なのに、殺さずに切り抜けようとすると激ムズになる。鉄板を持ち込めば簡単だが、鉄板を持ち込もうとすると閉め出されてしまう。なんという罠。あのレベルデザインは絶対狙ってるだろう。あれを考えた奴は地獄に落ちるべきだ(笑)
 あそこはすんごく運が良くないと突破できない気がする。もちろん、あそこまでノーミスで切り抜けて、かつ、人間を素早く的確に掴んだり離したりするテクニックは必要だが、それだけでどうにかなる状況ではないだろう。
 この実績の解除は、ディスク2の方が楽。ディスク2の一番の難関は、冒頭で見張りを殺さずに檻から出ることだが、ここは何度もやり直せるのでそのうちできるだろう。

 ……私がこのゲームに惹かれた理由がよくわかった。なぜか知らないが、私はこのゲームにマゾゲーの臭いを察知したらしい。表面上は完全に脱臭しているので、なぜ察知したかは自分でもよくわからないが。
 そして、今更ながら、クレジットにBennett Foddyの名があることに気付いた。なるほど、"Getting Over It"によく似た感触のあるゲームである。

 なお、デモムービーやエンディングで流れている曲はPharoah Sandersの"You've got to have freedom"。

[2019.3.10 追記]
 ここしばらく、ちょくちょくゲームの仕様が変更されている。ドラムパターンが変更されていたり、誤訳が修正されているなどの細かい変更もあるが、一番変わったのは、火炎放射兵の攻撃タイミングが遅くなったこと。いままでは出会い頭にいきなり放射してきたが、現状だとややラグが生じるようになった。ただ、他の敵に比べて攻撃の出が早いのは変わらない模様。正面から挑んでぎりぎり掴めることもあるが、リスキーなので回り込んだ方がいい。
 あと、アーケードモードの制限時間が少し延びたっぽい。前より余裕がある。一部のトラックはもうちょっと延ばしてもいいと思うが。ディスク2でことごとく行き止まりのルートを選んでしまったり、ディスク3や4でハズレルート(開けたところで敵が扇状展開している場合がある。強行突破したらまず死ぬ)を選んで戻ったりしていると、やはり厳しい。

 アーケードモードのディスク2をクリア。「平和主義」達成のためにノーキルクリアしたステージだから、殺していいなら簡単に感じてしまった。
 スコアランキングを見ると、どうやらクリアした人は6人しかいないらしい。この実績解除率は0.2%とのことだから、これを元に計算すると、このゲームの購入者は約3000人ということになる。もっと売れてもいいタイトルだと思うが、Steamでは割引セールが頻繁に行われる関係で、定価だと買い控える傾向があるから、こんなものなのかもしれない。100円でも割引するか、無料デモを配信するかすればもっと売れるだろう。

 アーケードモードのディスク3攻略中にバナナを拾った。途中で死んでしまったので、あのままクリアしたらどうなっていたかわからないが、あれがおそらくバナナ実績に関係しているのだろう。どうやらランダムで落ちているらしい。
 18時間プレイして1回しか見つけたことがないから、落ちている確率はかなり低そう。

 シングルでバナナを取ってクリアした。バナナはほぼ全域を探索して、ようやく見つけた。敵はエレベーターから追加される連中だけになっていたから、脱出するのは簡単だった。バナナマークが付いたけど、実績は解除されず。
 全部のディスクでバナナを取らないとダメなのだとしたら、馬鹿げた実績ではある。全トラックの全エリアをくまなく探索して楽しい類いのゲームではないからだ。バナナの位置がある程度決まっていて、それを取るには厳しいルートを通る必要がある、などならまだ意味のある実績だったと思うが。

[2019.3.12 追記]
 パッチ1.2のリリース。
 遮蔽物の陰に逃げようとしたとき、敵が超精密射撃してこなくなった。以前は遮蔽物に隠れようとした瞬間に、ジェダイかニュータイプかという精度でこちらの動きを読んで弾を当ててきたが、そもそも撃ってこなかったり、撃っても命中精度が落ちている。
 火炎放射兵の攻撃の出がかなり遅くなった。これでだいぶ脅威度が下がった。
 暗闇での敵の攻撃の出も遅くなった。暗闇は、通常モードだと敵に見つからないように進めばいいので、以前の仕様のままでも問題なかったのだが、アーケードモードだと慎重に進んでいる暇が無いから、あの反応の速さは厳しいものがあった。今回の変更で、ハズレルートを通っても対処可能になった。

 あとは、リリースノートには書かれていなかったが、バズーカ弾の飛来速度も遅くなった気がする。見て避けられる距離が延びた。火炎放射兵の弱体化も含めて、終盤はかなりマシになったと言える。

 イージーのアーケードモード、全ディスククリア。また、ディスク4をクリアした際、運良くバナナを拾ってクリア出来た。これで2つ目だが、実績は解除されず。やはり全ディスクで回収する必要ありか。

 今となっては、ハードのアーケードモードもクリア不可能ではないように感じる。バージョン1.0の仕様なら相当運が良くないと無理だったろうが、1.2ならまだ望みがある。もちろん、決して簡単ではないが。

[2019.3.15 追記]
 アーケードハード・ディスク1クリア。プレイを録画していたので見返してみたが、運が良かったとしか言いようがない。死んでもおかしくないシチュエーションが3回くらいはあった。
 制限時間がないなら、もっと慎重に偵察してからルートを決めたり、厄介な敵をじっくりと排除することで運要素を減らせるのだが。

 クリアの際に、アーケードハード・ディスク1の世界ランキング首位に立った。このゲームのランキングはクリア者が何人いるかという参考になる以外には意味がない気がするが(5000点以上の人はクリアしている。未クリアで5000点超えることはまずないし、クリアして5000点未満ということもまずない)、どんなくだらないランキングであっても、世界第1位は気分がいいもんである。こんなことは滅多にないし、そのうち落ちるだろうから、今のうちに記念撮影して見せびらかしておく。


 なお、スコアは、敵を倒すと1人10点、トラッククリア時の残り時間が1秒5点(実際は0.2秒で1点として計算しているよう)、トラッククリア時にノーダメージで100点、ディスククリアボーナスが2000点。

 上の私のスコアだと、クリアボーナスが2000点、キルスコアが3320点、タイムボーナスが800〜832点、ノーダメージ200点で6320〜6352点。誤差は131〜163点となり、計算が合わない。

