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小説工房"Novel-LABO"

■作品一覧

■読みにくい場合には

■通常作品
知らない街で本屋を物色する
  [2017.7.20 約1万字(短編)]
ある日の試験
  [2016.4.12 約6000字(掌編)]
南国の木漏れ日
  [2004.12.27 約5000字(掌編)]
ほほえみ
  [2004.12.21 約5000字(掌編)]
課題付き作品
緑が丘
  [2009.8.10 約3000字(掌編)]
アリス・プロジェクト
  [2007.3.31 約6万字(中編)]
■アーカイブ
世界最後の日
  [2015.8.23 約2000字(掌編)]
笑う門には
  [2015.8.23 約1600字(掌編)]
 

■通常作品


知らない街で本屋を物色する
 掲載:2017.7.20 約1万字(短編)

「知らない街で本屋を物色する」は、2017年に小説投稿サイトの「ことどり図書館」に投稿した作品です。投稿した作品から、少しだけ修正を加えています。
 タイトル通りの内容で、それ以上でもそれ以下でもない作品です。はっきり言ってどうでもいい話なのですけど、どうでもいい話にするために苦心するという、妙なことをやっています。

 要するにウソエッセイなのですけど、エッセイとしてのリアリティを出すために、物語性や文学性を削るために努力するという、普通ではあり得ない推敲を重ねているので、これで本当にちゃんと面白い作品になっているのかどうかはものすごく不安ではあります。

ある日の試験
 掲載:2016.4.12 約6000字(掌編)

「ある日の試験」は、2016年のエイプリールフールに小説投稿サイトの「ことどり図書館」に投稿した作品です。
 この作品はもともと書く予定すらなかったのですが、ある朝、他の作品を書いている際に行き詰まり、気分転換になんとなく書いてみたら、なぜか順調に書き進めてしまい、結局8時間で完成してしまいました。いくら6000字の掌編とはいえ、たった8時間で作品が出来上がるなら苦労はないわけで、私はこの作品の質をだいぶ疑っていたのですが、日を置いて何度読み返しても、特に大きな欠陥もなく、まあまあのデキのような気がしたのです。文学ネタを多用しているので読み手は選びそうですが。

「ことどり図書館」は特に近現代文学に詳しい人が集まる場ではないので、こういう作品を発表するには向いていないんじゃないかと思ったのですが、折良くエイプリールフールがやってきたので、この日に便乗して投稿することにしました。

南国の木漏れ日 [テキストデータ]
 掲載:2004.12.27 約5000字(掌編)

「南国の木漏れ日」は、もともと高校生の頃に担任の先生が発行していた学級新聞の付録として配布した作品です。その後、大学生の時に書き直して所属サークルの発行していた同人誌に掲載(ただし、編集ミスで数ページ欠けた状態で掲載された)。今回掲載するにあたり、さらに手直しをしています。

 なぜ掲載するたび手直ししているかというと、毎回原稿を紛失しているからです。高校の頃の原稿は東芝のワープロ機「ルポ」で書いたのですが、ルポを使わなくなった後、フロッピーを紛失。その後思い出して大学時代に書き直したものは、パソコンを買い換えた際に誤って消去。積極的に書き直したかったわけではなく、そもそも書き直さないと掲載できなかったわけですね。

 元が高校時代の作品だけに良くできているわけではないですが、この作品で表現したかった「雰囲気」こそが、私の原点でもあります。非日常的な日常。永遠に続くように感じるけれど、いつか終わりがあるもの。スリルやサスペンスとは無縁でありながら、濃密な時間を体験できる空気、と書くとわかりやすいでしょうか。


ほほえみ [テキストデータ]
 掲載:2004.12.21 約5000字(掌編)

「ほほえみ」は、かつて大学時代に文芸サークルに所属しておりまして、そこで発行していた同人誌に掲載した作品です。

 この作品はもともと、大学の創作課題で提出する予定のものでした。当時、授業で擬人法の陳腐さなどを取り上げていて、それならひとつ、陳腐じゃない擬人法というやつを考えてみようと、やたら挑発的な理由で書き始めた野心作だったのです。人形の「殺人」シーンが登場するのも、こういうシーンを登場させて、かつ先生に文句を付けられないように仕上げてみせるという、崇高な目標の下に計画されました。単にケンカを売っているだけとも言えますが。
 結局課題の提出期限には間に合わず、別の作品を提出したのですが、その後半年くらいかけてゆっくりと完成させて、同人誌の方に掲載する運びとなりました。
 ひらがなだらけの見た目は思いっきり読む気を失わせますが、勇気を出して実際に読めば、意外に読みやすいんじゃないかと思います。


■課題付き作品


緑が丘 [テキストデータ]
 掲載:2009.8.10 約3000字(掌編)

「緑が丘」は、「グリーングリーン」(片岡輝・作詞 B.Mcguite Rspark・作曲 小森昭宏・編曲)をモチーフに掌編を書くという課題に沿って書かれた習作です。
 なるべく余計な設定など加えず、原曲の雰囲気を再現しようとする形で作っています。

「グリーングリーン」の歌詞というと、多くの人が着目するのは、「なぜ突然パパがいなくなったか」でしょう。でも、こういった物語上の謎を中心に作品を組み立てると、どうしてもつまらない作品になってしまいます。離婚、家出、病死、事故死、徴兵、懲役、出稼ぎと、いろいろ考えられますが、どれにしてもありきたりのネタで、工夫のしようがありません。
 それよりも重要なのは、パパと子供が語らう話なのに、なぜ「グリーングリーン」というタイトルなのか、という点です。歌詞を見ても、前半はパパと子供の語らいシーンなのですが、サビに来ると風景描写ばかりになります。つまり、パパとの語らいとこれら風景描写には何かの関連がなければなりません。それをどう解釈し、表現するかが、この課題のポイントと言えます。

 いろいろ凝り出すと結構な枚数を使った作品が書けてしまいそうですが、今回はあえて直球勝負、オーソドックスな仕上げにしてみました。
 歌詞を見ると、パパは途中でいなくなり、やがて月日が流れて子供が大きくなった後の事まで描かれていますが、一方、風景描写はずっとはえたりもえたりあざやかだったりし続けています。つまり、人生の有限性と自然の無限性の対立構造になっているのではないかと考え、後はそれ以上ひねらず、そのまま仕上げています。

 技術的な見所は、多層構造になっている回想シーンでしょう。特に終盤のモンタージュを使ったシーンは、この作品の最もスリリングな箇所です。ベタな手ではありますがね(笑)


アリス・プロジェクト
 掲載:2007.3.31 約6万字(中編)

 この作品は、KUROさんと競作した課題小説で、次のような制限がありました。

1.「臓腑の色など見たことはないが、自分のは黒だと言い切れた、その時はそう思った。」という書き出しから始まること。
2.「エリコン社製35mm機関砲を装備した二足歩行戦車」が登場すること。
3.「公的機関によって半強制的に集められた最初の会合」というシチュエーションを登場させること。

 あまりに制限が厳しいのに、無理してまともな形に仕上げようとした結果、煮詰まりまくって締め切りを3年も超過してしまいました。KUROさんの方は行き詰まって完成せず。今から考えれば、課題の設定に問題がありましたね。皆さんも課題小説を書く際は、窮屈な制限をしないように気を付けましょう。
 あと、お見苦しい点もあるかと思いますが、あくまで「課題付き小説」であることを配慮の上お読み下さい(笑)

 本当はもう少し違った作品を書く予定でしたが、テーマが難しすぎて制御できなかったため方向転換し、私の音楽企画"ALICE-STG"の二次創作という形を取ることにしました。なるべく元ネタを知らなくても読めるようにしたつもりでしたが、読み返してみると、やや配慮に欠けたところがあって反省したり。

 私は小説でアクションシーンをやるのはナンセンスだと思っているので、あまり書きたくなかったのですが、課題制限上、どうしても書かざるを得ず、かなり苦慮しています。


■アーカイブ


世界最後の日
 掲載:2015.8.23 約2000字(掌編)

「世界最後の日」は、中学の頃に私が初めて書いた小説です。これ以前にもいろいろ書いてはいましたが、小説と言える形のものではありませんでした。……まあ、小学生の頃に、自我を持った野菜が人間に宣戦布告するとかいうのを書いて内輪で読ませたりしていて、それは一応、小説と言えなくもない体裁でしたが。

 この作品をきっちり書こうとすると、描写密度を徐々に増やすことで、時間の流れを遅くしていくような技術が必要だろうと思います。そのことは書いた当時から自覚していて、しかし、これ以上は当時の私にはできないと判断して妥協したのでした。
 では、今なら、当時考えていたことが実現できるのかというと……できるかどうかは別として、私は『ユリシーズ』とか『罪と罰』みたいに読むのが大変な小説を書きたいとは思わないんですよね(笑)

 この作品でやりたかったことを、もっとコンパクトにしたのが「南国の木漏れ日」です。世界が滅ぶとか言い出すから面倒くさいことになるわけで、喫茶店内の時間経過だけを問題にすれば、だいぶ書きやすくなる、ということです。
 ……意外と昔の私は、まともな解決策を考えたんだなあと、ちょっと驚いたり。


笑う門には
 掲載:2015.8.23 約1600字(掌編)

「笑う門には」は、私が高校の頃、図書委員長としての権限を濫用して図書新聞に掲載して全校配布した作品のひとつです。ほぼ当時のままですが、少しだけ誤字脱字等を修正しています。……その誤字がタイトルにあったのですが(「笑う角には」になっていた)。なぜ誰も指摘しなかったのか。

 つくりの粗い作品ですし、ところどころ文章に不備もありますが、読めないほど酷いデキでもないと思います。オチとかは別に面白くないですけど、高校生が書いたモノとしてはそう悪くもないような気もする。今の技術でリファインできるかどうかは試してみたのですが、書き直すとなるとまるっきり別物の作品を書くことになり、この作品そのものを少し修正してどうこう、というのは難しいです。

 図書新聞に掲載した小説は3作で、残り2作も現存するのですが、打ち直す手間をかけるほどのデキでもない気がするので。


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