 しかし、実際に各トラックで集計された際のタイムボーナスは、20秒(+102)、31秒(+157)、7秒(+37)、16秒(+84)、3秒(+15)、47秒(+236)、34秒(+172)、32秒(+160)で、合計190秒(3'10'')、963点となる。
 なぜ最終結果のボーナスタイムの表記に30秒もの誤差が出ているのかは解せない。

 他のプレーヤーのスコアも計算してみると、5000点を超えている記録のみ誤差が生じている。ということは、最後のトラックのボーナスタイムを計上し忘れていると予測される。

[2019.3.23 追記]
 アーケードハード・ディスク2未クリア。トラック8までは1回行ったものの、最後のロビーでカウンターの奥にいたマシンガン兵に対応しきれず憤死。その後トラック7まで1回行ったが、そのときはフリーズした。冗談じゃねえ。
 ハードのディスク2は、最初から最後まで殺す気満々のレベルデザインで本当にキツい。他のディスクは楽なトラックがいくつかあるのだが、ディスク2は全編本気モード。トラック1、2は逃げる奴がウザすぎる上に、開けた地形になると死ねる。トラック3、4は狙撃されるため、危険な中央突破を余儀なくされる。トラック5以降は、狭い地形に逃げる奴と火炎放射兵と爆弾兵とライフル兵とマシンガン兵が入り乱れてわけのわからないことに。確かトラック7からはバズーカ兵も追加されていたか。そしてトラック8では、ディスク3の後半も真っ青の開けた地形が待ち受ける。出口付近まではカウンターを渡り歩くことで比較的安全に突破できるが、出口付近には遮蔽物がなく、敵の配置によっては死亡確定する。

 あまりにクリア出来ないので、息抜きにソフトアーケードのスコアアタックをする。息抜きでアーケードモードをやる日が来るとは思わなかった。
 ただ、このゲームのスコアは運要素が強い。プレーヤーにできることは、与えられた状況で最善を尽くすことと、ディスククリアすることだけで、最善を尽くしてもスコアが伸びないときは伸びない。逆に、地形や配置が味方すると、多少ミスってもスコアが伸びる。

 パッチのアナウンスはないが、なんだか敵の数が増えた気がする。特にディスク3、4で、敵が群れで登場するようになった。ディスク3の暗闇のシーンは比較的楽な箇所だったが、敵が群れるようになって対処しづらくなった。あと、ディスク3の敵の移動速度が上がっている気が。
 ハードのディスク4・トラック3に爆弾兵が復活した模様(勘違いでなければ、バスーカ兵や火炎放射兵と共に一時期削除されていたはず)。
 また、アーケード・ソフトのディスク3、トラック8の制限時間が60秒になっているが、以前はいくらなんでももっと長かったと思う。60秒だと事実上、クリア不可能なのではなかろうか。よほど運が良くないと間に合わない。

 そもそも、制限時間は全体にもっと長くてもいい。タイムボーナスがもらえるのが今の秒数、ということにして、ボーナスはもらえないけど時間内にクリアすればOK、という時間を60秒ほど追加するべきだと思う。

 プレイしていて思うが、画面内で射撃体勢が整っていた敵が画面外から撃ってくるのは仕方ないにしても、画面外で装填して撃ってくるのはアンフェアだと思う。あと、敵の射程が長すぎるし、狙いが正確すぎる。敵の射撃体勢が解除される条件も曖昧で、リセットされたと思ったらいきなり撃ってきたりと、プレーヤーの作戦を狂わせる予測不能な事態が多すぎる。敵の射撃武器については調整が必要だろう。
 一番いいのは、敵が誤射や自爆の可能性があると射撃をためらうようになること。そうなれば戦術の幅が広がるし、大勢の敵を相手にしても切り抜けられる可能性が増えるのだが、このゲームの仕様からしてそれはできないだろう。だったらせめて、プレーヤーの方で敵の攻撃パターンやタイミングを掴みやすいようにして欲しいところ。
 今の射程と命中精度を維持するなら、画面外からの攻撃には、狙撃兵と同じく射線が見えるようにするか、狙われていることがわかる仕掛けが欲しい。

 あと、敵は掴まれたとき、ちゃんと狙ったところへ撃って欲しい。狙い通りに撃ってくれる保証がないから、敵を掴むのが戦術に組み込みづらい。きちんと狙えたらリアリティがなくなるとか言うなら、誤射や自爆するのもやめてほしい。

[2019.3.24 追記]
 アーケードハード・ディスク2クリア。

 なぜか<フレンド>となっているが、グローバルの記録。
 2人しかクリアしていないように見えるが、実際には少なくとも私を含めて3人はクリア実績を解除していることを確認している。バグによる不正スコアが整理されたときに記録が消されてしまったのだろう。
 またもや世界ランキング1位だが、そもそもクリアした人が3人しかおらず、しかも、残り2人は制限時間が増える以前の記録だから、単純な比較は出来ない。とはいえ、私はさんざんハードのディスク2をやり込んだし、一応スコア稼ぎもしているから、この記録はそれなりに抜くのが大変だとも思う。

 ディスク3・ハードは、やはり難易度が上がっている。敵がやたらと増えた。以前はトラック5までは比較的楽で、本番はトラック6から、といった感じだったが、今のバランスだとどこも簡単ではない。
 一方、ディスク4・ハードは、トラック4までは比較的簡単なのは変わらず。ただ、こうなるといつ難易度を引き上げられるかわからないので、先にディスク4をクリアした方がいいのかもしれない。

[2019.3.25 追記]
 アーケードモードのスコアアタックをしていると、いつも、どうも計算が合わない気がしていた。クリアするとボーナスの2000点だけでなく、別に点が加算されているようなのだ。
 それで、手作業で計算してみたところ、クリアすると最後のトラックのキル数が2倍になるようだった。たとえば、ディスク1のトラック7までで30キルして、トラック8で70キルすると、本来なら100キル(1000点)になる。しかし現状では170キルと表示され、計算される(1700点)のである。
 問題は、これが仕様なのか、バグなのか、である。仕様なら、とにかく最後のトラックのキルを重視すればスコアが稼げることになる。

 本来なら、こういうことを確認するのは、英語の達者なゲーマーに任せたい。しかしこのゲームで本気でスコアアタックをしているAPEは少ない。下手すると私だけかもしれない(笑)
 仕方ないので、私が英検4級の英語力を駆使して、Steamのスレッドで質問してみることにした。意味が通じると信じたい。

 この作業には、言いたいことを英文に翻訳するだけでなく、プレイ動画をYoutubeにアップするのも含まれていた。今までgoogleアカウントは本名丸出しだったので、表示される名前が「涼格朱銀」になるように書き換えたりなんだり、めちゃくちゃ大変だった。しかしなにぶん急な作業だったので、個人情報がだだ漏れしている可能性はある。勘弁して欲しい。

[2019.4.3 追記]
 開発者から返答があり、バグなので修正するとのこと。クリアボーナスを3000にしたらリーダーボードをリセットせずに済むんじゃないかと提案しておいたが、実際にどうするかは不明。いまプレイすると記録を消される可能性があり、そうなるとわりと悲しいので、アーケードハードの攻略はバグが修正されるのを待ってから再開する。

2019.03.06 カ.クリエ NSシリーズが届く

 ヨドバシ.comで購入したカクリエNSとアシストノートが届く。
 プレスリリースでわかっている点は省いて、実物を見ないとわからない点について言及する。

 カクリエNSについては、最初と最後のページが使いやすくなっている。
 以前は最初と最後のページが変な接着のされ方をしていて使いづらかったが、カクリエNSでは接着されていない。また、表紙の裏面に方眼罫が印刷され、ページとして使用できるようになっている。
 カクリエが40枚に対し、カクリエNSは38枚になっているが、表紙の裏が使えるようになっているため、実質的には39枚と同等。

↑1ページ目。上が従来のカクリエ、下がカクリエNS。カクリエNSの表紙の裏はページとして使えるようになっている。また、右端を見るとわかりやすいが、従来のカクリエの1枚目は表紙に接着されているため、短くなっている。

 表紙は以前よりも硬めになっている。これは丈夫になったとも言えるが、柔軟性がなくなったとも言える。若干ページをめくりにくくなった印象がある。また、下手に硬いと折れやすくならないか、という心配もある。私が以前使っていたプレミアムCDノート(紳士なノート)は、使っていると表紙が折れてしまった。

 アシストノートは、ホッチキスで2箇所留めしただけの簡素な製本。NSと比較するとどうしても安っぽく、残念なオーラが漂っている。
 安っぽくなったわりに値段はそんなに安くなっておらず、18枚150円。2冊だと36枚300円で、カクリエNSの38枚320円と大して差がない。ということを考えると、薄いノートが必要でないならNSを買った方がいいように思う。スケジュール罫は用途が異なるからまた別の話だろうが。

↑上がアシストノート。下がカクリエNS。製本、紙の色、罫線の色が異なる。


 方眼罫を使う限り、NSと旧カクリエの間には、使い勝手の面で大きな差はないだろうと思っていたが、1ページ目が改良されていたのは意外だった。ちょっとしたことだが、確かに従来のカクリエは最初と最後が使い辛く、だから私は最初と最後の3ページは備考欄ということにして使わないようにしていた。この改良は歓迎したい。
 あとはやはり、表紙の色が増えてくれればと思う。

2019.03.04 ノスタルジア・検定

 ノスタルジアにグレードが復活した。

 とりあえずベーシック5級、リサイタル7級まで上げたが、ベーシック5級はグレードを4500まで貯めるのに結構苦労した。最近はフルコンボ狙いでプレイしていなかったため、つまらないところでコンボが切れる。

 リサイタルはリサイタルで、猫の評価なんか無視してプレイしていたから辛い。特に、打鍵時に隣の鍵まで押してしまってミスタッチの評価が下がりがちなのと、強弱を無視しすぎて優雅さが下がる。あと、ノスタルジアのノーツは大雑把な位置を指定するし、基準となる位置(ルート音がどこか、とか)がないため、鍵の位置がいまいちよくわからない。そのために余計なミスタッチが出やすい。
 優雅さに関しては、どう考えてもフォルティッシモだろうというところで弱指定だったりと、変な箇所があるのが気に入らなくて、普段は結構無視している。あと、ノスタルジアの鍵盤は打鍵の強弱がわかりづらい。ベロシティ機能の付いているキーボードでも、もう少しわかりやすくなっているのだが。

 あとは、KAC課題曲としてシューベルト「魔王」とリストのパガ大6番が追加。
「魔王」は「ラ・カンパネラ」が追加された頃に、ああいう曲が来るなら「熊蜂の飛行」とか「魔王」とか来るんじゃないの? と冗談で言っていたが、本当に来やがった。しかし、KACの決勝課題曲として持ってくるとは思わなかった。「熊蜂の飛行」はいずれ来そう。来年のKACの課題曲とか。
 パガ大6番は、「ラ・カンパネラ」が来た時点でいずれ来るだろうと思っていた。こうなったら5番も来るのだろうか。

 私がクラシックで欲しいのは、グリーグの「アニトラの踊り」。"The Witness"でさんざん聴いたからというのもあるが、ほどほどの難易度で楽しい譜面になりそう。強弱指定とかも付けやすそうだし。ムズいのだとラヴェルの「ボレロ」とか「水の戯れ」とかどうですかね。「ボレロ」は簡単そうに見えて、ピアノアレンジすると左手のリズムキープがエグいことになるはず。

2019.02.21 サラサクリップ ビンテージカラー新色

 サラサクリップのビンテージカラーに新色が発売していたので試し書きしてみる。どれもいい色だが、特にセピアブラックが気に入ったので購入。あとは次点でダークグレーも。
 0.4mmがあれば、カシスブラックやキャメルイエローも買うのだが。

 ビンテージカラーは数量限定のシリーズだと思っていたが、意外と長いこと発売し続けているし、今回は新色も登場した。それくらい人気があるなら、0.4mmも出してくれたらいいのに、と思う。
 もし0.4mmが登場したら、トラディオ・エナージェルを購入して、軸色とインクカラーを合わせて使いたいところ。
 ビンテージカラーの発色はどれも好きなので、できれば使いたいのだが、私は0.5mmをほとんど使わないから、たくさん買っても無駄になってしまう。

 一般的にセピアブラックと呼ばれるインクカラーは茶色寄りで、サラサビンテージだとブラウンブラックがイメージされる色に近い。一方、サラサビンテージのセピアブラックは、茶寄りとも赤寄りとも紫寄りとも見える、なんとも言えない色になっている。ぱっと見は黒インクに見えるから実用的でもあるし、なかなか面白い。

2019.02.19 カ.クリエ NSシリーズ

 3月1日からカ.クリエ(以下、カクリエと表記)にNSシリーズが追加される。「リニューアル」という言い方をしているので、将来的には従来のA4/3をNSシリーズに置き換えるつもりなのかもしれない。カクリエのサイトを見ても、従来のA4/3は「その他」の項目に追いやられている。
 従来品の処遇については何の発表もないが、サイトを見た感じだと、即刻廃番になるわけでもなさそう。

 NSシリーズの特徴は、無罫と横罫(6.5mm)が追加されること。表紙の強度が上がり、背表紙は背クロスになること。定価も少し安くなる。
 専用カバーがリニューアルされ、本革調が追加。また、この専用カバーでサブノートとして使うことを想定した、アシストノートという薄いノートが追加される。カクリエは糸がかり製本のクリーム紙だが、アシストノートは中綴じ製本の白紙。

 NSの問題は、表紙のカラーバリエーションが実質的にないこと。無罫はグレー、横罫は青、方眼は黒と、罫線ごとに1種類のみになっている。発売記念として横罫にライトグリーン、方眼にピンクが出るが、これはあくまで数量限定モデルという位置付け。
 NSと従来品を併売し続けるなら、色数は少なくてもいい。しかし、従来品と置き換えていくということなら、カラーバリエーションの貧弱さは問題になる。

 カクリエは初期から豊富な色数があったが、後にさらに新色を追加するくらい、カラーバリエーションには力を入れていた。そこに大きな魅力があったことをメーカーが理解していないとは思えないが、コストカットのためにカラーバリエーションをなくす方向で考えている可能性もある。
 色数なんて無駄だと思うかもしれないが、そうした無駄を許容する豊かさがあるからこそ、割高なノートであるカクリエが愛されてきたのだということを忘れないで欲しい。
 少なくとも私は、黒表紙しかないカクリエに用はない。カクリエが現実主義的なさもしいノートに成り下がるのなら、こちらも現実的に考えて、ダイソーのB6方眼に乗り換える。

 ともあれ、NSを店頭で見かけたら、ピンクは1冊、試しに買う予定。私はカクリエの表紙に黒ペンで書き込みをする使い方をしているので、黒表紙では具合が悪い。
 あとはアシストシリーズ。本来の用途としては使わないが、落書き帳などとしての使い途があるんじゃないかと思っている。

[2019.3.3 追記]
 近所の文具屋を7軒回ったが、どこにも売っていなかった。文具が発売してすぐに入荷することは少ないので、あまり期待していたわけではなかったが、わりと入荷の早いイオンモールにも無かったのは残念。ロフトに売っていないのはある程度覚悟していたが。都会のロフトならどうだか知らないが、近所のロフトはたいがいの新製品は発売日に入荷してくれない。

 なお、今までは7軒中2軒にしかなかったブレンは、5軒で扱うようになっていた。発売から3ヶ月近く経って、ようやく入荷である。遅すぎる。それでも、入荷するだけマシとも言える。2軒は未だに売っていない。
 しかし、他のゼブラの新製品は入荷しているのに、ブレンだけは頑なに入れない文具屋は何なのだろう。仕入担当がブレン大嫌いとか?
 ブレンを入れていないもう一軒は、ロフト。これは意外である。もしかすると、私が見落としただけなのかもしれない。ロフトは新製品を無造作に既製品のコーナーに陳列することがあるので。

[2019.3.4 追記]
 ヨドバシカメラの通販サイトで1冊単位で購入可能だったため、発注することにした(通常版は無制限だったが、限定カラーは1限だった。1冊だけ欲しかった私にはちょうど良かったが)。しかし、「3月上旬発売予定」となっており、まだ入荷していないらしい。Amazonでは3冊単位で売っているが、こちらは3月9日入荷予定となっている。つまり、Amazonですら未入荷ということらしい。
 これはどういうことなのだろう。建前上の発売日は3月1日だが、実際に一般に流通し出すのは9日頃ということなのだろうか。文具の発売日はアテにならないから、そういうこともありえる気がする。

2019.02.12 "The Room Three"

 未プレイで購入を検討している人に向けては、"One"が未プレイで、機械式のギミックが動くのを見るのが至福な人は、まず"One"をプレイするのをおすすめ。

 前作2作をプレイしたことのある人なら、箱開けゲーでなくなった代わりに、ゲームボリュームはかなり増え(体感的には"One "と"Two"を合わせたよりも多い)、機械を動かす要素は結構復活した点は良いところ。部屋が増え、調べる箇所が増えた点と、クトゥルフっぽい感じが増した点は評価が難しいところ。この辺を考慮して判断するといい。が、640円でこの内容なら、損したとは思わないのではないか。
 なお、「箱開けゲー」ではなくなった、と言ったが、実は大きな意味では箱開けゲーだったりする。というのは、各チャプターの目的は、無駄に凝った仕掛けによって封印された三角錐を取り出すことだからだ。

 日本語訳はないが、クリアするだけならさして英語の読解力は必要ない。いくつかのパズルでは英文を読解する必要があるが、基礎的な単語の意味がわかれば、なんとかなるだろう。
 一方、ストーリー演出として用意されている手紙は結構あって、読むのは面倒。読まなくても、だいたい雰囲気で何がどうなっているかはわかる。読んでも予想通り「窓に! 窓に!」とか書いてる(そんな文面はないが、雰囲気としてはそんな感じ)。

 ……というわけで、以下はネタバレ考慮無しの話。

 Steam版"The Room Three"をプレイ。
 私は「箱開けゲー」としての本作が好きだったので、普通の脱出ゲーっぽくなってしまった"Two"や本作の流れは若干残念なのだが、脱出ゲーも好きなので、それはそれで問題ないということにする。

 ただ、本作は、厳密に言えば脱出ゲーではない。このゲームの目的は、部屋から脱出することではなく、妙な仕掛けを稼働させることだからだ。
 本作はマルチエンディングになり、脱出エンディングも用意されているが、脱出して満足するプレーヤーなどいないだろう。主人公もプレーヤーも、妙な仕掛けを動かしたいから、わざわざ深淵へ足を踏み入れているのである。脱出するつもりなど最初からない。

 本作の謎解きは簡単な上にヒントも出るが、トゥルーエンディングに行き着くには、クリアするだけなら解かなくてもいい謎をノーヒントで解く必要がある。やる必要の無い手間をわざわざ掛けないと深淵に辿り着けないのである。
 私はプレイする前は、「このゲームでマルチエンディングなんて意味ないだろ」と思っていたが、プレーヤーに脱出するか、あるいはさらなる深淵を求めるかを選択させる仕掛けとしては、なかなか面白い試みだと思った。
 しかも、わざわざ苦労して全ての謎を解かなければ、さらなる深淵に足を踏み入れる選択肢は選べないわけである。
↑このゲームをプレイした人が残したメモ。明らかに正気を失っている。


 Steamの実績を見ると、チャプター1をクリアした人は90%で、箱エンディングに到達した人は60%。そこから、トゥルーエンディングに到達した人は35%となる。つまり、箱エンディングに到達したプレイヤーの半分近くが、そこで満足して、深淵を見ることはおろか、箱から脱出することすらなく脱落しているわけである。難易度は高くないものの、自力で謎を解かなければならないとなると、ついて行けなくなるプレーヤーは結構いるらしい。しかし、箱の住人のままで満足するプレーヤーがこんなに多いことには驚きである。いいのかね、それで。
 脱出エンディング到達率は38%。脱出エンディングから消失エンディング(トゥルーエンディング)に到達するには、さらに謎を解かなければならないが、脱出エンディングが見られるくらいやり込むプレイヤーの大半は、そこで満足しなかった、ということが、ここからも窺える。

 ところで、トゥルーエンディングに辿り着くための最後のギミックが「アレ」というのは、このゲームを象徴しているようでとても興味深く、感慨深かった。あんなに大掛かりな仕掛けをバンバン解いてきて、最後があれとはね。

 今回面白かったギミックは、カギを自作するところ。炉を見た瞬間、「おお、カギを自作するんだな」とすぐにわかったが、薪の入れ方と炭の使い方がわからず、結構悶々とさせられた。あのチャプターでは木材をカットしてノブも自作するし、なかなか楽しい。
 あと、カラスを使った仕掛けは面白かった。都合良くカラスが飛んでくれなかったらクリア不能になるんじゃないかと思ったりもしたが。
 壊れた波形合わせの機械を修理するのに、別の同型機械からパーツを移植するのも面白かった。壊れているのを見たとき、「他の機械から移植すりゃ簡単なのに」と思ったら、本当にそういう解法だった。

 気に入らなかった謎解きは、3D迷路を探索させるやつ。迷路自体は単純だが、面倒で時間がかかるわりにつまらない。あんなことをするためにこのゲームを買ったんじゃないと思う。
 あと、最後のチャプターの、隠しパーツ内部のレーザーを一点に集めるパズルは面倒くさいが、マルチエンディングを全て見るためには最低2回は解く必要がある。私は4回やった。ただ、2回目にやったときは憂鬱だったが、3回目でコツがわかり、4回目には10秒もかからず解けた。人間、なんでも慣れるものである。

 煮詰まったポイントは以下の通り。
 島の模型のチャプターで、十字の穴をプラスネジと勘違いして、ずっとドライバーを探していた。後のチャプターで本当にドライバーが出てきたときは無意味に嬉しかった。
 同じく島の模型のチャプターで、床にある隠し収納庫の存在に気付かなかった。ありもしないドライバーを探していたせいだろう。
 鍛冶屋のチャプターで、炭の使いどころがわからなかった。……これ、前作でも同じ仕掛けで煮詰まった気がする。"Two"をプレイした直後だったら、すぐわかっただろう。
 望遠鏡のチャプターで、日時計の歯車の仕掛けが、歯車もクランチも揃っているにも関わらず、最後の仕掛けを外すのに手間取った。ずっとにらめっこしていただけに盤面は覚えているものの、解法は今思い返しても思い出せない。やったら思い出すと思うが。ともかく、すごく簡単なことなのに「できない」と思い込み、たぶんまだパーツが足りないのだと、ありもしないものを探してうろついていた記憶がある。
 開けたら空の引き出しの仕掛け。カギがないと開かない以上、何もないわけなく、しつこいくらい仕掛けを探したが、そのわりにはなかなか見つけられなかった。この仕掛けに気付かなかったせいで1時間は無駄にプレイタイムが伸びている。

 クリアタイムは、全エンディング到達までで8時間。何カ所かで煮詰まった上に、手紙の読解(ざっと読んだだけなので、きちんと理解しているとは言い難い)で結構時間を取っているから、たぶんこのタイムは遅い方。すんなり解けた人は6時間くらいでクリアしているのではないかと思われる。640円でこれだけ遊べれば充分すぎるほどである。

2019.02.08 二人称小説

 自分の名前などをキーワードに検索をかけるのをエゴサーチというらしい。
 エゴサーチと言われると、ものすごく悪いことをしているような感じがするのはなぜなのか。

 というわけで、罪深いエゴサーチをしていたら、三人称小説のネット小説をおすすめするスレッドで、なぜか「二人称小説とは何か」、みたいな議論をやっており、そこで私のページが引用されているのを発見した。

 小説における人称の問題でつまづく人は、私の想像以上に多い。もともと私は3-1を重要視していなかった。お決まりの解説だからざっと書いておいただけである。なのに、あのページが一番参照され、引用されている。おかげで一番手を掛けなければならなくなった。

 今まであのページに関連して問題になってきたのは、「三人称の分類」と「視点移動」の問題だった。二人称が問題になったことはなかった。二人称小説なんて書く人は少なく、需要が少ない。そのくせ、二人称について解説しようとするとメタ・フィクションの領域に足を踏み入れることになるからすごく面倒くさい。だから、たいがいの技術解説では適当に流しているし、私もさして力を入れて書いたわけではなかった。

 どこぞのスレッドでちょっと議論になっていたからといって、わざわざ労力を割いて改稿する必要があるのかは疑問だったが、スレッドを読んでいると、私の書き方に問題がありそうな箇所もいくつか見えてきたので、それを考慮して、もう少しわかりやすいように手直しすることにした。

 ただ、どんなにわかりやすく書いたとしても、二人称を理解するにはメタ・フィクションとして小説を理解する必要があるから、わからない人にはわからないと思う。

 あと、二人称視点なんかない(ないというのは語弊があるが。読者の視点は読まれる限り常に存在する)のにどうやって二人称小説を書くんだ、という疑問に対しては、3-1でも紹介しているミシェル・ビュトール『心変わり』を提示しておく。私はあの作品がある以上、二人称小説を否定することはできないと思っている。

2019.02.05 Windows Push Notifications User Serviceの暴走

 2017年12月頃から、度々"Windows Push Notifications User Service_xxxxx"がメモリを限界まで食ってフリーズする現象が起きていた。
 今までどうしても原因が掴めなかったが、ようやく判明した。

 設定→システム→通知とアクションを開くと「送信元ごとの通知の受信設定」という項目があるのだが、この項目を読み出す際に延々と読み取りが終わらない不具合が生じて暴走していた。つまり、「送信元ごとの通知の受信設定」のデータベースに暴走を引き起こす要因があって、それをシステムが読み出そうとすると、メモリを空費する現象が起きるわけである。ニュースサイトなどを読むと「通知をオンにしますか?」みたいなのを度々聞かれるが、ああした類いのどれかが悪さをしているのだろう。

 このデータベースは、

 C\ユーザー\ユーザー名\AppData\Local\Microsoft\Windows\Notifications\wpndatabase.db

 にある。これを削除して再起動すれば、データベースが初期化されて、この不具合は解消する。
 ただ、データベースを消そうとすると、"Windows Push Notifications User Service_xxxxx"が利用中だから消せない、と言われることがある。その場合は、タスクマネージャで"Windows Push Notifications User Service_xxxxx"を強制終了して、即データベースを消せばいい。

2019.02.01 ライトライトとGLOOとno-nocとOKB48

 文具屋に行って、前回買いそびれたライトライトを購入。試し書きというか試し点けというかができなかったので若干不安だったが。
 家に帰って試してみたところ、ちょっとしたペンライトとして使えるくらいの光量で、ちゃんと暗いところでものを書けるくらいの明かりにはなるものの、ペン先が眩しくて書きづらい。

 そこで、黒い画用紙をペン先に巻いて、マスキングテープで留めてみた。ペン先の光る白い部分を黒い画用紙で覆ったわけである。



 この状態で使ってみたところ、ちゃんと紙上には明かりが差すし、眩しくもないようになった。なぜ最初からこうしなかったのだろう。
 すんごくダサい見た目になったが、実用的にはこの方がいいから、とりあえずこのままにしておく。

 どうでもいいが、ライトライトってLightwriteだったのね。WriteLightだと思っていた。


 コクヨのGLOOが入荷していた。一揃え買おうかな、と思ったのだが、イマイチ購買意欲がそそられない。なんか安っぽく感じるからである。

 ブレンもそうだったが、nendoのデザインを活かすなら、もっと質感を大事にしなければならないように感じる。シンプルなデザインだからこそ、安っぽい仕上げにしてはいけないのだろう。
 あと、同じコクヨのカルカットのハンディタイプを見て思ったのだが、カラーバリエーションがあった方が良いと思った。上質な質感の白なら一色でも良かったが、この質感で出すなら、色つきの方が断然良かったと思う。


 OHTOのno-nocを購入。本当は試してから買いたかったのだが、試用のペンに芯が入っておらず、よくわからなかった。
 仕組みはオレンズネロとほぼ同じ。パイプによる芯の保護と、自動繰り出し式でノックせずに書き続けられる。no-nocは少しだけ芯がパイプから出るように調整されており、書く際にパイプを擦ってしまうことがないのが長所。また、ペン先に重りが入っているらしく、低重心になっている。
 短所は、0.5mmしかないこと。折れないように工夫されたシャーペンには0.3mmが欲しい。
 また、グリップの形がペンを長く持つ人用に調整されているため、短く持つと滑り止めのない、持ちにくいところを持つことになってしまう。持ち方を制限するデザインは、ユーザーにとってもメーカーにとっても損でしかない。
 私は短めに持つ方なので、このシャーペンは使いこなせない。残念である。


 OKB48という企画がある、ということは前々から知っていたが、興味がなかったので今までチェックしたことがなかった。
 しかし、いくつかの文具サイトで、OKB48について真面目に語っていたりしたので、どんなものなのかと思って調べてみた。

 この企画は、文具マニアは毎日総選挙やっている(日々、自分好みのボールペンを求めて探求している)、という発想から生まれたもので、ボールペンをアイドルに見立てて、握手会と称した試し書き会を開いたりして、AKB48選抜総選挙のボールペンバージョンを本当にやってしまおうという、真面目にふざけた企画である。

 好評だったため8年も続いているが、それだけ続くと、内輪向けの冗談企画では済まなくなりつつあり、企画に対する不満の声などもあがってきているようである。
 もともとこの企画は、AKB48選抜総選挙のオマージュという側面が強く、選抜総選挙を完コピしていることが重要だったのだが、だんだんガチの「ボールペン日本一決定戦」として注目されるようになり、そうなると、主催者が勝手にメンバーの48本を選出することや、選ばれた48本のインク種、価格帯等がバラバラなこと、偏っていることに対して不満や疑問が出てくるのも当然と言える。
 初期の頃は、矛盾や問題があっても「AKB48選抜総選挙のオマージュだから」で済んでいたが、もう、そうした内輪向けの論理は通じなくなりつつあるほど、この企画は注目されてしまっている。私は参加しないからどうでもいいが。

 私がこの企画に参加するには、ジムニーかジムニーライトがメンバー入りしていないとダメである。私が熱狂したボールペンはあれだけだからだ。

2019.01.18 スラリ300、アドバンス0.3mm限定版

 本日のお買い上げ品。……と、今日買ったわけではないが、ブレン(外見からはわからないが、中身は長さを調整したアクロボール0.5mm黒リフィル)。


 本当は、ブレンをもう1本買おうと思って文房具屋に行ったのだが、ブレンは売っていなくて、代わりにスラリ300の限定カラーが置いてあった。きれいな配色だったので、こっちを買うことにした。

 しかし、ゼブラの販売戦略はよくわからない。これからブレンを売っていこうというときに、よりにもよってスラリ300の限定カラーを出すか? キレイなコバルトブルーやマットブルーカラーのスラリ300とブレンが並んでいたら、スラリ300を買うに決まってるでしょうが。……まあ、私が行った店には、ブレンはなかったのだが。

 ブレンを入れずにスラリ300の限定版を入れるのは、店の販売戦略としては正しいような気がしなくもない。しかし、どういう経緯でそういう決断がなされたのかは興味がある。ライトライトやフォルティア、スラリ300の限定版などのゼブラの新製品を入れたのであれば、ついでにブレンも入れそうなものだが。

 あとは、アドバンス0.3mmのトリコロールカラーを購入。以前、トリコロールカラーなんて論外だと言っていたが、実際見てみると意外と良かった。ネイビーメッシュの方は、印刷だと丸わかりでイマイチだったのでやめた。
 ライトライトも買うつもりだったが、忘れていた。今度行ったときに買おう。

 通常版のスラリ300はラバーが灰色で、それはそれで汚れが目立ちにくいという利点はあるが、限定版は軸と同色になっていて美しい。
 スラリ300はゼブラの傑作軸だろう。デザインと実用性と価格のバランスが絶妙。通常版はカラーリングによっては安っぽく見えるものもあったが、限定カラーはその辺も解消されている。すでにこれだけ完成された軸があるのに、ブレンを開発したことが私には理解できない。

 私はスラリのインクは糸を引くからあまり好きでない。しかも今回買ったスラリ300は0.7mmだから余計にダメである(今回登場したスラリ300の限定カラーは、0.5mmは赤系で、0.7mmは青系の色だった)。そこで、BRFV-10EFを入れて「アクロスラリ300」にして使う。

 ブレンにBRFVを移植する時は、BRFVをカッターナイフで切って長さ調整するだけで使えたが、スラリ300で使う場合は、バネ留めのところにセロテープを巻いておく必要がある。そうしないと、バネがバネ留めで引っかからずに抜けてしまうことがある。セロテープなんか巻くだけで本当に大丈夫なのかと思うが、意外とちゃんと仕事してくれる。。

2019.01.17 "Forza Horizon 4"

"Forza Horizon 4"を購入。本当は年末年始は忙しい予定だったので、本作を買うのはもっと後にするつもりだったが、風邪をひいて暇ができてしまった。

 今作の舞台はイギリス。日本という噂もあったが、トヨタがなぜか版権を下ろさなくなった今、日本を舞台にすることはまずないと思う。
 前作はオーストラリアで、ストレートが多くてコースとしてはあまり面白くなかったが、今作はチャレンジングになっている。
 四季には期待していなかったが、季節が変わるとコースの性格もかなり変わる。春は雨がよく降り、夏は水たまりが減り、冬は湖面が凍結する。
 ドリフトするなら冬がやりやすく、最高速チャレンジは夏や秋がやりやすい。

 チュートリアルが長めで、それを完了しないと機能の多くが制限され、体験版状態になってしまうのは、若干いただけなかった。さっさと好きに遊ばせて欲しい。
 そこさえ乗り越えてしまえば、素晴らしいの一言。もともと、好きな車でドライブするだけで楽しいゲームで、レースその他はオマケみたいなものだったが、その「オマケ」部分がかなり良くなっている。

 前作では面倒なだけで何の面白味もなかったバケットリストはストーリー仕立てになり、映画のスタントマンや高級車レンタル会社のPR、ドリフトクラブのPRなど、ビジネスとしての背景が描かれるようになった。前作とやっていることはほぼ同じなのだが、たったこれだけで俄然面白味が増している。

 どのビジネスも面白いが、特に「ゲームに出てくるクルマトップ10」企画が面白い。
 初回は「アウトラン」で、フェラーリ・テスタロッサに乗って丘を疾走する。やっていることはいつもの"Forza"と何ら変わりないのに、当時のゲーム画面がオーバーラップして見えてしまう。
「セガラリー」の回では、同乗者がコ・パイ役になって"Easy Right"とか言ってくれるのだが、それだけでものすごく懐かしい気分になった。セガラリーなんてそんなにやり込んだわけでもないのに。
 この企画の2位が『リッジレーサー』だったので、じゃあ1位ってなんなんだ? と思っていたら、ゲームタイトルを特定せずに「ポルシェ911」だった。EAに権利を独占されていたため、EAのゲーム以外でポルシェが登場することは今までなかったわけだが、「このクルマはあらゆるゲームに登場した。『ポルシェ』とは呼ばれていなくても、似たようなクルマがね」とのこと。

 せっかくポルシェが収録されたのに、入れ替わるようにトヨタが収録されなくなったのは皮肉である。なぜ版権を下ろさなくなったかは知らないが、トヨタにとって損でしかないと思うし、トヨタのせいで日本が舞台にならないのだとしたら、すごく迷惑な話でもある。

 以前はホンダがなかなかライセンスを下ろさないことで有名だったが、最近はわりと街中を爆走するようなゲームでも登場するようになった。
 フェラーリも以前は「ウチのクルマが一番高性能じゃなきゃダメ」とか「フェラーリレッドを再現しなきゃダメ」とか、いろいろ面倒くさい注文を付けていたらしいが、最近は寛大になったらしい。

 オンラインの仕様も遊びやすくなっている。今作はデフォルトがオンラインプレイになっているのだが、オープンワールドでの走行中は、他のプレーヤーのクルマは半透明表示になっていて、ぶつからないようになっている(前作でもそうだったのかもしれないが、やったことがないからわからない)。
 また、ちょくちょく協力プレイのイベントが開催される。集まった連中で3つの課題に挑戦し、クリアすれば景品と交換できるポイントがもらえる。このイベントではチーム全体の課題達成度のみが表示され、誰が一番貢献したかなどは表示されない。これはいい仕様だと思う。
 オンラインゲーはどうしても他のプレーヤーとの競争へと持って行きがちだが、そのためにギスギスした雰囲気が漂いがちになる。競いたい人にはそれ用のイベントを用意して、全プレーヤーが参加するオープンワールドの場ではゆるい協力プレイに留めた判断は正しい。

 オンラインプレイにしていていいことのひとつは、レア車や宝探し、壊しづらいところにあるボードの壊し方を考えているとき、他のプレーヤーの動きが参考になることがある。ダークソウルの血痕やメッセージみたいな働き。

 バトルの申し入れの可否は切り替え可能。私はオンにしているが、今のところ挑まれたことはない。ただ、無意味にストーキングしてくるプレーヤーがたまにいる。実害はないし、嫌だったらファストトラベルしたり、セッション部屋を換えたりすればいい。

 今のところ、大きな不具合はないが、"Forza Hub"のスコアが上がらないという変な不具合が起きている。実績以外のスコアが伸びない。
 公式サイトの書き込みを見ると、英語で同じ症状を訴えている人はいるが、一向に改善されない。
 大した問題ではないので別に構わないのだが、Forzaスコアを伸ばすのは密かな楽しみだったので残念ではある。

"Horizon"シリーズは荒れた路面を走ることが多いので、AWDやオフロード仕様のクルマが有利なのは相変わらず。レース専用のクルマは実力を発揮できないが、逆に、オフロードだけ走ることも少ないので、どんな路面でも対応できる、オールマイティなセッティングが必要になる。結果的に、グループBの再来みたいなヤバいクルマができあがる。現実で乗ったらあっという間にあの世行き。
 どのクルマもAWDに改造可能で、オフロード仕様にもできるから、その気があればどのクルマも"Horizon仕様"にできる。ただ、AWD化すると最高速がかなり落ち、ドリフトポイントも増えにくくなるので、なんでもかんでもAWD化すれば有利というわけでもない。

 ライバルのAIについては、前作から目に見えて進化している感じはない。ただ、難易度の調整の仕方が今までと異なる気がする。今まではAIのレベルを決めたら、スタートからゴールまで一定のレベルでAIは走っていたが、今作では、前半は手加減無しで走るけど、後半になるとペースが遅くなるような調整のされ方をしている感じがする。「中級なのに全然追いつけないぞ。これ勝てるのかよ」と思っていたら、ファイナルラップでいきなり先頭集団が遅くなり出して、4位から1位にジャンプアップ、みたいな展開が多い。
 スタートから圧勝パターンが多かった前作に比べればレースしている感じはあるが、一方で、突然手を抜かれると「接待レース」みたいな感じになってなんだかな、という気分にもなる。難易度エキスパート以上だと、後半でのAIレベルの低下度合いが極端ではなくなり、レースしている感が出るようになる。

[2019.1.20 追記]
 DLCで三菱のクルマが追加された。そして、今まで三菱のクルマが一台もなかったことに気付く。あって当然と思っていたので、チェックするのを忘れていた。なぜ収録が遅れたのだろう。台数は少ないが、ランエボ、エクリプス、GTOと、押さえるところは押さえている。GTOは最終型だったが、私は初期型が欲しかった。ゲームの中でくらい、リトラクタブルライトのクルマに乗りたいもの。

 あとは、密かにタクシービジネスが追加されていた。とにかく目的地に素早く客を送るという、クレイジータクシーな仕事。まだ全エピソードをクリアしていないが、初回の客がおネエ言葉で日本語訳されていたのがすんごく気になった。音声を聞く限り、普通の男性観光客という設定だと思うのだが、おネエ言葉でもなぜかしっくり来るから困る。

[2019.1.22 追記]
 初めてドリフト用にクルマをチューニングする。今まではパフォーマンスドリフトに興味が無かったので、TCSを切ったら滑るやつを適当に使っていた。
 BRZをベースにチューニングしては走ってを繰り返しているが、なかなか面白い。とりあえずオーバー寄りにすればいいんだろと思っていたが、実際は逆で、デフ設定をかなりアンダー寄りにした方がドリフトしやすい。
 ドリフト車を作る場合、ハイパワーエンジンにターボを積んで、タイヤのグレードを落とすのだが、そうすると、アクセルを吹かすだけでスピンするクルマができあがる。そのうえオーバー寄りのセットアップをしたら、何をやってもくるくる回るだけのクルマになってしまう。ということで、セッティングはどアンダーにして、アクセルワークでクルマの挙動が乱れないようにする。基本的にアクセルは姿勢を安定させるために使って、角度が足りないときはステアリングを使うようなセッティングにした方が扱いやすくなる。
 普通のクルマでドリフトしようとすると、きっかけを作って滑らせようとする必要があるが、ドリフト車は放っておいても勝手に滑るから、ドライバーはあんまり滑らないように制御することになる。

 ドリフト車のセッティングは、めちゃくちゃな挙動をするクルマを手なづける作業だと言える。とんでもないオーバーが出るクルマを、セッティングでそこそこまともに走るようにもっていく。この経験は、普通のクルマのセッティングの時にも活きてくる。変な挙動が出る時、どうすれば修正できるかがだいぶわかってきた。

[2019.2.24 追記]
 ゲーマースコア以外の項目が反映されていなかったForza HubのForzaポイントが、突然反映されるようになった。一気に2000近くスコアが伸び、階級がひとつ上がった。
 結局、反映されるまでに一ヶ月の遅延があったわけだが、どうあれ、一ヶ月分のプレイ履歴が全てきちんと反映されたのは良かった。無かったことにされると辛いものがあるので。

2019.01.15 マウス故障

 マウスが故障して、左クリックがたまに入らなくなる。ロジクールのM221。2011年10月から使用。7年ほど使ったことになる。

 M221と同時期に購入して、ほとんど使わずに置いてあったM310tがあるので、そちらに乗り換えることにした。

 私は以前、長いことM-BJ58を使い続けてきたせいで、M-BJ58以外のマウスだとどうもしっくり来なかった。
 M-BJ58が廃番になったため、どうしても別のマウスに乗り換えなくてはならなくなり、家電屋で散々悩んだ挙げ句にM221を購入したものの、どうしても違和感を拭い去れなかった。それで、再び家電屋に行って、比較的BJ58に近い形状のM310tを買い直したのだが、結局、その後使い続けたのはM221の方だった。
 無駄にマウスを買ってしまったなあと思っていたのだが、こうして使える日が来たのだから、結果的には良しとするか。

 M221は静音なのがウリのマウスだったが、Unifyingレシーバーには対応しておらず、子機をキーボードなどと共用できなかった。
 M310tは静音ではないが、Unifyingレシーバーに対応。特にマウスのクリック音を気にしているわけでもないが、今度買い換える機会があれば、静音でUnifying対応のにしたい。

2019.01.12 LCD10HVR-IPSが帰ってくる

 年末に故障してメーカーに修理に出していたLCD10HVR-IPSが戻ってくる。実際には戻ってきたのではなく、新品と交換されたのだが、それは想定内のこと。
 メーカーの仕事始めが9日で、12日に帰ってきたのだから、思ったより早い対応だった。

 動作確認したところ、とりあえずは正常に動いた。
 確認中に気になった点がひとつあった。以前の個体は、モニターに何も入力されていない状態だとメニュー画面が開けなかった。何か映した状態でないと、画質設定や音量調整などができなかった。面倒くさい仕様だなと思っていたのだが、今回の個体は電源さえ入っていれば、いつでもメニュー画面が開けるようになっていた。

 仕様が変わった可能性もあるが、以前の個体は最初から問題を抱えており、メニューが開かなかったのはその兆候だったのかもしれない。

[2019.04.26 追記]
 3ヶ月経過したが、問題なく動いている。特に最近は、パソコンのヘルスチェックモニターとして活躍。


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